朝方の雨が雪に変わりしんしんと降った。
土が見え始めた庭に、見る間に真っ白に降り積もった。今日の雪は気温が高いせいか、5,6センチもある巨大な雪だった。
ネットの辞典で「ぼたんゆき」は【雪の結晶が多数付着し合い、大きな雪片となって降る雪。ボタンの花びらのように降るからとも、ぼたぼたした雪の意からともいう。綿雪。ぼた雪。】とあった。
雪の結晶がいくつも集まった綿のようなきれいな雪が掌で溶けた。しんしんと降る、このふわふわした雪の結晶のかたまりをなに雪と呼べばいいだろうか。
太宰治の「津軽」の冒頭には、『津軽の雪 こな雪 つぶ雪 わた雪 みづ雪 かた雪 ざらめ雪 こほり雪 』とある。この呼び名からすると、今日の雪は「わた雪」だろうか。あまりにきれいな雪のかたまりや幻想的な降りを見つめながら、もっとふさわしい呼び方がないかと思った。
牡丹雪は春の季語らしい。暦の立春も近いが、粉雪の降る厳しい寒さが行ってしまう事が寂しい気もする。もう少しの間、雪の季節を楽しみたいと思っている。
【無限に降り落ちるぼたん雪】