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そして、世界が震えた ラグビーW杯

2019年06月26日 21時49分42秒 | 社会・文化・政治・経済

 

 

[芦部聡, 生島淳, 大友信彦, 熊崎敬, 小林深緑郎, 堂場瞬一, 永田洋光, 野澤武史, 藤島大, 村上晃一, 吉田宏]のそして、世界が震えた。 ラグビーW杯2015「Number」傑作選 (文春e-book)
 
 
 芦部聡 (著), 生島淳  (著), 大友信彦 (著), 熊崎敬 (著), 小林深緑郎 (著), 堂場瞬一 (著), 5 その他


商品の説明

内容紹介

2015年のラグビーW杯で南アフリカ戦での歴史的な勝利など、日本中を感動させたラグビー日本代表。
W杯前の意気込みから、激闘の後のインタビュー、2019年日本でのW杯への展望など、「Number」や「Number PLUS」、臨時増刊に掲載された記事から21本を厳選して収録した決定版。
「南ア戦、ジャパン最後の総攻撃。」「指揮官エディー・ジョーンズ『狂気のリアリズムの発火点』」「田中史朗『勝つために“空気”を変える』」「リーチ・マイケル×五郎丸歩×堀江翔太『日本ラグビーの明日を語ろう』」「トンプソン ルーク『愛されて、東大阪』」「ラグビーワールドカップ2015全4戦リザルト」など。
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それはイチかバチかの選択ではなかった。
世界一の過酷な練習に耐え、一週、一週、一日一日の積み重ねによったつかんだ<勝利への最善手>
今でも記憶に残る逆転劇は選手たちが持つ「勝イメージ」から生まれた。
番狂わせは偶然の産物ではない。
勝つべくして勝つ。
人生にも通じるだろう。
勝か、負けるか。
逃げるか、挑むか。
勝利への確信は自分自身という<最も強い敵>に立ち向かい、限界の壁を突破してこそ、不動のものとなる。

今が、「新しい決意」で「新しい挑戦」を始めるチャンス。

出版社からのコメント

【編集者から】エディー・ジャパンのW杯での躍進は、ラグビーをとりまく日本国内の状況を一変させました。その全ての震源は2015
年9月19日、イングランド南端の海沿いの街ブライトンで行なわれた南アフリカ戦です。
「衝撃」のラストトライを生んだ日本代表
最後の猛攻を、両軍の選手、レフェリー、関係者らの視点と証言でふりかえるノンフィクション「南ア戦、ジャパン最後の総攻撃」。
W杯の決闘に挑む前、覚悟を語っていたリーチマイケル、五郎丸歩、堀江翔太ら主力選手たちのインタビュー。また、激闘を鮮やか
に伝えるマッチレポート……。「エディー・ジャパンのすべて」に迫ったNumberの全21篇の力作記事が、一冊の本になりました。
 
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哲学ナビゲーター原田まりるさん

2019年06月26日 21時32分08秒 | 社会・文化・政治・経済

ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。

P+D MAGAZINE

著者・原田まりるにインタビュー! 

哲学を体感せよ! あなたを救う新しい言葉との出会いが詰まったコミック版『ニー哲』の魅力!

コミックで読むと、哲学はこんなにわかりやすい! 
第5回京都本大賞を受賞した、原田まりる著『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』のコミック版が、2018年11月12日に発売。
ある日突然、現代に降臨したニーチェが、悩める女子高生のアリサに、哲学の教えをナビゲート。生きるヒントが詰まった哲学漫画の読みどころを、著者の原田まりるさんにインタビューしました。
コミックで読むと哲学はこんなにわかりやすい!

京都在住の女子高生・アリサの前に現れた青年は、なんと「ニーチェ」。迷えるアリサに、わかりやすく人生哲学を説いてくれます。ニーチェの他にも、ショーペンハウアーにキルケゴール、サルトルなど、哲学者が次々降臨。哲学を知らなかったアリサは、彼らとの出会いを通じて成長していきます。

人生を豊かにする言葉たち――哲学との出会い

――まずは、原田さんと哲学の出会いについて教えてください。

原田まりるさん(以下、原田):もともと、尾崎豊さんの大ファンだったんです。その歌詞に感銘を受けて、「生きるって何」「自由って何」ということの答えを知りたい、と強く思っていました。どうすればその答えを知ることができるのかわからずに悩んでいたのですが、ある時、近所の書店で、哲学書の特集がされていて。それを見て、哲学書を読んでみよう、と思ったのがきっかけです。

――哲学者にもさまざまな人がいますが、原田さんが特に影響を受けた哲学者は誰ですか?

実際にお会いしたことはないのですが、中島義道先生です。先生の著書を読んで、哲学への興味・関心がより強くなりました。「そもそも、生きるということはしんどいんだ」、ということが、腑に落ちたというか。
パスカルの言葉で「幸福とは気を紛らすことである」という言葉があるのですが、今まで悩んでいて答えが出なかったことに、光を当ててくれるのが哲学であると思います。

――『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(以後『ニー哲』)のコミック化にあたって、「哲学」という、一見敷居の高い学問を、分かりやすく、身近に感じられる本にするには、どのような点に苦労しましたか?

原田:もっとも気を遣ったのは、実際に哲学者が話していることを、超訳しすぎると、誤訳になってしまうところ。時代背景も大きく異なるので、哲学者が話している意図を、できるだけ意訳にならないように現代風にわかりやすくする、というところに気をつけましたね。

――確かに、違和感なく読むことができて、哲学者の言葉もスッと入ってきます。 ニーチェほか、偉大な哲学者たちが現代に降臨する、という設定は、どのように思いついたのでしょうか?

