不便益

2019年06月25日 22時39分37秒 | 社会・文化・政治・経済

不便で良かったこと、ありませんか?
便利とは,手間がかからず,頭を使わなくても良いことだとします. そうすると,不便で良かった事や,不便じゃなくちゃダメなことが,色々と見えてきます.
【不便益】
ナイフでドリル状に削られた鉛筆
富士山の頂上に登るのは大変だろうと,富士山の頂上までエレベーターを作ったら,どうでしょう.よけいなお世話というより,山登りの本来の意味がなくなります.
ヒットを打てるように練習するのは大変だろうと,だれでも必ずヒットの打てるバットを作ったら,どうでしょう.これも同じですね.
私が子供の頃,遠足のおやつは300円以内でした.もし,自由に好きなだけおやつを持ってきても良かったとしたら,どうでしょう?

遠足前日に半日をつぶしてスーパーをうろつき,自分ならではの組み合わせを考え抜いたのは,今思えば楽しい思いでです.
就職氷河期に,就活超勝ち組の学生がいました.コツを聞いたところ,新聞を取るのを止めたのだそうです.勝手に配達+口座引落しという便利方式を止めて,毎朝コンビニに行ってキャッシュで新聞を買う.これがコツだとのこと.
不便で良かったことを私たちは「不便益」 と呼びます(ちなみに右上の写真,不便なナイフだからこそ鉛筆をドリル状に削れたりします).
【不便益デザイン】
「人工物に囲まれた生活の弊害」に警鐘を鳴らすトレンドでも,
「昔の生活に戻れ」と主張する市民運動でも,
川上浩司(かわかみひろし) →詳細
京都大学デザイン学ユニット教授
人工知能や進化論的計算手法をシステムデザインに応用してきたが、京都大学共生システム論研究室に配属後、人と人工物の関係を考え直し、「自動化」に代わるデザインの方向性を模索中。
科研(基盤 B) 2136019「不便の効用を活用したシステム論の展開」(2009-2013) 代表。

新しいデザイン指針を探すプロジェクトでは、便利の追求で見過ごされて来たコトをヒントにしようと考えてきます。このサイトには、私たちの考えや活動報告を載せています。皆様の「不便で良かったこと」を教えてください。
 例えば「自動運転技術」を不便益学としては、どのような視点から研究するのかといったことです。車社会の将来を考えた場合、不便益学が立てる軸は、遠距離まで自由に行けることと目的地に速く着けることというこれまでの車の便利性に対して、その対立軸である「遅い」「近い(近距離用)」という不便を益とする交通システムの視点から「自動運転技術」を見る。いわば便利システムの体系を俯瞰することで便利の意味とその対立軸を設定する。「遅い」の益は事故時の損害損失の軽微化という益を生み、「近い(近距離用)」は障碍者や高齢者の地域社会での行動範囲を広げるという益を生むものと思われます(すでに社会的ニーズになっていると思われますが)。この場合、不便益学としてのアプローチは「自動運転技術」だけでなく、市街地の道路の設計法(通常速度帯と低速速度帯)のような車の交通環境のシステムを含めた設計論に展開されるように思われます。
2. マトリックス分類について
 不便益の再定義のお話の中にあった「益VS害」、「便利VS不便」のマトリックス図についてですが、便利害は手間がかけられないことによる害というご説明がありました。この図の中では、文明社会が追い求めた便利(益)なシステムが意図せずに生み出した害(あるいは不便)はどこに位置されるのでしょうか?たとえば、車社会が生み出した渋滞や交通事故という便利の代償のような事柄のことです。この便利の追求が生み出した害を不便益学はどのように扱えばよいか、人工物が人類に逆利益を生み出す例は環境汚染なども含めると数多いように思われますが、このような事柄は研究の対象とするのかどうかという問題です。
3. 不便が生み出す機会と意味について
 このタイトルは再定義のお話の中にあった「主観的」という言葉が耳に残っていて思いついたことです。不便そのものではありませんが、不便に出会って、それがきっかけで偶然起こる出来事が人生に大きな意味を持つことがあるという事例を不便益学ではどう考えるかという問題です。帰宅中に雨が降り出して雨宿りをしているときに、偶然となり合わせた女性と言葉を交わしたことでお付き合いが始まり、結婚することになったというようなことは、事例としては小説じみた話になりますが、不便の発生によって日々の習慣とは異なる行動を取り、その結果起こることを益にするシステムに関する研究は不便益学の対象にしてもいいような気がします。海外旅行の思い出は有名な観光地を見て回ったということより、ほんの些細な出来事や体験がいつまでも記憶の中に残るということはよくあることです。
以上
音の不便益
小野測器の石田康二様から、音に関する不便益の事例を教えてもらいました。石田様に了承いただきましたので、転載します。
—— ここから ——
不便の益を考えるとき、少し広く構えると、
・「安全」に対する「不安」の益(不安であるが故に対処ができる)
・「機能的価値」に対する「非機能(感性)的な価値」
・「部分性能向上」と「性能維持による全体バランスの確保」
・「人工的な音情報の付加」に対する「場に元々ある音情報の意味」
・「システム化すること」に対する「人の利他行為に頼ること」
 など対立的に捉えられる要素があります。
また、便益を得るまでに生じる負荷が、期待する便益の程度(個人差)に左右される
(以下の例では近所のスーパーの建設工事騒音)ケースなど、経験資産、嗜好など
個人の意味的価値が強く左右する場合もあります。
今回、不便⇔便利の対立軸だけでなく、上記の広い意味での対立的価値の事例を含んだ事例を列挙します。
   
