澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

筑紫哲也の亡霊

2008年11月20日 00時12分42秒 | 社会

TBS系列「News 23」の来年3月放送打ち切りが決まったようだが、相変わらずの報道姿勢にはあきれるばかりだ。


きょうはフィリピン人不法滞在者の娘が、祖国に強制送還されるというニュースを「地球市民」「人道主義」とやらの立場で取り上げた。
フィリピンに帰れば、言葉も分からず友達もいない、加えて貧困という劣悪な環境で暮らさなければならない。
この子はかわいそうではないか? 行政は冷たいのではないか。なんとかすべきだ…というのが論調だった。

だが、入局管理局が恣意的に判断を下すのならば、そもそも出入国管理などできるはずもない。強制送還の決定をかわいそうだという側面からだけ取り上げるのも不見識な話だ。

不法滞在者が増えれば、犯罪も増加し、平穏な市民社会が脅かされる。「人道主義」だけで、不法滞在を容認してしまえば、どういう社会になってしまうのか、TBSの番組制作者は考えたことがあるのだろうか。

国籍は極めて重要な概念だ。戦時においては、1枚のパスポートの有無が生死を分けることになる。「地球市民」などとたわけたことを言っていたのが故・筑紫哲也氏だが、彼の亡霊は依然としてこの番組に息づいているようだ。