原田:哲学をわかりやすく伝えるために、キャラクター設定はしっかりしたい、と思っていたので、翻訳されている哲学書をじっくり読んで、ニーチェや他の哲学者の言葉のテンションをくみ取ることから始めました。そして、もし現代に居たら、と想像を膨らませ、キャラクターを作り、デフォルメして描いていきましたね。
例えばニーチェだったら、内向的でピュアな性格なのに、「女性とは」みたいなことを語っていたりするので、ネット民っぽい青年、という設定にするとしっくりくるかな、とか。現代という時代背景に溶け込みやすいように考えながら、哲学者たちの個性が際立つようにキャラクターを肉付けしていきました。

――確かに個性豊かなイケメンで、実際に会ってみたいと思わせるようなキャラクターばかりですね。コミックならでは、というこだわりの箇所や、苦労した点はどんなところですか?

原田:コミカライズにあたって、作画を担当してくださった荒木宰先生に、とても良く内容を理解していただいて。荒木先生がきっちり各キャラの性格を掴んで描いてくださったので、苦労したというところはないかもしれません。小説版では説明がメインだったので、コミック版ではポップなラブコメ要素も少し足して、名言にもインパクトを持たせた形で登場するようにしました。コミックだけのオリジナルの話も創ったり、より一層キャラクターが身近に感じられるようなエピソードを追加しましたね。また、ルー・ザロメというニーチェが心酔していた女流作家がいたのですが、コミック版にはザロメも登場させたりして主人公であるアリサちゃんの嫉妬心を煽りながら哲学思考に繋げるエピソードなんかもいれています。

 哲学の持つ力とは?

――主人公のアリサの人物像は、どのように創っていったのですか?ご自身を投影している部分などは?

原田:男の子のキャラクターが多数出てくるので、趣味が高じたBL(ボーイズラブ)のような雰囲気にならないように(笑)、アリサという女の子を主人公にしました。「女の子に嫌われないタイプの女の子」で、ニーチェとも恋愛関係にならず、自我も強すぎない。同性からも異性からも共感を呼べるキャラクターにしたいと思ってできたのがアリサです。自分を投影しているところは、特にないですね(笑)。

――読んでいると、アリサの等身大の悩み事に、思わず感情移入してしまいます。京都の町が舞台となっていることも、作品にピッタリですね。

原田:そうですね。マジックリアリズムではないけれど、京都は、哲学を始めとする学問や、思想などに雰囲気が合う町だと思います。それに、私にとっては生まれ故郷でもあるので、情景も描きやすんですよね。

 ――作品中にも出てくる「縁切り神社」には行かれたことはあるのですか?

原田:縁切り神社には、定期的に行きます! 親に「そんな(何回も)行く?」と言われるほど(笑)。厄払いにも効果があると言われていて、しかも願いが叶うと言われているパワースポットですね。正直オカルトはあまり信じませんが、周りの友だちに聞いても効果があるという声が多いですよ。何かトラブルが起きたときにはぜひ、行ってみることをおすすめします。

――京都だけでなく全国にあるみたいですね。ぜひ行ってみたいです。
ところで、ニーチェが説いている、「永劫回帰を受け容れる」ということや「自己流の価値をしっかり持つこと」などは、生きていく上でとても励みになりますが、原田さんご自身も、支えにしている哲学の教えはありますか?

原田:たくさんありますが、意識的によく思い出すのは「事実などはなく全ては解釈だ」「死ぬ直前にリピート再生したいような人生を」。ことあるごとに、思い出しますね。人生訓として身に染みます。

――とてもいい言葉ですね。たとえばニーチェはとても自身に溢れ、前向きですが、原田さんの考える「哲学のちから」とはどんなところだと思いますか?

原田:哲学って、ふんわりしていてわからないことを、ズバリ、言い当ててくれるんです。例えるなら毒舌なコメンテーターのように爽快感を与えてくれる存在ですね(笑)。迷うことや、嫌なことがあったりしたときに、俯瞰で見る視点を与えてくれるので、冷静な友だちを持ったみたいな感覚がありますね。

――哲学が自分を導いてくれるんですね。たくさんの哲学者がいて、その教えもさまざまですが、原田さんの座右の銘は?

原田:「好事、魔多し」と「窮鼠猫を噛む」ですね(笑)。私、調子に乗ったことは一度もないって言い切れます! いいことがあるときこそ警戒しなければならない。慎重に、警戒心旺盛ですし、常に懐疑的ですね。ですので、定期的に縁切り神社通ってしまうのかもしれません(笑)。

――それは、ポジティブなのでしょうか?

原田:愚痴をこぼしたりもしないので、ポジティブです! 考え方としては、もし、ひとつの良いことがあったとします、でも、カーナビの経路候補みたいに、「他にこういうパターンでこういうことが起きるかもしれないし……」、と幅広い選択肢を複数持ち、リスクを減らす思考をするんです。そうすることで、もし最悪なことが起こっても、逆にそれから他の道を選び、最善の策を尽くせば、最小限のダメージで済むと思います。

――確かにそうかもしれません。幅広い思考が大切なのですね。
ところで、作中にも出てくる、キルケゴールの言葉で、「何でも手に入るから幸せ、とは言いがたい」「誠実に自分の人生と向き合うことが大切」「人生は後ろを向くことでしか理解できないが、前にしか進めない」とありますが、原田さん個人の見解はいかがですか?

原田:誰しも、高級車が欲しいとか、良い時計が欲しいとか、そういう欲求があるかもしれませんが、人間として追い求めるべきは「高い精神性」だと思っています。といっても私も全然、「ポルシェのケイマン欲しいなー」とか常日頃考えていますけど(笑)。
みんな理想を求めたい気持ちはあると思うけれど、現実との折り合いの中で、「結局こういうものだし」、とどこかで自分を納得させているんだと思います。たとえ人に裏切られたりしても、それも糧になるんじゃないかと思いますね。人生経験が豊かな人には特に、共感していただけるんじゃないかな。コミックには、小説にはないオリジナルのエピソードも盛り込まれているので、ぜひ手にとってみて欲しいです。

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コミックならではの読みどころは?

――他、コミックならでは、という箇所はどんなところですか?