・建物遮音性能の向上(部分性能向上によるバランス劣化)
集合住宅やホテルでは,外部の騒音は高遮音仕様により遮断され,外の気配さえも届かず,静か過ぎる建物内の発生した微かな音が問題となるケースも珍しくない。従来に比べて人と機械や,住環境の中での人と外部環境とのインタラクションの希薄化が,新たな問題を生んでいる。便利とは異なるが高機能、高性能が逆効果になる一例。
・建設工事騒音(個人の意味的価値)
近くにスーパーできると便利でいいなと思ってる人にとってのスーパーの建設工事騒音は、不便でも静謐な生活がしたいと思っている人にとってのそれとは全く意味が違う。騒音レベルが何dBだから我慢できる、できないではなく、人にとっての音の意味が我慢できるうるささがどうかを決める。
・災害時の緊急の音声伝達(安全を確保するための情報提供)
災害時の音声放送は、確実にその情報が必要とする人々に届けられることが重要。しかし、災害時など、緊急事態の場合、人は、提供された情報も含めイマココで知覚するフロー情報に合わせて、ストック的な経験・学習情報を瞬時に参照して、取るべき行動を判断する。記憶と知覚された情報の混乱で不適切な判断を導くことがある。この災害情報がもたらす逆説的な効果「リスク・コミュニケーションのパラドックス」も、これまでの災害時に見られたこと。これまでの研究は、音声情報の明瞭度(伝達特性)の改善に注目したものが多い。フロー情報の提供の方法には、研究課題が残る。
・微かな音のデザイン(感性価値)
デンマークの視覚障害者施設。視覚障害者の建物内でのロケーションの確認のため、廊下が交差(直交)する位置の天井高を高くして、靴音の残響音が少し長く響くように設計。また、床材を交差する場所で変えているため、靴音の響きが微かに異なる。一見、分かりにくい不便さを伴うが、慣れによって、心地よい空間として認知されている。誘導ブロックのような直接的で、分かり易いデザインではなく、視覚障害者の感性や、聴覚の高い分解能力に頼るデザイン。
・微かな音のデザイン(感性価値)
コペンハーゲン駅では、深さ1mmぐらいの床面のレリーフが、白杖を持つ視覚障害者を誘導する。上記同様、誘導ブロックのような直接的で分かりやすさを求めたものではなく、さりげなく、一見わかりにくい(不便)、でも学習で獲得する人のセンシング能力を育む場を都市空間にデザインしている。
・鉄道駅音バリアーフリー音声(人の利他行為に頼ること)
標準的に設備されるトイレやエスカレータの場所を特定するエンドレス音声。周りにいる人のサポートがないことをデフォルトとしてデザインされたもの。音声情報などのシステムがあることで、健常者は、白杖をもっている人と心理的距離を持つ。むしろ、人のサポートをデフォルトにする支援を受けるのもするのも当たり前の状況をつくった方が良いのでは。
・鉄道駅音バリアーフリー音声(場にある音の意味)
鉄道駅の階段の位置を「鳥のさえずり音」で伝える音サインがある。しかし、視覚障害者は,環境側に元々埋め込まれた聴覚的情報を読取る能力は非常に優れており、階段の場所は靴音の変化でで十分その位置を検知できるという。 むしろ音の足し算によって、環境側に人工的な情報伝達機能を設けることが、場の音環境を複雑なものにして、雑踏感を煽ることになる。
・観光地の注意喚起音声放送(安全の対処をしたというエクスキューズ)
東大寺二月堂のお水取り、境内下でお松明を待つ間、 奈良県警のスリや置き引きに注意のアナウンスがエンドレスで流れる。しかも、ラッパスピーカーがあらわになっていて景観にそぐわない。何も音がない予兆的な時間が絶対に必要な状況で、視覚的に聴覚的にも場の文脈を考えればあり得ないこと。
—— ここまで ——
無駄でないムダ(スマーターワールド)
計測自動制御学会のスマーターワールド調査研究会(通称)で、スマートな社会について議論されています。スマートグリッドやスマートシティーなどスマートという言葉が溢れてますが、これと不便益との関係を考えてみました。
スマートという形容詞からイメージされるのは、無駄なく利口に小粋なやり口。職人がすしを握る所作とか、茶道のお点前とかが思い浮かびます(個人的には、帛紗を一瞬でスイーと畳むしぐさ)。所作がスマートじゃないなって思うのは、無駄な動きが含まれていたり、他に便利なやり方があるのにーと思うとき。
スマートかスマートじゃないかの境界線の近くに、別の境界線があると思いませんか?京都東山の帆布店の職人が「無駄は省かなあかんが、手間は省きとうない」と言う時の無駄と手間の境界。無駄なことをさせられる時も、手間がかかることも、両方とも「不便」と言ってしまいますが、実は別物。
「スマート」と「本当にムダ」との間に「無駄でないムダ」とでも言うべき領域があって、そこは、帆布職人が希求し、泥臭いという言葉が肯定的に使われ、手間をかけさせてくれて、人を育て、不便益が溢れている所だと思うのです。
素数ものさし
「素数ものさし」を京都大学の生協で京大グッズとして2013年3月に売り出してもらってから、そろそろ一年が経ちます。
沢山の人にお買い上げいただき、ありがとうございます(一本10円でもいいから当研究所にお金が入るようにしておけば良かった)。製造元はこんなに売れるとは予想していなかったようで、目盛は手作業で焼印。謀らずも、京都+竹細工+焼印というコンビになってます。

