触角があるんだ
ふだんなら人さまの田んぼなどのぞくことはまずないのだが、今年は仕事の都合で人さまの田んぼをのぞくことが多い。田植えをして1ヶ月近くというところだろうか、このあたりの水田の様子は。例年田植えの遅い我が家でも、田植えをして十日ほどだ。そろそろ毎年のことだが、田んぼにはホウネンエビが登場する。このことは今までにも毎年のように触れてきたこと。昨年も6月7日に記している。「ホウネンエビはある程度農薬が撒かれる水田でも姿を現すようだ」と記したわけだが、人さまの田んぼをのぞいていて気がついたのは、けっこうこのホウネンエビはあちこちの田んぼで観察できる。先ごろ触れた豊丘村大池原の田んぼを訪れていて、このホウネンエビがたくさん泳いている姿に出くわして、すこしばかり胸が踊った。ところがそれから行ったいくつかの田んぼでもその姿を確認し、「なんだどこにでもいるのか」と思うほど。もちろんその田んぼにいたからといって隣の田んぼにいるというわけではなく、「どこにでも」とは言いすぎかもしれない。ただ、たまたま仕事で訪れている田んぼには、確率30パーセントほどの生息率で確認できる。個体数はそれぞれで、さすがに足跡に数え切れないほどのホウネンエビが“ワサワサ”と生息する我が家の田んぼほどの生息率の田んぼはまだ見たことはない。
これら訪れた田んぼ、除草剤を散布していないわけではない。大池原の田んぼを耕作されている方は、以前除草剤が「効くように」いろいろ工夫している話をされていた。皆さん減農薬をされているような様子はまったくない。ようは農薬にそれほど意識されていない方たちの田んぼでも生息するということなのだ。
そんな思いを持ちながら帰ってきて、車を停めている駐車場脇の田んぼの中をのぞいてみたら、やはりホウネンエビがけっこうたくさん泳いでいる。近くの田んぼはどうかとのぞいてみたが、さすがに生息していたのは最初にのぞいた田んぼだけだった。マチの周縁の我が家から見れば「マチの田んぼ」でもホウネンエビが見られるというわけだ。どれほどの人たちがこの存在を認識しているかは知らないが、意外な生息事例に触れて、ホウネンエビの強さを知ったところだ。
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