原田:ニーチェとアリサの距離がより近いところ。若い女の子がキュンとするようなエピソード、高校生特有の、早く大人になりたい気持ちや、思春期の繊細な思いを、小説よりも多く入れています。

――コミック化することで、どんな層に届けたいですか?

原田:小説を読むよりも、低カロリーで読めるので、入門編として、哲学を簡単に知りたい人に伝えたいですね。思い描いていたキャラクターが動くというところがとても新鮮なので、哲学を身近に感じていただけると思います。

――「哲学する」というのは具体的に言うとどういうことなのでしょうか?

原田:例えば、学校の授業のように、ソクラテスの時代から歴史を追って哲学史を学ぶことと、「哲学する」ことは違うと思うんです。「哲学する」というのは、既存の価値観だったり、知っているつもりでいることをもっと疑って、コアに近づいて行くという行為。アリサを通じて、読者の皆さんにも哲学してほしい、と思います。

――哲学を体感する、ということですね。

原田:そうですね。落ち込んだ時とか悩んだときの入門書にもぴったりだと思うので、ぜひ、体感しながら読み進めて欲しいです。コミックの中では「これが名言」というところを分かりやすく提示しているので、自分だけの「推し哲」を見つけるのもオススメです! 私の「推し哲」は、ショーペンハウアーかキルケゴールかな。

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――ズバリ、哲学とはなんだ、というと?

原田:固定概念からの解放。自由を与えてくれるもの。哲学とは、一面ではなく、いろんな角度から見て物事を理解するということであり、バイアスをとって偏見、固執しているものから自由になるということなので、独断してしまいがちなことを、自由にもっといろんな視点から考えられるようになります。自分でも、哲学を学んでから、寛容になったなと良く思いますね。

「~すべき」、というのは1つの考えであり、目の前に居る人は記号ではなく個人なのだから、排他的にならない、受け容れる、という考えを持てるようになりました。

――哲学を知ってからの人生を振り返ると?

原田:救われる部分が本当に多いです。波瀾万丈でしたが、後悔していることは特に無いですね。瞬間、瞬間でベストを尽くした、と言える。それは哲学の持つ力が大きいからだと思っています。学生の頃などは親や先生の言うことが全てと思いがちですが、どんなに小さい悩みだとしても、その時は自分の人生を揺るがすことであったりするので、そういう時に手にとって読んでもらえたらいいなと思います。

<了>

『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』

プロフィール

原田まりる(はらだ・まりる)

作家・哲学ナビゲーター。
1985年、京都府生まれ。哲学の道のそばで育ち、高校生時、哲学書に出会い感銘を受ける。『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)で第五回京都本大賞受賞。2018年『アラフォーリーマンのシンデレラ転生』でカクヨムWEB小説コンテストキャラクター文芸部門大賞受賞。文芸誌「ダ・ヴィンチ」(KADOKAWA)にてAIヒューマンコメディ小説『ぴぷる』連載中。

 


女性に借金させ風俗店にあっせんした罪

2019年06月26日 20時54分51秒 | 社会・文化・政治・経済

悪質スカウトグループ前代表に「執行猶予付き有罪判決」

6/25(火) 19:32配信

ご利用の環境では、映像を快適にご視聴できない可能性があります。

詳しくはヘルプをご確認ください。

関西テレビ

京都の繁華街などで声をかけた女性に借金をさせ、風俗店にあっせんした罪に問われた、スカウトグループの前代表の男に、京都地方裁判所は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

スカウトグループの前代表・小川裕太郎被告(30)はおととし、女性2人を風俗店にあっせんした、職業安定法違反の罪に問われています。

これまでの裁判で、小川被告は起訴内容を認め、検察も「飲食店で散財させた女性をあっせんしていて、極めて卑劣かつ狡猾な犯行」と主張していました。

判決で、京都地裁は「小川被告は業務を統括する立場で、犯行に重要な役割を果たした」と指摘しました。

一方で「一連の犯行は、女性の自由意思を奪う形で行われたものではない」として、小川被告に懲役2年6ヵ月・執行猶予4年を言い渡しました。

関西テレビ


女性を風俗で働かす悪質スカウトグループ

2019年06月26日 20時42分29秒 | 社会・文化・政治・経済

創設者に有罪判決

6/25(火) ABCテレビ

京都の有名大学の学生らのグループが、女性を風俗店で働かせていた事件で、グループ創設者の男に有罪判決が言い渡されました。

判決によりますと、スカウトグループ創設者の小川裕太郎被告(30)は、2017年、グループ代表の男らと共謀し、女子大学生ら2人を風俗店で働かせました。

このグループは小川被告が8年前に設立。

大学生を含むスカウト役の男らが街で女性に声をかけ、バーに通わせて高額な借金を負わせ、返済のために風俗店で働かせる手口を繰り返していました。

京都地裁は「紹介した女性の給料から継続的に利益をあげる組織的な犯行で悪質性が高い」とし、小川被告に対して懲役2年6ヵ月・執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。このグループをめぐっては、起訴された9人全員が執行猶予付き有罪判決を言い渡されています。

 


「大崎事件」再審取り消し=40年前の殺人、「事故死」認め

2019年06月26日 20時36分34秒 | 社会・文化・政治・経済

-最高裁

6/26(水) 14:46配信

原口アヤ子さん

 鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」の第3次再審請求について、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は25日付の決定で、殺人などの罪で懲役10年が確定、服役した義姉の原口アヤ子さん(92)の再審開始を認めた鹿児島地裁、福岡高裁宮崎支部決定を取り消し、原口さんの再審請求を棄却した。

】原口アヤ子さんの92歳の誕生日会

 地、高裁段階で認められた裁判のやり直しを最高裁が取り消したのは初とみられる。

 小法廷は、転落事故による出血死の可能性を指摘した弁護側の法医学鑑定について、「無罪を言い渡すべき明らかな証拠には当たらない」と判断した。5裁判官全員一致の意見。懲役8年が確定、服役した原口さんの元夫(故人)の再審も取り消した。

