エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

もう1週間が過ぎた

2009-01-07 | 日々の生活

七草がゆをいただいた。七種類はなかったが、久しぶりのおかゆはとても美味しかった。おせち料理で疲れた胃を休めたり、冬場に不足しがちな野菜を補うという効能もあるらしい。素晴らしい風習だ。
 
 年末からお正月にかけての雪が大分消え始めている。雪の少ないお正月だ。穏やかな陽を浴び、孫たちはよく遊んだ。武琉君はラックを追い回しスコップで雪をかけている。萌香ちゃんは熱中して雪のケーキを作っていた。誰が教えるでもなく、ケーキの上にブルーベリーの朱い葉を置いて、ムラサキシキブの小さな実を並べた。サンショの光る黒い種、ナンテンの真っ赤な実をとってやった。ヤブコウジの実もきれいに載せた。なかなかのセンスだ。お昼までの約二時間、子どもたちと庭に同じ時間を過ごした。
 長かった冬休みも今日で終わり、孫たちも明日からは幼稚園だ。休み中は、特別なこともなかったが、クリスマス、年越し、お正月、お年玉、初もうで等など、年中行事に沿って数々の生活の体験が小さい脳裏に残ったことだろう。

 午後、会津大短期学部図書館から本を借りてくる。昨年までは大学図書館を利用させてもらっていたが、暮れからは近くの短大に変えた。我が家の玄関から、図書室入り口まで、数えて歩いたら300歩だった。近いし、学科の構成も、経営、デザイン、情報、健康、栄養、食品、福祉、保育と多岐で、書籍もずっと利用しやすい。
 暮れから正月にかけての新聞各紙を見た。フラストレーションがたまる世の中を、少し冷静に見てみたかった。
 「逝きし世の面影」(渡辺京二著)と「はじめての文学 小川洋子」を借りた。

もう年があらたまって一週間にもなるのか、今更ながら、毎日が矢のように過ぎていく印象だ。

 

小さな幸せを 水鳥たちに感謝

2009-01-06 | 日々の生活
 

           【 麗しの磐梯、白鳥の湖 】

 今朝ラジオ深夜便の4時台「こころの時代」を聞き終わった後、女性歌手の透き通った歌声で 「見上げてごらん 夜の星を」が流れた。
《小さな幸せを祈ってる・・・》 丁度、昨日のブログで、こころを整理して今年の抱負「小さな幸せ」を書いたばかりだったので、心に浸みた。
《 見上げてごらん 夜の星を
   小さな星の 小さな光りが
   ささやかな幸せを うたってる 》
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 気温は低いが、穏やかな一日だった。今日から勤めがはじまったママが帰ってから、みんなでハクチョウを見に行ってきた。なぜか、萌香ちゃんが朝からハクチョウを見に行きたがっていた。この冬初めての崎川浜まで車を走らせた。
 湖畔で車を降りると、ハクチョウの切ない叫び声が聞こえた。厳寒の中、いつものように水鳥たちは静寂にひっそり浮かんでいた。浜には誰もいなかった。子どもたちが湖水に近づくとカモやハクチョウがスイスイと寄ってきた。
 手が凍えるように冷たく、妻や娘は早々に車へ避難したが、孫たちは飽かず水鳥と語らっていた。水鳥たちと共に、しばし麗しの磐梯、白鳥の湖を目の奥に焼き付けた。
 大自然の静寂に、小さな幸せを体験できたよろこびを水鳥たちに感謝した。
(2009.1.5)

 【猪苗代湖 崎川浜にて】
 



 加茂水族館 村上館長のお話

2009-01-05 | 日々の生活
             【オワンクラゲ :ネットより】
 
最近、夜中に目ざめることが多い。早めに寝ても、少し遅くまで起きていても3時から4時ころに目覚めてしまう。新聞を取ってきて、寝床でラジオを聞いた。ラジオ深夜便の3時台は歌謡曲、4時からは「こころの時代」だ。
 昨日と今朝の「こころの時代」は、《くらげが甦らせた水族館》、クラゲの展示で有名な鶴岡市立加茂水族館の館長の話で、その人生に感銘を受けた。
素晴らしい人生を淡々と語る村上館長の温かい人柄が伝わってきた。クラゲを追い続けた村上館長の、豊かな体験から語られる人生はとても大きいものに思えた。勉強嫌いで、川遊びに興じた少年時代に、庄内地方の自然に培われた豊かな人生を思った。そうした昔の自然はもう無いという。自分の子供のころの体験と重なる自然の中での貴重な体験は、今の子供にはできないだろう。
 釣り名人を自負する、魚採りに明け暮れた少年は、やがて山形大学の応用生物学科へ進んだ。郷土の豊かな川での雑魚とのふれあいや、歴史ある文化である庄内竿との関わりなど、クラゲにいたる生き物への眼差しが良くわかった。

 オワンクラゲから緑色蛍光たんぱく質(GFP)を発見した下村先生のノーベル賞受賞もあり、日本一、世界一と言われるクラゲ水族館がさらに知られるところとなり、来館者が急増している。そんなニュースも聞き流していたが、ラジオのこころ打たれる話を聞いて、是非クラゲを見に行きたいと思った。
 クラゲは悠然と宇宙遊泳をしているようで、人間もそんな生き方を出来たらと語る。まさに、良寛の生き方がそうだろう。こんなに美しいものはないという。

