リニア新幹線の神奈川県駅(仮称)工事の現場を見ようと、橋本(神奈川県相模原市)方面を散歩。
橋本駅にはJR横浜線と相模線、私鉄の京王線が乗り入れている。リニア中央新幹線の新駅(仮称:神奈川県駅)は、京王線橋本駅の南側にあった神奈川県立相原高校の跡地に建設中。
高いフェンスにさえぎられてよくわからないが、この駅工事は2027年開業に向けて順調に進んでいるのだろう。問題は静岡工区で、川勝平太(静岡県知事)の気分次第。TV番組で川勝のことを故・西部邁は「あのおバカさん」と呼んでいた。経済学者としては凡庸、人格は最悪という意味だったのだろう。
フェンスを一周して、変わりゆく街並みをカメラに収めた。四年後、リニア新幹線が開通すれば、このあたりは超一等地になる。早くから、不動産を買っていた人は、ウハウハだろうなとか思いながら。2027年、ぜひリニアに乗って名古屋に行き、味噌カツでも食べてみたい。
巨大なイトーヨーカ堂の中の「くまざわ書店」には、「リニア中央新幹線をめぐって」(山本義隆著 みすず書房)という本も山積みされていた。次のような内容らしい。
「リニア計画は深刻なエネルギー問題を抱えている。そして進行中の大規模環境破壊でもある。にもかかわらず、虚妄に満ちた「6000万人メガロポリス」構想、原発稼働の利害との結合、大深度法の横暴など、計画は目的と手段の両面で横車を押すようにして推進されてきた。中枢レベルの政治権力の私物化や、ナショナリズムと科学技術の結びつきがそれを可能にしてきたことも、本書は明らかにする。
最終節は、この暴挙の根を掘り下げる。日本の戦後の産業経済は、旧体制から引き継いだ諸条件を足場に経済成長を成し遂げた。そこで強化された既得権益と前世紀的な成長への醒めない夢が、時代錯誤の巨大プロジェクトの温床となっている。3.11以後/コロナ禍以後の、持続可能性を追求すべき世界で、なお私たちはそれらを延命させるのか? 決然と、それを問う書である。」
山本義隆は、元東大全共闘議長として有名、八十歳を超える老人でもある。市井の一人として静かに余生を送っているのかと思ったら、まだこんな本を書いているのか。山本ごときに近代日本や科学技術を批評されたくはない。川勝も山本もホントにクズだな。