 決定は弁護側鑑定について、腐敗が進んでいた遺体の解剖時の写真を根拠にしていると指摘。「解剖で収集された情報は極めて限定的。写真の色調から窒息死の所見がないと判断しているが、死因の認定に決定的な証明力を持つとは言えない」と結論付けた。

 高裁支部は、この鑑定結果から共犯者3人の「タオルで首を絞めた」との自白の信用性を否定したが、小法廷は「鑑定を過大評価して結論を導き出した。不合理と言わざるを得ない」と批判した。

 第3次請求で地裁は2017年6月、原口さんが共犯者に殺害を持ち掛ける場面を見たとする女性の供述を分析した心理鑑定に基づき、共犯者3人の自白の信用性を否定。高裁支部は18年3月、心理鑑定を「不合理」としつつ、法医学鑑定を根拠に再審を認め、検察側が特別抗告していた。

 原口さんは逮捕後、一貫して無罪を主張したが、確定判決は3人の自白と、窒息死と推定した当時の解剖医の鑑定結果などから有罪と認定した。

 原口さんの再審は第1次請求でも地裁で認められたが、高裁支部が取り消し、最高裁で確定。第2次請求は、地裁、高裁支部ともに退けている。 


朝日山に抱かれた孫の写真

2019年06月26日 20時24分03秒 | 日記・断片

偶然の機会に遭遇して、巡業中の大相撲の朝日山に抱かれた孫の写真。
「孫はどちらに、似ているのだろうか?」と家人が言う。
生まれた息子の目が二重でないことを拘る長男。
「整形すれば、二重になる」と次男が笑う。
念のために二人の息子が赤ちゃんのころの写真をアルバムで見る。
確認をすれば、孫は長男の赤ちゃんのころに似ていた。
約20冊のアルバムを見るうち、海水浴で伊豆や房総、大洗などの海へ行ったこをが思い起こされた。
各地の民宿へ泊る。
旅行の写真の他、幼稚園・小学校の運動会や祭り、少年野球、マラソンなどの懐かしい写真を見る。
家人は20代、30代の自分の写真を見て、「案外私、美人に映っている」と言うが、いわゆる、<写真映りがよい>というか、たまたま100枚中1枚ほどの確立で<自己満足できる写真>が撮れていたに過ぎなようなのだ。


バレエは総合芸術

2019年06月26日 17時58分42秒 | 社会・文化・政治・経済

バレエは、イタリアで生まれ、フランスで育ち、ロシアで成熟した、といわれれます。
舞台の美術であり、照明による光、衣装デザインである。
そして舞踊であり、音楽がある。

 ドガ画 『バレエのレッスン』

 
『白鳥の湖』

バレエは、西ヨーロッパで発生し広まった、歌詞・台詞を伴わない舞台舞踊。

及びその作品を構成する個々のダンス。音楽伴奏・舞台芸術を伴いダンスによって表現する舞台である。
物語性をもち、複数の幕をもつ舞踊劇が多い(「くるみ割り人形」「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「ドン・キホーテ」など)。
しかし20世紀以降には物語性を否定する作品も生まれた。
一方で短い小品でありながら優れた物語性をもつものもある(「瀕死の白鳥」など)。
事前に振付家によってバレエ独特の所作を指定されたものを演じ、即興作品は少ない。
振付の仕方を振付術(コレオグラフィー)という。
起源
ルネッサンス期のイタリアに起源を発する。当時、宮廷では余興として詩の朗読、演劇などが演じられていたが、その一部としてバロ(Ballo)と呼ばれるダンスが生まれた。宮廷の広間で貴族たちが歩きながら床に図形を描いていくもので、それをバルコニーから眺めるのが当時の楽しみ方であった。
1463年、グリエルモ・エブレオ『舞踏芸術論』のなかでBallettoという語が初めて用いられている。
1496年にはレオナルド・ダ・ヴィンチが衣裳と装置を担当した「楽園」が初演された。


『時の娘』 ジョセフィン・テイ作の長編推理小説

2019年06月26日 17時39分07秒 | 社会・文化・政治・経済

警部シリーズの一作で、1951年に発表された。

悪名高い15世紀のイングランド王リチャード3世の「犯罪」を、現代の警察官が探究する。テイは本書出版後間もなく没しており、本作が作者存命中に出版された遺作となった。
テイの代表作と呼ばれる本作は、探偵役が歴史上の謎を解き明かす歴史ミステリの名作として、またベッド・ディテクティヴの嚆矢的作品として知られる。
日本語版の翻訳権は早川書房が独占所有する。
1954年に村崎敏郎翻訳でハヤカワミステリで刊行、1975年には小泉喜美子訳でハヤカワミステリで刊行、1977年には小泉訳でハヤカワミステリ文庫で刊行された。
物語[編集]
スコットランドヤード(ロンドン警視庁)のアラン・グラント警部(Alan Grant)[1]は犯人を追跡中に足を骨折して入院することとなったが、ベッドから動けずに退屈を持て余していた。

