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伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

続「おみくじ」のこと

2024-06-21 23:20:35 | 民俗学

 

 1年ほど前に“「おみくじ」のこと”を記した。親戚の修験行者だった方の資料整理をしていて「おみくじ」の中身を調べてみたわけだが、実はその後もうひとつ「おみくじ」が見つかった。前回のものと中は「同じか」と思って、このおみくじも中に入っているものを全て取り出してみた。前回のおみくじよりは、比較的出しやすかった。箱の正面には「おみくじ」、背面には「大正十五年壱月十五日寄送」とある。

 さておみくじであるが、写真の通り、100本の竹櫛が入っている。そしてその内訳であるが、

 大吉 16
 吉 35
 半吉 4
 小吉 5
 末小吉 2
 末吉 8
 凶 30

となった。前回のものと同じかと思いきや、ちょっと異なる。なぜ、と思ったら、前回のおみくじの数え方に間違いがあったことに気づく。「八番」について、前回のおみくじは「第大八吉」とあった。これをわたしは「吉」と読んだ。しかし、今回の「八番」が「大吉」であったことから、よく考えると、これは「大吉」だっのではないかと思う。したがって前回のおみくじの中身を訂正すると

 大吉 17
 吉 35
 半吉 5
 小吉 4
 末小吉 3
 末吉 6
 凶 30

となる。番号ごと見ていくとほぼ同じなのだが、56番が今回は「末吉」だが前回は「末小吉」、90番が今回は「小吉」だが前回は「大吉」だった。浅草寺のおみくじの内訳は、後者とそっくりであり、基本形とみられる。しかし、ネット上でも記されているが、最近のおみくじからは「凶」は減っているともいう。3割が「凶」ともなると、3本に1本近い割合で「凶」が引かれるということになるが、それほど「凶」が多く出るとという印象もない。また、「末小吉」とか「小吉」「半吉」の数は少なく、これらを引く方が「当り」という印象さえ抱く。


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