![]() | 世論という悪夢 (小学館101新書)小林 よしのり小学館このアイテムの詳細を見る |
日本のマスコミのアホさ加減にはいつも驚かされますな。何度 「糞」 という文字で表現しても足らないぐらい。
マスコミといえば、その屋台骨は当然 「報道」 になるはずだが、これだけ報道が報道として機能していない先進国は他に無いのではないか?
報道には "news" という名の通り新しい出来事を広く遍く伝える役割と、民衆を代表して世の真実を追及するという役割がある。
特に後者は重要であり、「民主主義」 という考え方はそれがあって初めて成立するものである。
権力構造を利用したり、制度の隙を縫ったりして世に蔓延る 「悪」 をマスコミが暴き出すのである。
しかし、日本のマスコミはどうであろうか?
報道番組と称するプログラムを観ても、上記のような社会の公器としての自覚をもって取り組んでいるものなど皆無に等しい。
いずれも、視聴者を飽きさせないようにと無意味な演出が加えられたり、場合によっては捏造も平気で行われ、本来のあるべき姿とは似ても似つかないものになっている。
それにいとも簡単に煽られる視聴者の馬鹿さ加減も驚くべきものがあるが、それを基にして 「世論」 なるものが形成され、マスコミはさらにその火に油を注ぐように煽り立てて行く。
つまり、全てが視聴率や販売部数を伸ばすため、はたまたスポンサーとなりうる財界に媚を売るために仕組まれた罠という訳である。
さらに悪質な例では、世論の盛り上がりに乗じて自らのイデオロギーをそこにすり込んで行くという、卑劣極まりない行為も平然と行われている。
そうした行為はおなじみ朝日や NHK や TBS などの所謂 「左翼の巣窟」 で懲りずに頻繁に行われているのが現状である。奴らはもはや当たり前のように情報操作を行っている。
そうして形成される世論というものはかように危険なものである。
小林よしのり氏 (よしりん) のこの新書はこうした恥ずべき実態に明解なメスを入れる良書である。
必読!