友人である女優のマータ・ハラード(Marta Hallard)は、歴史上のミステリーを探究すれば退屈がまぎれるのではないかと提案し、何枚もの歴史上の人物の肖像画を持参する。グラントは、その中の1枚に関心を持つ。
グラントは人間の顔に現れる人物の性格を見抜くことには自信を持っていたが、彼の眼には良心的で責任感のある人物として映ったその肖像画の主は、リチャード3世であった。
シェークスピアの戯曲にも描かれたリチャード3世は、せむしで醜悪な容貌を持ち、狡猾な策略で王位を簒奪して、2人の幼い甥(エドワードとリチャード)をロンドン塔に幽閉して殺害したとされる、イギリス史上の「稀代の悪王」。だが、リチャード3世は世上広く語られるように「塔の王子たち」 (Princes in the Tower) を殺害した極悪人なのだろうか? グラントは、友人たちの力を借り、医師や看護婦たちと会話しながら、グラントはリチャード3世の生涯と彼にかけられた「塔の王子殺し」の容疑を調べ、推理を重ねていく。
マータに引き合わされた、大英博物館に籍を置くアメリカ合衆国出身の若い歴史研究者ブレント・キャラダイン(Brent Carradin)の助けを得たグラントは、数週間にわたって史料を紐解き、犯罪捜査の方法をもって推理を重ねる。
グラントとキャラダインがたどり着いた結論は、リチャード3世の「化け物」や「せむし男」という流布されたイメージともども、甥を殺害したという嫌疑はリチャード3世を打倒したチューダー朝によって不当に着せられたものである、というものであった。
「時の娘」とは「真実」「真理」を意味する。
「真実は、今日は隠されているかもしれないが、時間の経過によって明らかにされる(明らかになる)」という意味だとされている。
テーマ
この小説は、「歴史がいかにして作られるのか」を探究し、確かな証拠がないにもかかわらずあたかも真実のように受け容れられている「神話」についても述べている。
巨大な「神話」の作られ方を理解するグラントは、リチャード3世の場合にも勝者であるチューダー朝によって記された虚構が「歴史」として現在も流布しているのだという答えを導き出す

 

 

 
リチャード3世の肖像画(ナショナル・ポートレート・ギャラリー所蔵)。王室コレクションにある16世紀初頭の肖像画から、16世紀後半に模写されたものである。
『時の娘』では、このバージョンのコピーがグラントのベッドサイドに置かれている。

本作品は、リチャード3世の汚名を雪いで名誉回復を図ろうとする「リカーディアン」 (Ricardian (Richard III)と呼ばれる歴史愛好家たちの著作の流れを汲むものである。

本作品で展開されているテイの論は、1906年に刊行されたクレメンツ・マーカムRichard III: his life & character, reviewed in the light of recent research. を下敷きにしている。


時の娘

2019年06月26日 17時03分12秒 | 投稿欄
 

商品の説明

英国史上最も悪名高い王、リチャード三世——彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか? 

退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみからリチャード王の素顔を推理する。安楽椅子探偵ならぬベッド探偵登場。探偵小説史上に燦然と輝く歴史ミステリ不朽の名作。

意図的な「作り話」が広がり「通説」へと定着していく過程を言い得た1文がある。
「今となってはもうとり返しがつかん。この話は嘘だと知っている連中が黙って見ているあいだに、そのまったくの嘘っぱちが伝説になるまでにふくれ上がってしまうんだ」

社会にはびこる根拠なきデマや中傷。
その拡散の過程は、今も昔も変わらないだろう。
人は、いかに低俗な作り話であっても、繰り返しているうちに真実と思い込んでしまうものだ。
ゆえに、断じて放置してはならない。
人々を不安や混乱に陥るデマを正すには「うそだと知っている人」が立ち上がり、真実を語り抜く以外ない。

江戸川乱歩が「ベスト級の論理探偵小説」と評した1951年に発表の作品。悪名高いリチャード3世について、本当に残虐非道な悪人だったのかを探っていく歴史ミステリ。

歴史書、当時の文献からリチャード3世の真相が徐々に紐解かれていく。主人公グラントは警察なだけあって、人の感想よりも行動を重視し、客観的な視点で捜査の指示を出す。文献という証拠と理論的な推理がなされ、だいぶ説得力があるように感じた。

リチャード3世像はヘンリ7世以降のテューダー朝時代に反ヨーク家側の人間によって作られ、それが後世にまで伝えられていったものなのだととにかくよくわかった。

歴史は勝者によって作られるという普遍的な事実を改めて実証するような内容。ユーモアに富み、批評精神旺盛な、非常に面白い作品です。
 
負傷して入院中の刑事が、偶然入手した悪名高いかつての英国王の肖像を眺めながらその歴史的評価に疑問を抱く…という歴史ミステリで、趣味性高い佳品。直感を信じ悪評の根拠を突き崩していく様子は警察捜査とはまるで違うものの、次第に二重写しで見えてくる展開。
主人公のひらめきを補う調査担当の相棒役が次第に入れ替わりグレードアップしていくのは納得の行く点であるとともに、多少ご都合主義だとも感じる。この辺りの評価を知りたいところ。

英国国民であればもっと楽しめたかも知れない。さて本書、15~16世紀の王室、特にリチャード3世、ヘンリー7世を紐解いていくのである。歴史書は勝った方の都合のよいようにいくらでも書き換えられ、また政治的に国民を都合よく誘導するためのツール、いわゆるプロパガンダ的に多用される。聖書といえども各宗教派閥のご都合主義で捏造されてきたのでしょうから。本書ではリチャード3世の名誉挽回、ヘンリー7世の阿漕さが目立つ構図となっている。

読み終えて思うのは、何故このタイトルなのだろうということ。尋ねたところ、「真実は時の娘」という格言の一部とわかり得心が行った。

 

 

 

 

 介護、ひきこもり 座間市の孤立防ぐ「断らない相談支援」

2019年06月26日 16時27分07秒 | 社会・文化・政治・経済

生活でお困りの方へ「自立サポート相談」~断らない支援

2019年5月17日更新

  市では、さまざまな問題を抱えて生活に困っている方の課題解決と自立を支援しています。
 相談支援員は、課題解決のために何が必要か一緒に考え、具体的なプランを作成し、自立に向けた支援を行います(秘密厳守)。


 相談は、本人だけでなく、家族や関係者からも受け付けています。一人で悩まず、気軽にご相談ください。

とき 随時
ところ 市役所1階生活援護課
費用 無料
申込方法 電話、ファクスまたは直接担当へ

生活の相談

 生活の困窮には、経済的な問題だけでなく、さまざまな問題が複雑に絡み合っています。次のような相談を受け付けています。

離職後の期間が長引き、働くことに不安を抱えている。
定年後の再就職がうまくいかない。
子育てと仕事の両立が難しい。
介護が生活の負担になっている。
家賃が払えず、住む家に不安を抱えている。
子どもが引きこもり状態にある。
多額の借金がある。

