Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ごぼとん丼

2006-02-19 00:28:48 | つぶやき
 松川町で名物として売り出そうとしてはじめた「ごぼとん丼」を、ためしに食べてみた。ごぼうと豚肉を丼に載せたもので、「こぼとん」と名づけたようだ。信濃毎日新聞の過去記事から拾ってみると、昨年の6月23日新聞に「「松川町の味」が決定 地元産使った肉ゴボウ丼に 研究会 7月提供開始へ」という記事がある。松川町の飲食店経営者でつくる「松川町の味研究会」が、町の名物として売り出す料理を豚バラ肉とゴボウを使った丼に決めた、というものである。そしてその名前を「信州松川のごぼとん丼」と名づけたとある。このブランドで売り出す「ごぼとん丼」は、餌にリンゴを使った地元産の豚肉とゴボウを使うことが条件だという。

 そして、8月23日付新聞では、「松川町の名物料理「ごぼとん丼」 懸垂幕が完成―店頭に 目を引く金文字」という記事が踊る。松川町の味研究会が、名物料理として売り出す「ごぼとん丼」をPRするのぼり旗と懸垂幕が出来上がり、町内の店頭に飾られ始めた、というものである。

 さて、その後スタンプラリーなるものが始まり、いよいよこの丼で売り出すことになった。せっかくの商品にけちをつけてはいけないが、日記だから正直に感想を述べる。まず、ごぼうと豚肉ということで、なかなか色合いはよくない。食べる前からあまり印象はよくなかった。加えてごぼうは一般向けの材料ではない。実は、今回食べてみたごぼとん丼の店は、肉丼なる商品が昔からあって、妻の実家の父はこの肉丼を大昔に食べて美味しかったということで、家で真似して「ごぼう丼」と題してよく食べる。ごぼうをささみにして切って、豚肉を加えて炒めて食べるのだが、こちらはごぼうの味が出ていて、一般向け材料ではないが、予想以上に美味しい。店で出していたという肉丼とはことなり、だいぶオリジナルになっているかもしれないが、始めた原点にはこの店があった。そんな縁もあってこの店の「ごぼとん丼」を選択した。

 実際食べてみての印象は、予想以上に美味しかった。豚肉は角煮が載っていて、そこそこの味は出ている。しかしである。脂身が多くて(角煮だから仕方ないが)五切れ肉が載っているのだが、ちょっとハードだ。中学生の息子も、肉の脂身を少し残した。妻の実家の父母にも食べてもらったが、年寄りにはきつい。一人前すべて食べたのはわたしだけだった。そのわたしでさえ、けっこう胃にこたえる。調子がよくないともたれるかもしれない。「ごぼとん」といっているのだから、ごぼうがもう少し印象に残ればよいが、やはり、ごぼうの印象をあげると人気が薄れるのかもしれない。正直いって、ごぼうはおまけ程度の添え物である。ごぼうはかなり味付けが濃く、ごぼうの素材の味はあまりしない。店によって少し作り方は異なるようだが、ほぼ素材が同じだから、現在のところはそれほど差がないのかもしれない。町内にはそれほど食堂など多くないが、けっこう何店も加盟している。
 総合評価だが、妻の弟にもかたわれを試食してもらったが、彼は味にはうるさい。いわく、「角煮がいまいち」という。わたしにはそこそこと思ったが、味にうるさい人には○はもらえない。外食をほとんどしない家族の評価だから、外食盛況の現代人の評価はもっと高いかもしれないが、逆にいえば、こんなものばかり食べていたらまず長生きしない。一般的視点でいけば、中年以上にはお勧めできない。脂ぎっている若年層なら好評かもしれない。「ごぼとん丼」に決定する際に、ほかに味噌カツと煮カツもあったという。その中で、町長などに試食してもらって決めたという。総合イメージは味噌カツや煮カツの方が私には好みだ。しかし、地域性と新たなるブランド名ということから考えると、「ごぼとん」になったのだろう。一食850円という値段からして、一度は食べてもよいが、カツ丼や煮カツが同程度の価格で並んでいたら、わたしはそちらを選択する。

 以上が「ごぼとん丼」初体験の感想である。おそらく二度と食べないと思う。

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3 コメント

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こちらにも (線翔)
2006-02-20 01:59:14
おじゃまします!



ごぼとん丼とは知りませんでした。駒ヶ根のソースカツ丼みたいになるのでしょうか?



それにしましても下伊那好きのわたくしですが、ごぼとん丼は知りませんでした。それよりも最近、下伊那が遠いです。ゆっくりとおまつり見学して、ごぼとん丼を食べに行きたいです。
ごぼとん丼 (katacha67)
2006-02-20 12:57:30
ごぼとん丼をメニューとして出している店は10店ぐらいあるのですが、私もまだ一店しか味見ができておりません。

先日久々に駒ヶ根市内でソースカツ丼を食しましたが、うまかった。

ごぼとん丼が地域おこしにつながるかどうかは、やはり「味」旨いかどうかですね。
ソースカツ丼には勝てない (trx_45)
2006-02-22 17:34:36
やっぱりソースカツ丼には勝てないかな。それでもソースカツ丼だってどうかな、と思っていたらそこそこ有名になったからわからないか。でも追い越すのは無理でしょう。既存の丼が定着してますから、たとえば「丼」だけ共通で店ごとすべて違う丼にして、さらに共通の材料、たとえば必ずりんごを使うとか梨を使うとか、そんなイメージの方がスタンプラリーするのなら売れると思いますがね。ごぼとん一色はかんべん、ていう感じです。ネーミングだけでけっこう売れるものですから、私のアイデアの方が良いと思いますよ。

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