「素数にしか目盛のないものさし」。当研究所が面白グッズ開発を生業にしている所だとの勘違いを生んでしまったことを差し引いても、「不便に益なんか、あるんかい!」という問いに「たとえば、これなんか」と即答できるようになったのは、当研究所としてはとても嬉しい。今までは、人が作ったモノを引合いに説明するしかないのに少し気が引けてたのですが、自分の所で作ったもので説明できるのですから。
当研究所が、2012京都大学サマーデザインスクールでクラスの一つを担当し、そこでクラスの皆さんから出たアイデアを、京大生協に持ち込んで商品化してもらったのです。因に、素数ものさしの発想をサポートした発想支援法をツール化したのが、前に紹介した「不便益カード」ですよ。
素数ものさしは、小学校の算数の授業でも使ってもらってます。こんど、このコラムで紹介します。


単なるノスタルジー でもなく,
不便益を活用するシステムデザインの指針を研究しています。
(科学研究費補助金 萌芽研究 18656114 、基盤研究 (B) 21360191 )
【不便益デザインのお手本】
便利の押しつけが,人から生活する事や成長する事を奪ってはいけない.
日常なにげないバリアをあえて作り込んで身体能力を衰えさせないという考え方(バリアアリー)と,それを実践しているデイサービス
安全を担保するのは道路側ではない.車線も標識も信号も取っ払って,安全の担保は人に委ねる道(シェアードスペース)
電動サポートや自動衝突回避などの便利機能をつけるのとは逆向きに,「自分の足で,漕げ」という車いす(Cogy)
お手本になるデザインが,世界中で提案され始めています.