支援の流れ

1 面談 生活の困りごとや不安を伺います。
2 生活状況分析 生活の状況と課題を分析します。
3 支援プラン 自立に向けた目標・支援内容を一緒に作成します。
4 サービス提供 支援プランに基づいた各種サービスを提供します。
5 モニタリング 支援状況を確認し、必要に応じて再検討します。
6 フォローアップ 安定した生活を維持するために相談員が支援します。

支援の種類

自立相談支援 どのような支援が必要か一緒に考え、自立に向けて支援します。
就労支援 就労相談員が仕事の探し方を支援します。
就労準備支援 職場体験実習などを通じて、就職活動の開始を支援します。
住居確保給付金 離職のため住居を失った就職を目指す方などの家賃を支援します。
家計改善支援 家計や借金を見直し、生活再生できるように支援します。
 
制度の狭間でもがく人たちを救え

自治体が「中高年引きこもり層」も含めた生活困窮者自立支援制度の事業に取り組むようになって、これまで見えなかった地域の孤立者たちにつながり、アプローチできるようになった――。そんな神奈川県座間市の「断らない相談支援」の取り組みが注目されている。

 同市は、神奈川県中部に位置する人口約13万人のベッドタウンだ。この典型的な住宅都市である同市生活援護課の自立支援事業が、選択肢を示せるようになったことで、これまで置き去りにされてきた当事者への支援につながり、これからの自治体の取り組みとして期待されている。

 同課で自立サポートを担当する林星一・主任相談支援員は、これまで生活保護のケースワーカーを9年ほど続けてきた。

 そんな中で実感してきたのは、これまで中高年の引きこもる人たちなどが、制度的な支援対象者にされてこなかったことだ。しかも、生活保護になって初めて世帯の状況がわかることが多かった。

 また、これまでは制度の枠組みに入らない課題だったため、連携する社会資源がなければ、たとえ気づきがあっても「家庭の問題」とされ、対処のしようがなく埋め戻されている感じがあった。
 
自治体の対応も、不登校から引きこもる層は教育関係、メンタルヘルスは精神保健、若年無業者は労働関係の部署がそれぞれ縦割りで担ってきたことから、福祉関係の対応窓口はどこにもない状態だった。

 しかし、新しくできた生活困窮者自立支援法は、「生活困窮の恐れのある人」も対象にしていて、支援対象を厳密に言及していない。つまりこの制度は、実践現場の裁量に任されることによって、制度の狭間に対応しているところに大きな特徴がある。


所有者不明土地に関する取組について

2019年06月26日 16時25分09秒 | 社会・文化・政治・経済
www.retpc.jp/wp-content/.../06/0607tochitorikumi.pdf

所有不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案. 所有者の探索において、 原則として登記簿、住民票、戸籍など客観性の高い公的書類を調査することとするなど( ※)合理化を実施。 平成28年度地籍調査における所有不明土地. 背景・必要性.


「所有者不明土地」解消へ一歩 法成立で一部売却可能に

2019年06月26日 16時13分17秒 | 社会・文化・政治・経済

再開発など活用に道

2019/5/17 日本経済新聞

所有者不明の土地を一定の条件で売却できるようにする法律が17日の参院本会議で成立した。登記制度の不備などで増えてきた所有者不明土地は2040年には北海道の面積に迫る見通し。再開発などの妨げとなってきたが、法整備でようやく自治体や民間による活用の可能性が広がった。だが今後、大量の土地相続が見込まれており、解消への道はまだ一歩を踏み出したばかりだ。
都市部でも現在の所有者が把握できない物件がある(神戸市中央区の土地と建物)
「大きな進展ではあるが、全て解決というわけではない」。山下貴司法相は17日の閣議後の記者会見でこう述べた。この後の参院本会議で所有者のわからない土地を一定の条件で売却できるようにする法律が成立した。

所有者不明土地とは、不動産登記簿だけで所有者が判明しないか、連絡がつかない土地のこと。発生する大きな原因は相続していなかったり、相続に伴う登記をしていないケースだ。相続後の管理などの手間を嫌いあえて登記しないケースなどが問題になっている。「相続で700人の共有となり、そのうち約10人の所在地が不明」「所有者の住所が満州国」などの事例もある。

所有者不明土地問題研究会(座長・増田寛也東大公共政策大学院客員教授)による推計では、16年時点の所有者不明土地は全国に410万ヘクタールあるとされ、九州本島の面積約370万ヘクタールを上回る。今後、手を打たなければ40年までに合計720万ヘクタールに膨らむ見通しだ。

土地の所有者がわからないことによる弊害は大きい。公共事業や再開発に向けた用地取得や徴税の妨げとなる。空き地の管理にも支障が生じ、危険な家屋などがある場合は災害時のリスクともなる。土地が利用できないことによる機会損失や所有者を探すコスト、税の滞納などによる経済的損失は、17~40年の累計で少なくとも約6兆円にのぼるとの推計もある。

今回の法律の対象は、不動産登記簿に所有者の氏名や住所が正常に記録されていない土地だ。住所の記載がなかったり所有者欄に「ほか何名」と記載されたりする場合もある。こうした書き方は明治時代の旧土地台帳で認められていた。1970年ごろに登記簿に一本化された後も引き継がれ、今も温存されている。

登記官に旧土地台帳を調査する権限などを与え、所有者がわかれば登記官が登記を変更できる。調べてもわからなければ、土地を利用したい自治体や企業の申し立てで裁判所が管理者を選び、売却できるようにする。

