Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

差し入れ

2024-06-05 23:41:17 | つぶやき

 ある現場に行った。「どうしようか」と思ったが、歩きやすそうだったので、人の家の庭を歩いた。家の中に人影が見えたので、「まずいかなー」とも思ったが、「その時はその時」と思って安易に選択した。が、やはり家から男性がでて来られて「なんですか」と問われる。「すみません、断りもなく、この前にある水路のことで調べています」と答えると、男性は怒っているわけでもなく、気さくに話しかけられてきた。実はこのお宅の敷地内の下に大きな水路が流れている。もちろん男性は認識されていて、「どっかこの辺を流れているらしい」と言われる。もちろん正確な位置はご存じないよう。それからしばらく立ち話となった。

 古い家を綺麗に改装されていることから、もしかしたら、とは思ったが、古民家を購入して改装されて住まわれている。聞けば県内の方ではない。綺麗にされていたので、「ずいぶんお金をかけられたのでは?」と聞くと、このあたりの建売住宅よりはかかっているかも、と。わたし的には新しい家を好きなところに立てた方がいいのではないかと思ったが、古民家が欲しかったという。それも全国を探されていたというので、「なぜここに」と当然聞いてみた。すると、今までにも手付金を払って購入寸前までいった物件がいくつかあったという。しかし、登記面でうまくいかずに成約したなかったという。したがってそれらが成約していたら、ここには住んでいなかったというわけだが、今はここで満足されているよう。口から出たのは「二つのアルプスが見える」こと、「東京にも名古屋にもすぐ近くのインターからすぐ行ける」ことらしい。加えて一応飯田線が通っていて駅も遠くない。飯田線はリニアの駅に連絡しているから「なくならない」とも。この言葉を聞いて思ったのは、リニアがやってきて最も好材料なのは、当面(今生きている人たちが存命中)飯田線は廃止にならないだろう、ということ。これって以前にも記したのかもしれないが、メリットに違いない。

 同じ集落の中で新しくよそからやってきたのは「我が家」と「あの家」と指を指された家の2軒だけだという。いずれも新築物件ではない。地域にも入って仲良くさせてもらっているという。

 その後しばらく仕事をしていると、缶コーヒーを手にやってきて、「暑い中大変だね」と差し入れをしてくださった。長い生業の中でこういうケースは度々あったが、おそらくよそから住み着いた方に差し入れをしていただいたのは初めてだと思う。

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