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天然知能

2019年06月25日 16時13分44秒 | 社会・文化・政治・経済
[郡司ペギオ幸夫]の天然知能 (講談社選書メチエ)
 
 
「考えるな、感じろ」とブルース・リーは言った。計算を間違い、マニュアルを守れず、ふと何かが降りてくる。すべて知性の賜物である。今こそ天然知能を解放しよう。人工知能と対立するのではなく、想像もつかない「外部」と邂逅するために。

商品の説明

内容紹介

「考えるな、感じろ」とブルース・リーは言った。計算を間違い、マニュアルを守れず、ふと何かが降りてくる。すべて知性の賜物である。今こそ天然知能を解放しよう。人工知能と対立するのではなく、想像もつかない「外部」と邂逅するために。
 

内容(「BOOK」データベースより)

「考えるな、感じろ」とブルース・リーは言った。計算を間違い、マニュアルを守れず、ふと何かが降りてくる。それらはすべて知性の賜物である。今こそ天然知能を解放しよう。人工知能と対立するのではなく、想像もつかない「外部」と邂逅するために。
 

著者について

郡司ペギオ幸夫
1959年生まれ。東北大学理学部卒業。東北大学大学院理学研究博士後期課程修了(理学博士)。早稲田大学理工学術院基幹理工学部表現工学科教授。著書に『時間の正体』『生きていることの科学』『群れは意識をもつ』ほか多数。伝説多数。
 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

郡司/ペギオ幸夫
1959年生まれ。東北大学理学部卒業。同大学大学院理学研究科博士後期課程修了。理学博士。現在、早稲田大学基幹理工学部・表現工学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
天然知能という独自の表現の中に、意識問題や哲学的な切り口で人間とは何かに迫っていく。親しみやすい文章で、とても読みやすいが、帯に記されいるように内容はとても深い。
人間のある種の不確実、不完全さが、無から有を創造し、あたかも完全なる世界を生きているように感じた。
 
冒頭10%を読んだところで、概ね理解しました。そう!ベイトソンのイルカさんが、豊かな知識=三人称的知能からいみじくも指摘されたように、一人称と三人称を区別しない、もしくは内部と外部を区別しないところに「天然」があるからだと思います。

すなわち、区別しないという事は未分化の状況を指していて、それは幼児の思考と重なります。幼児期は一人称も三人称もありません。内部も外部もありません。全ては包括的な受動とその反応によるインタラクティブな状況(ことば化することはできない動的な状況)なのでしょう。

そのインタラクティブなフィードバック状況をチクセントミハイがフロー状態として定義しましたが、その状況にも似ていますが、その定義も三人称的に捉えようとする世界観ですから、ここで捉えようとしている「天然」よりも固いです。

想像と創造を合わせて「想造」もしくは「創像」とでもしておきましょう。(私の勝手な解釈です)

元々著者も「人口知能」がまださほど注目されてなかった頃には沸き起こらなかったであろう概念が、最近のAIブームによって相対的に心の中に沸き起こった思い、アイデアを「天然知能」と呼称し、AIなんぞに侵食できない人智の領域を定義してみた!といったところでしょうか。そしてそんな思いを日頃から感じ考えている人々に、表明してみたかった。のだろうと思います。かく言う私もその表明「天然」という言葉に惹かれ、そのアイデアをチェックしたことで、

著者が述べようとしていることは例えば、アートは訳のわからない意味不明な、みんなから承認されない芸術だつたが、それを、受け入れられる知能が弱くなっていないだろうかと訴えたかったのだろうか。最近のモダンアートは、例えば、みんなが大好きな漫画のキャラやキレイな景色のリミックスで多数承認されたものだと思い込んでいないだろうかと。科学研究や技術開発は既存の路線を延長線を辿っているだけになっていないだろうか。意味不明なものは削ぎ落とす、カッコいいものになっていないか。天然知能は既定路線の外側を存在ありと認められる知能で人工知能も自然知能も所詮、既定路線のなかで、斬新な何かが生まれないだろう。人間の人工知能化に陥つていないだろうかと警告を鳴らしたかっただろう。
ただ、本筋から大きく外れるのかも知れないのか量子論についての記述はあまり深堀りされてなかった軽く述べ流された感じはありますし、局所性の意味をもっと深く知ってから述べてほしい感じはありましたし、
決定論に対する非決定論や局所性に対する非局所性が述べられて欲しかった感じはあります。
 