ただ、今回の条件を満たす土地は全国の1%程度にとどまる。膨大な所有者不明土地問題の解消へのゴールはなお遠い。

今後の焦点は、所有者不明土地の「予備軍」の防止対策と、すでにある不明土地の管理・活用法の策定となる。法制審議会(法相の諮問機関)の部会では、相続登記の義務化や土地所有権の放棄などの議論が進む。相続で共有者が増えた土地を一定の条件で売却・活用できる方策も検討中だ。所在のわからない共有者に公告する方法や持ち分にあたる金額を供託し、共有関係を解消する方法などがある。

法制審の部会は3月から議論を始めており、21日には第3回会合を開く。ただ、所有権や共有制度といった民法の基本に関わる制度変更になるため「結論までは時間がかかる」(法務省幹部)という。

空き家対策で先行する英国では、一定の手続きを経て自治体が利用権を収用できる権限の強い制度がある。空き家を放置する所有者への抑止力にもなっているとされ、日本での対策にも応用できるとの指摘もある。


九州国立博物館 特別展 室町将軍

2019年06月26日 15時35分08秒 | 社会・文化・政治・経済
室町将軍 - 戦乱と美の足利十五代 -

展覧会のみどころ

 室町将軍を切り口とする新たな視点。

鎌倉や江戸の将軍と異なる、政治・文化にダイレクトに作用したその個性やリーダーシップに注目し、新たな切り口から〝室町将軍像〞に迫ります。

 一級資料と将軍「御物ごもつ」にみる室町文化の粋。

第一級の絵画・文献資料や将軍ゆかりの「御物」から、後の日本文化に大きな影響を与えた室町将軍の文化的営為についてご紹介します。

 室町将軍とのゆかりにこだわり、厳選した計134点〈国宝14件、重要文化財71件〉を一挙公開。

室町幕府・足利将軍15代のおよそ240年を通観する、これまでにない規模の展覧会です。京都・等持院とうじいんの足利将軍像13軀くが勢ぞろいしての公開は寺外初です。


第一章 南北朝の動乱と足利尊氏たかうじ


嘉元3年(1305)、足利尊氏は源氏の名門である足利家に生まれました。鎌倉幕府の有力な御家人でしたが、後醍醐天皇の北条氏討伐に加わり、幕府を滅亡に追いやります。建武けんむの新政しんせいにも参画しますが、やがて後醍醐天皇と袂を分かち、建武3年(1336)、弟直義ただよしとともに京都に新しい政権(室町幕府)を立ち上げました。尊氏は武家の棟梁として幕府を牽引する一方、禅宗を擁護して夢窓疎石むそうそせきに帰依し、後醍醐天皇の菩提を弔う天龍寺の建立や、一切経の書写事業など、さまざまな仏事を手がけたことでも知られます。また天龍寺造営の資金を捻出するため中国・元に貿易船を派遣し、それは後に3代義満によって開始される日明勘合貿易にも影響を与えました。
本章では、尊氏の波乱に満ちた生涯を辿るとともに、彼が心を寄せた多面的な信仰やそれに伴う事績をご紹介します。

本当の尊氏は私です


足利尊氏像

 

広島県指定文化財 足利尊氏像あしかがたかうじぞう
南北朝〜室町時代 14〜15世紀
広島・浄土寺

室町幕府を開いた足利尊氏の肖像画です。尊氏とゆかりの深い浄土寺(広島・尾道市)に伝来しました。尊氏の姿を伝える室町時代までに描かれた肖像画として貴重なもので、穏やかな顔立ちに尊氏の人柄が偲ばれるようです。身にまとった袍ほうには足利将軍家の家紋である五七桐が一面に散らされています。

後醍醐天皇とともに鎌倉幕府を倒した足利尊氏は、やがて天皇と離反して九州に逃れ、約一か月間太宰府に滞在しました。この書状は尊氏が太宰府から上京する際に石清水八幡宮に祈祷を依頼したものです。縦16.4×横13.8センチと小さく、元結もとゆいに忍ばせた密書とされます。尊氏の太宰府滞在を示す確実な史料としても貴重です。

かつての「尊氏像」、花押は二代義詮よしあきら


騎馬武者像
重要文化財 騎馬武者像きばむしゃぞう
南北朝時代 14世紀
京都・京都国立博物館
展示期間7月13日〜8月11日

長らく「足利尊氏像」としておなじみであった肖像画です。頭上に据えられるのは2代将軍足利義詮の花押で、像主は義詮とゆかりの深い武将と想定されます。髻もとどりが解けた髪に、折れた矢を負い、抜き身の大太刀を肩に担いだ姿は、激しい合戦から帰還した武将の勇姿を描いています。躍動感にあふれる、日本を代表する武将画の名作です。

第二章 室町の栄華─義満よしみつ・義持よしもちと唐物荘厳からものしょうごん


南北朝の動乱がおさまらぬ中、足利義満はわずか11歳で3代将軍となります。しかし巧みな政治手腕を発揮して、公武の融合や南北朝の合一、守護勢力の平定などの課題を克服し、将軍権力の強化を成し遂げていきました。また日明勘合貿易を強力に推し進め、アジア各地の珍しい品々である「唐物からもの」、とりわけ最高峰の中国 の書画や工芸品を入手して価値付けを行い、将軍の権威を高めることにも成功します。その威光を継いだ4代義持は、幕府政治の基礎を固める一方、義満以上に禅宗と中国の儒学を愛好し、自らも高い水準の書画をたしなみました。
本章では政治・文化の両面で室町幕府の最盛期を築いた義満・義持ゆかりの品々を中心に、黄金期の室町文化の粋をご覧いただきます。また義満によって確立され、以降の将軍たちにも引き継がれた唐物荘厳からものしょうごんと座敷飾りの世界をご紹介します。

