2019年度五月祭 作品紹介「MANAG3R」

2019-05-28 10:30:00 | 雑記
こんにちは。HFです。

頼りになる後輩が入ってくれてうれしい限りの今日この頃です。
また今年は(ついに!)五月祭の人気企画投票で第1位をいただきました。
普段から応援してくださっているみなさまに感謝申し上げます。

さて、今回は今年の五月祭で展示した「MANAG3R(読み:マネージャー)」について、
作品紹介での記事には収まりきらなかったので別記事として細かく紹介していきたいと思います。


「MANAG3R」は今回の大型作品「歌舞伎」で活躍した、
マインドストームEV3を使った「会場付近にいる部員を教えてくれる装置」です。
ある種の「勤怠管理システム」ですね。(”E”が”3”になっているのは公式のEV3命名規則?に則っているためで仕様です。)

まずは全体像から。


写真中央の黄色い丸い台はターンテーブルになっていて、その上に今回MANAG3Rの実験に
参加してくれた各部員の小作品が載っています。この作品が各部員一人一人を表しています。
写真手前にあるのはこの装置の心臓部、インテリジェントブロックEV3です。
これ1台に4つのサーボモーターと4つのセンサーを同時に接続でき、
これらセンサーの入力を受け取ったりモーターを制御したりといったことが可能です。
今回はモーター2個とカラーセンサー1個を使っています。
EV3から伸びたケーブルの先、写真右側にセンサー、左側にモーターが見えますね。もう一つのモーターはターンテーブル下に隠れています。

では、MANAG3Rの仕組みを見ていきましょう。なお具体的なやり方については割愛させていただきます。
ほとんどネットの先人たちの模倣ですので(汗

EV3にはマイクロSDカードスロットがついています。
「EV3DEV」というEV3専用のLinux OSをインストールしたマイクロSDを挿入すれば
EV3をLinuxコンピューターとして使用できるようになります。(デュアルブートなのでSDカードを抜けば元通りのEV3に戻ります。)
そのあともいろいろと下準備が要ります。
また今回はBluetooth通信を行うためUSBポートに電器屋さんなどで売っているBluetoothアダプタを挿しておきました。
下準備がすんだら、まずは部員のスマートフォンをリスト(テキストファイル)にしてEV3に登録します。



次にプログラムを書きます。(概要を紹介します)
0. ターンテーブルの回転位置を初期位置に戻す
1. リストにあるスマホからBluetoothの電波を受信できたか調べる
 A.うまく受信したらその項目に「今いる」フラグを立てる
 B.逆に受信できなかった場合「今はいない」フラグを立てる
2. 「今いる」各項目について、
 A.前回も「今いる」フラグだった場合、何もしない
 B.前回「今はいない」フラグだった場合、「入室」リストに登録
3. 「今はいない」各項目について
 A.前回「今いる」フラグだった場合、「退室」リストに登録
 B.前回も「今はいない」フラグだった場合、何もしない
4. 「入室」リストの各項目に対応する作品を外側に向かせる
5. 「退室」リストの各項目に対応する作品を内側に向かせる
(1.~5.を繰り返す)


1.~3.はEV3が頑張って処理してくれている部分なので、具体的な動きとして外から見えることはありません。
モーターが活躍するのは最初の0.と4.、5.です。

カラーセンサーは0.の部分でターンテーブルの位置を合わせるのに使っています。
これをしないと例えば「モーターを270°回転しろ」という命令を送った時に、
どこから数えて270°なのかEV3が理解できずうまく動作しません。
またモーターの回転角度の誤差による悪影響を最小限に抑える役割もあります。

実は4.と5.の前にはそれぞれ「0.  ターンテーブルの回転位置を初期位置に戻す」が隠れています。
理由は同じく「どこからターンテーブルの角度を数えればいいのかをEV3に教えるため」です。

さて実際の動作を上記4.の部分を例に見てみましょう。


作者のスマホが近くにいるので対応する作品が次々と外を向いていますね。

ではこちらはどうでしょうか。


Hachi君を表している赤いジェット機が順番を飛ばされました。これは当時Hachi君が実際に別の場所に行っており
Bluetoothの電波を受信できなかった、なので「今はいない」と判断されたわけです。

ちなみに今回MANAG3Rは「Bluetoothの電波を受信したか」で判断するようプログラミングしているので、
Bluetoothを切ったり電波強度が弱くて受信できなかったりするとEV3が「今はいないな」と間違った判断してしまうことがたまにありました。
この点についてはMANAG3Rを置く場所をうまく調整する、プログラム(フラグの辺り)をうまく書き換えるなどすれば解決すると考えています。
デモ機なので大目に見てあげてください(滝汗

最後に今回MANAG3Rの実験に参加した部員たちの小作品を見てみましょう。
(上段)せきしょー、しろまる、もつぴ、Yamatai、マスドライバー、Hachi
(下段)HF、V.14、Rodney、このやろー、しゃなぎ



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MANAG3Rの紹介記事はここまでとなります。
以上最後までありがとうございました。

それでは。


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