 
 
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失われた、自然を読む力

2019年06月25日 15時59分27秒 | 社会・文化・政治・経済
 

商品の説明

内容紹介

月、空、天気、地面、動物、植物……
あらゆるものが歩くための、そして生きていくためのサインを与えてくれる。
自然を観察して得た手がかりからどう推理するのか。
自分の位置を知り、行くべきルートをとらえ、訪れる危機を把握する。

すべては14歳のときに始まった。
父は私のはじめての冒険のために、山の模型を作って、風景の基本的な見方を教えてくれた。

地面にはなにがある?その足跡は動物、それとも?
そこにはどんな木や植物があって、風はどう吹いている?
空の雲はどういう形をしていて、月や星はどう見える?

自然はいつも教えてくれる、そのサインを、それを読み解く技術を、私たちは忘れかけている。

出版社からのコメント

アウトドアマンに必要な知識が満載された必読書。
私たちは、自然を読み解く技術を失うところまで来てしまったのだ。
徒歩旅行の達人が教える、歩く人のための最高のガイドブック! 

= 各紙誌で話題! ! =

「長年にわたって読んできた自然関係の本の中で、
最も内容が豊かで、最も中身が濃く、最も満足できる本……その推理は楽しく、まねをしたくなる」
──『サンデー・タイムズ』紙

「あの勇猛果敢なベア・グリルスでも、本書から学べる方法がいくつかあるだろう」
──『タイムズ』紙

「知識がぎっしりと詰まっていて、魅力的に、明快に書かれている」
──『グレート・アウトドアーズ』誌

内容(「BOOK」データベースより)

月、空、天気、地面、動物、植物…あらゆるものが歩くための、そして生きていくためのサインを与えてくれる。自然を観察して得た手がかりからどう推理するのか。自分の位置を知り、行くべきルートをとらえ、訪れる危機を把握する。徒歩旅行の達人が教える、歩く人のための、最高のガイドブック!

著者について

トリスタン・グーリー Tristan Gooley
作家、移動者、探検家であり、
『The Natural Navigator』と『How to Read Water』の著者。

旅や指導、執筆を通して、
野外での移動に関するたぐいまれな技術の復活を提唱してきた。

トリスタンは五つの大陸での遠征を率い、
ヨーロッパとアフリカ、アジアの山に登った。
故郷の近くで探索するとともに、
地球上で最もへんぴな地域の部族民と一緒に歩き、その方法を調べた。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

グーリー,トリスタン
作家、移動者、探検家

田淵/健太
翻訳家。京都大学農学部卒業、同大学院農学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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ある意味「精神的末法」

2019年06月25日 13時05分42秒 | 社会・文化・政治・経済

宗教学者の山折哲雄は、橋本五郎との対談で、ある意味「精神的末法」である震災後の世界の中での宗教の役割を問われ、「阪神大震災(1995年)、東日本大震災の両方で宗教者は一生懸命やっていてもボランティアと同じレベルだった」という。
「SNSが肥大化し、宗教者の言葉が現代の人々に届かなくなっているが、しっかりした言葉を発して欲しかった」とする。

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「事業仕分け」 スーパー堤防事業  治水事業

2019年06月25日 12時41分19秒 | 社会・文化・政治・経済

1 行政刷新会議ワーキンググループ 「事業仕分け」 WG-B

日 時:平成 22 年 10 月 28 日(木) 項目番号:B-7 特別会計名:社会資本整備事業特別会計 項 目 名:治水事業の選択と集中、河川等の管理のあり方 事 業 名:(2)スーパー堤防事業 (1)治水事業 (3)水資源開発事業交付金 (4)河川・砂防の管理 内閣府 行政刷新会議事務局 2

○出席者 進行役:伊藤進行役(内閣府行政刷新会議事務局参事官)