第三章 将軍権力のゆらぎと成熟する文化―義教よしのり・義政よしまさの時代


兄義持の死後、「くじ引き」で6代将軍となった足利義教は、父義満を理想として幕府を牽引し、唐物などの将軍家コレクション(「御物ごもつ」)をさらに充実させました。しかしその強権ぶりのために非業の死を遂げます。義教の子である8代義政の治世は、京都に未曾有の被害をもたらし、戦国時代の幕開けともいわれる応仁の乱の時期に重なります。有力大名らの勢力争いに次の将軍職をめぐる混乱が絡み合い、乱は年にも及びました。義教の死と応仁の乱によって、室町将軍の政治権力は大きく低下します。一方で文化面ではその権威を保ち続け、幕府の儀礼・行事の場、将軍の会所における座敷飾りや芸能文化は、この時代に洗練され発展しました。
本章では、室町幕府の趨勢を大きく変えることになった義教・義政の治世と政治的な転換点に注目するとともに、特に将軍ゆかりの品々

から、成熟した室町文化をご覧いただきます。

せいいたいしょうぐんの威風、6代義教よしのりの大鎧


赤糸威肩白鎧
重要文化財 赤糸威肩白鎧あかいとおどしかたじろよろい
足利義教所用、足利義政奉納
室町時代 15世紀
島根・出雲大社
展示期間8月6日〜9月1日

6代義教の着用と伝わる大鎧です。息子の8代義政が応仁元年(1467)に杵築きづき大社(出雲大社)に奉納しました。大鎧はその重厚さや華美なさまから、甲冑のなかでも最も格式の高い鎧と位置付けられ、武威の象徴や社寺への奉納品となりました。武家の棟梁たる室町将軍家に相 応しい甲冑です。

第四章 戦国の将軍たち―流浪する将軍と室町幕府の終焉


11年におよぶ応仁の乱、たび重なる飢饉や民衆の蜂起(一揆)などのため、15世紀後半以降、室町幕府は弱体化を余儀なくされ、大名たちが自国の利益のために争う群雄割拠の戦国時代に突入します。将軍はその存立自体を大名たちに頼らざるを得なくなり、彼らの覇権争いに翻弄され、一門で将軍職を奪い合うようになります。10代義稙よしたねは京都を追われて諸国を流浪し、義稙を追いやった11代義澄よしずみや12代義晴よしはるもやがて京都を落ちます。13代義輝よしてるは臣下の権力闘争のために殺害されました。そして最後の将軍となる15代義昭よしあきも元亀4年(1573)、織田信長によって京都を追われ、室町幕府は終焉を迎えます。しかしこの時代も、将軍はなお求心力を保ち、必要とされ続けました。
本章では、戦国時代の将軍たちがいかにその威光を保ち、存続したのか、幕府滅亡への歩みと共にご紹介します。

破格!13代義輝の名刀


太刀 銘 長光(大般若長光)
国宝 太刀たち 銘めい 長光ながみつ(名物 大般若長光だいはんにゃながみつ)
鎌倉時代 13世紀
東京国立博物館

びぜんおさふねの祖、光忠みつただの子として知られる長光の最高傑作です。室町時代に銭六百貫に値 するとの極めて高い評価を受け、当時破格とも云うべき値段の「六百貫」を、全「六百巻」からなる経典の大般若経にかけて「大般若長光」と名付けられた著名な一振です。剣豪将 軍とも称される13代義輝ゆかりの名刀として知られます。

寺外初公開

全13軀の将軍たちが九博に勢揃い!


初代 尊氏たかうじ
尊氏
人望厚き武家の棟梁
二代 義詮よしあきら
義詮
権力確立の立役者
三代 義満よしみつ
義満
圧倒的カリスマ将軍
四代 義持よしもち
義持
希代の知性派将軍
六代 義教よしのり
義教
神に選ばれし将軍
七代 義勝よしかつ
義勝
微笑みの幼将軍
八代 義政よしまさ
義政
乱世を招いた大文化人
九代 義尚よしひさ
義尚
戦陣に没した若将軍
十代 義稙よしたね
義稙
執念のカムバック将軍
十一代 義澄よしずみ
義澄
カムバックされた将軍
十二代 義晴よしはる
義晴
琵琶湖に夢見た幕末復興
十三代 義輝よしてる
義輝
凶刀に倒れた無念の将軍
十五代 義昭よしあき
義昭
 
帰京への見果てぬ夢
足利将軍坐像
室町~江戸時代
京都・等持院

等持院は暦応4年(1341)、足利尊氏が夢窓疎石むそうそせきを開山として創建した臨済宗寺院です。尊氏以降歴代の将軍家菩提所とされ、全15代のうち、5代義量よしかずと14代義栄よしひでを除く13軀の将軍像が現存しています。



何の為に書き、何のために読むのか

2019年06月26日 14時02分42秒 | 社会・文化・政治・経済

私は40年以上も作品を書いて来たが、その主要なものについては、(何の為に書くか、何を目的に書くか)というこよがはっきりしていた。
目的が明確になってからでないと、書き進めることができない。
従ってそれらは社会の不正、不合理等を摘発するようなものが多かった。

作品を書くことは私の闘いであった。
私は何も自分の作品が実用に供しようとは思わないが、何の為に書き、何のために読むのか、それを考えずにいられない。作家 石川達三


有能さは別の資質だ

2019年06月26日 13時40分18秒 | 社会・文化・政治・経済

高い見識や高潔な人格と政治家としての有能さは別の資質だ。
その党に所属する政治家個々人の見識や人格はそれほど重要なことではない。
しかし、政党の幹部や大臣になるような政治家が、政策能力や実績ではなく、人格で最も評価されているとすれば、それは誰にとっても好ましくない。
今回の丸山穂高議員の失言が害毒なのは論をまたないだろう。
むしろ目を向けるべきは、そのような人物を擁立した政党の候補者選定や党内での教育だ。
教育を行って「政治家を育てる」仕組みを党内に確立することが大切だろう。
「中選挙区の方がいい」という人もいるが、それは思い込みに過ぎない。
京都大学教授 待鳥聡史さん