 ネットの加茂水族館HPで館長あいさつの中で、「加茂水族館の運命は「オセロゲーム」のように思えてならない。」と述べておられる。読みながら、負け犬の自分自身の半生を思い、まさに人生もまたオセロゲームかもしれないと思った。この放送を聞いて少し勇気が湧いてきた。

 館長の子供のころの素晴らしい人生と、自分のチョウへの憧れとが重なった。そしてチョウと関わりから、多くの友人とも交流できた。大学の先輩Sさん、チョウの文通から知り合った獣医のYさん、小学生の私にチョウへの関心を抱かせてくれた従兄弟のRくん、さらには、観察するこころを教えてくれた小さな虫たちへの感謝の気持ちが湧いてきた。



  

ささやかでも温もりある幸せを

2009-01-04 | 日々の生活
             【雪の中 つぼみ膨らむサザンカ】


昼前から、娘たちは孫を連れ新春の初売りをのぞきに行った。妻も一緒だ。
 今日は一人でハクチョウの写真撮りに出かけるつもりでいたが、磐梯山の雲がとうとう終日取れず、また今度にした。ハクチョウは、崎川浜から磐梯を遠望する白鳥の湖が最高のシチュエーションだ。
 お昼はお餅を二切れ入れ、雑煮を温めていただいた。箱根駅伝のテレビ中継を観戦しながら、年賀状の宛名書き。毎年欠かさずに年賀状のやりとりをしている同級生、新卒で就職した会社の先輩など、思えば40年にもなる。最近は、あのとき別れたままの方々と再会したい気持ちが湧いている。

新しい年を迎え、一人留守番の静けさの中で少しこころを整理した。
 暮れにふり返った1年は、相変わらず家族に迷惑をかけ、無為に生きた悔いが消えない年だった。己を非難する慟哭が頭の中から聞こえて来るようだった。
 何はともあれ、今年も健康に気をつけ、良寛禅師の「騰々任天真」の精神でこころ穏やかな日々を過ごしたい。
 人生の終盤にさしかかり、今の時代のさびしさを思う。戦後すぐの自分のこどものころの時代が一番良かったような気がする。そこには、お金はないが、間違いなく温もりある幸せがあった。その後、有り余るものに囲まれる世の中に、とかく本当の豊かさを見失いそうになることもあった。今、格差が広がり、日本らしい社会が変質してきた時代に、何が幸せかを問い直したい。年を重ねるうちに分かりかけてきた小さな幸せを大切にしたいと思っている。(2009.1.3)


土津神社へ初詣で

2009-01-02 | 日々の生活


新しい年も2日目の朝を迎えた。今朝も5,6センチの積雪、毎日これくらいだといい。久々早朝の散歩、新聞も休刊で足跡のない新雪を踏む。ラックも歳か、遠くのコースをいやがりほんの一回りで帰宅する。
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  元日の朝、静かに雪が降っていた。いつも変わらない日課で、犬の散歩に出る。でも、新しい年のはじまり、不思議なことに気持ちだけは何となくさわやかだった。

お正月、家族揃ってお屠蘇を回し、お雑煮、おせちを戴いた。お汁粉は私は粒の小豆派、他はこしあんだ。孫や、子供たちに、準備したお年玉を渡す。息子家族がかけるが、そのうち年始に来るだろう。
食後、裏の八幡様に初詣に出る。帰宅すると年賀状が届いていた。静かに目を通すと、すっかり御無沙汰していた方々からの賀状に、多くの人にお世話になりここまで来た事に感謝の念が湧いてきた。

 今年の恵方は東北東、地図で初詣先を探して猪苗代の土津神社へ出かける事にした。お酒が入ったので、娘に車を出してもらいみんなで出かけた。気温は零下、張りつめる寒さの中、雪の土津神社本殿に詣る。健康を、家族の幸せを祈る。破魔矢を求めた。孫たちは、「こどもおみくじ」なるものを引いた。なかなか教育的な内容だ。猪苗代のスーパーに寄って、孫にお年玉での買い物を体験させる。

帰りには長浜へ廻って水鳥と遊んだ。
 いつも長浜には少ないコハクチョウが結構居た。オナガガモが圧倒的に多い中、キンクロハジロ、ホシハジロが混ざっていた。鳥インフルエンザでえさやりを自粛するところが多いようだが、長浜ではえさの看板も出ていて、皆が餌をやっていた。孫たちはそれぞれに準備してきたパンを上げていた。空腹なのだろうか、カモたちは争って群がってきた。コハクチョウは手から直接ついばんでくれた。また、近いうちに写真を撮りに行こうと思う。
 夕方からしんしんと雪が降り始めた。しばらく静かなお正月を過ごしたいと思う。(2009.1.1)


おめでとうございます

2009-01-01 | 日々の生活

 新年明けましておめでとうございます
 年頭にあたり、この1年、健康を第一にこころ穏やかな日々を過ごしたいと思います。


 抱負 ・・・・ 騰々任天真
良寛    
 生涯懶立身
 騰々任天真
 嚢中三升米
 炉辺一束薪
 誰問迷悟跡
 何知名利塵
 夜雨草庵裡
 雙脚等閑伸