評価者:蓮舫内閣府特命担当大臣(行政刷新)、寺田首相補佐官、緒方衆議院議員、岡田衆議院議 員、長島衆議院議員、長妻衆議院議員、花咲衆議院議員、本多衆議院議員、赤井評価者、 太田評価者、梶川評価者、川本評価者 説明者:国土交通省 津川大臣政務官、佐藤河川局長、山本河川局次長、 池内河川局河川計画課長、森北河川局治水課長、谷本土地・水資源局水資源部長 財務省:井上主計局主計官

○伊藤進行役 それでは、続きまして、B-7番になります。治水事業になります。ページ数にし ますと、200 ページです。

では、まず、御説明をお願いします。

○説明者(津川大臣政務官) 社会資本整備事業特別会計のうち「治水」に関係する部分でござい ますが、「治水事業の選択と集中、河川等の管理のあり方について」ということで説明をさせてい ただきます。

まず、平成 23 年度の概算要求額でございますが、事業費としては約 7,898 億円、一般会計の国 費が約 6,017 億円となっております。河川事業の選択と集中ということでございますが、202 ペー ジをご覧になっていただければと思いますが、事業の実施に当たりましては、大前提として流域の 地形や自然的な条件、土地の利用状況、社会的条件を踏まえて、同種、同規模の河川は、財政的、 技術的及び社会的な制約はあるけれども、同じ程度の安全度を確保したいということを、まず、基 本的な目標としております。

その上で、私ども政権を取らせていただいてからは、これまでの河川の事業の選択につきまして は、基本的に災害があったところに対応するという考え方で基本的にやってきたということであり ましたが、それを転換いたしました。

1つには、予防的な治水の方がコストが少なくなるという、もちろん災害そのものを減らしてい くという効率性ということから考えても、またコストの面から見ても、予防的な治水に重点化をし ていくべきではないか、ということをまずさせていただきました。

その上で、一方で激甚な災害あるいは再度災害というものが起こるものについては、これは対応 させていただきたい、こういう仕切りにさせていただいております。

基本的に、予防的な治水に割 り当てるということで、その分については最終的なコスト削減につながるという考え方でやらせて いただいているところでございます。

それからダムにつきましては、平成 22 年度から、「できるだけダムにたよらない治水」への政策 転換という考え方に基づきまして、83 事業、84 施設につきまして、昨年の 12 月に立ち上げました 「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」、ここで本年9月にとりまとめていただきました 「中間とりまとめ」を踏まえて、予断を許さずして個別ダムの検証を行うということといたしまし て、一部ではもう始めさせていただいているところでございます。

3 2番目ですが、スーパー堤防事業でございます。

204 ページでございますが、この事業の目的は、 特に首都圏及び近畿圏の人口、資産が高密度に集積したゼロメートル地帯などにおきまして、堤防 が決壊した場合に、国家的な中枢機能が麻痺し、壊滅的な被害が発生する、それを回避するために まちづくりや土地利用転換に合わせて幅の広い、緩やかな傾斜の堤防を整備して、堤防強化を行う というのが基本でございます。

金額的には河川改修費の内数でございますが、22 年度は約 110 億円 となっております。 続きまして、水資源開発事業の交付金であります。

210 ページをご覧いただければと思いますが、 水機構交付金でありますが、水資源機構、全国の7つの水資源開発水系において、ダム等の水資源 開発施設の新設または改築、操作等々行っているというところでございます。

水資源開発事業交付 金というものは、水資源開発施設の新築、改築、管理に要する費用のうち、図に囲まれました治水 容量に関わるものを対象に交付をさせていただいているものであります。

なお、利水容量に関わる 部分につきましては、交付金とは別に、利水者の方々の負担となっているものであります。

それから、次の 211 ページでありますが、独立行政法人水資源機構が行っている建設事業につき ましては、ダム等の施設につきましては、既に着手しているものを除き、水の供給量を増大させる 施設については新築は行わないということで今、決定をさせていただいているところであります。

それから、河川、砂防の管理でありますが、事業費が約 7,336 億円、一般会計国費が約 5,456 億 円となっております。

大規模な水害、渇水等はその地域だけではなくて、広域にわたる地域におけ ます社会経済活動に影響を及ぼすということから、こういった部分については都道府県だけではな くて、直轄で国が管理をするという形でやらせていただいているものであります。

