Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

今年のコシアブラ

2024-04-21 23:39:22 | 自然から学ぶ

昨日収穫したコシアブラ

 

高いところに…

 

採るには少し早い

 

 昨日イワツツジについて触れたが、これに併せて今まで触れたきたものにコシアブラがある。ただし、それと気がついたのは「水田からヒノキ山へ」を記した2012年のこと。まだ12年前のことである。山菜好きとしては、そもそもコシアブラなるものは近在には無いと思っていた。ちょっとこの季節に話題に上ることが多くなってきた当時、その姿を人に教えてもらって、裏山に入るとそれらしきものが目に入った。もちろんコシアブラであったわけであるが、裏山を歩いてみるとけっこうたくさん生えていた。ということで以来、この季節にコシアブラを楽しみにするようになったのだが、あっという間に開いてしまう。わたしの場合裏山に入るといっても、土日農業の傍らだから、平日に入ることはない。すると良い時期を逸してしまうのである。今週つぼみ状になっていても、来週は大きく開いている。あっという間のできごと。したがって年によって芽吹きの異なる自然界のことであるから、なかなか採りごろにあわせられずに終わることは多い。

 今年は昨日も触れた通り、例年並みに今が盛ん。ところがタラノメはすでに開いてしまっていて、モノによっても時期が「いつも通り」というわけにはいかない。今年はタラノメはほんの少し口にしただけ。短期間に開いてしまうものは、なかなか難しいのである。いっぽう長い期間楽しめるのはウドだろうか。ウドの場合、幹の部分も葉の部分もある程度開いてきても食べられないことはない。幹の部分はスライスしててんぷらにしてもウドらしい味がしっかりする。葉に至ってはずいぶん開いて大きくなってしまっても、葉先だけ採っててんぷらにできる。したがって前者に比較したら、ずいぶん楽しめる山菜である。そしてそれ以上長く楽しめそうなのはワラビである。次から次へと出てくるから、長い期間採ることができる。もちろん最初のころの方があくがなくて新鮮であることは言うまでもないが、素人には、時を経て食べるワラビも、何ら変わりない。

 さて、ツツジの合間に出てきているコシアブラは、以前にも記したようにかつては下草刈の際に処分していたもの。それでも切り忘れて伸びたコシアブラがツツジの背丈を越えて成長している。コシアブラについては、Wikipediaにも記されているように「樹高は7—15m、ときに20mに達するものもある」という。実は裏山には10メートルほどに伸びたコシアブラが1本ある。直径5センチを越えていることもあって、さすがにこのコシアブラは芽が出ても採れない。あえて採るならば、上の方の細いところに縄でも引っかけて頭をもたげさせればしなって採れるかもしれないが、そこまでして採りはしない。とはいえ、同じように数メートルになったコシアブラは何本もあって、直径にして3センチ以内ならしならせて採ることはできるが、無理をすると折れてしまう。しなりのある木なので、細ければ高いところでも採れるというわけである。写真の空に浮かんだコシアブラも、しならせないと採れないもの。たくさん採取したが、店で売られているものはここまで開いていない(と思っていたが、開いたものも売っている)。が、我が家では芽の状態のものはもったいなくて採っていないのが実態である。


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