地方にゆだねる べきはゆだねる、という考え方でやらせていただいておりますが、国が管理を行っているものは、 河川の延長で言いますと約7%。ただ、この地域に多くの人口、資産が集中している重要な地域と いうことで指定をさせていただいているところでございます。 説明は簡単でございますが、以上です。

○伊藤進行役 ありがとうございました。

なお、傍聴者の方の冊子の中で、209 ページですが、B の7の(3)番、こちら事務局のミスで 208 ページと同じものが入っているかと思います。一部の 方は差し替えができていないという状況でございます。

ホームページの方は変更しておりますので、 大変恐縮ですが、そちらで御確認いただければと思います。

それでは、財務省から論点、説明お願いいたします。

○財務省 216 ページでございます。河川事業の選択と集中ということで、1例挙げさせていただ いております。別に御議論いただいたB/Cにあわせまして、以下のような大型公共事業ないしは 独立行政法人向けの支出等も中にございます。

こういったものの見直し、圧縮を図っていただくべ きではないかと思っております。

スーパー堤防事業(1)でございますが、改めましてこれはまちづくりと一体で行う堤防です。

右側に図が書いてございますけれども、たしか昭和 62 年から始まったんだと思いますが、全体計 画に対する現在の整備率が 5.8%で、単純計算をいたしますと、このままのペースでは 400 年かかる のではないかといった御指摘がございます。

右側の図の真ん中でございますが、これまで 24 年間 4 の累計事業費が 6,943 億円、整備率が 5.8%でございますので、このペースで計算をしますと、今申 し上げたような数字になるのではないかといった御指摘がいろいろ行われております。 それから、事業費が1km 当たり 137 億円ということで非常に多額ではないかと、それから、実施 個所はどのように選定しているのか。

これは、先ほどの右側の図の四角でくくったところの上でご ざいますが、実は全体の計画の中で重点的に整備すべき区間というものが設けられております。

し かしながら、これまで整備が終わった箇所の約6割はこの重点整備区間以外の場所で行われており まして、実際にはそこでまちづくりが行われる場合に、そこで事業が行われている、まちづくり優 先で結局、事業が行われているのではないかといった御指摘がございます。

それから河川のB/Cは水系全体での、事業計画全体での実績でございますので、個別の事業個 所の評価がもとより難しいわけですけれども、スーパー堤防自体は河川の、言わば洪水を防ぐ能力、 より高くするといったものではなくて、堤防の質的強化を図るというものなので、なおさら地元住 民から見た、どれだけ被害の軽減効果があるのかが難しいといったものでございます。

以上を鑑みまして、スーパー堤防につきましては、個別箇所ごとの明確な効果の測定など、地元 住民に対する説明責任が図れるような手法が大事だろうと。

それができないんだとすれば、やはり 区画整理だとか街の再開発が事業の主目的になってしまう。

そうだとすると、事業計画を大幅に見 直していただいて、民間資金の活用といったことがあるのではないか。

1km137 億円がこの堤防はかかるわけですけれども、例えばこの5分の1くらいのコストで堤防 の強化が図られる事業で、利根川等々でもやっている事業がありますので、例えばそういったもの にできるところは変えていく。

一方で、このスーパー堤防になった場合には、例えば上に大きなマンションなどが建った場合に は、通常、下の盛土であるとか地盤改良などは、民間のデベロッパーの方がやるわけですけれども、 スーパー堤防になるとすると、全額、国で見ていると。それでいいのかと。

マンションの景観が非 常によくなってそれを宣伝しているようなケースも、昔、ホームページで出ていたこともあります。 ○蓮舫大臣 スーパー堤防への思い入れは分かりますけれども、もうちょっと短めに。

○財務省 すみません。ということでございます。 2点目でございます。

水資源開発の交付金でございます。これは、独法に対する交付金でござい ます。

実は、この独法の中で、利益剰余金が 1,033 億円あります。

使途が定まっていないものが 690 億円ございます。

これについては、現在、非常に厳しい財政状況でございますので、この剰余金を 使うことによってこの独法に入るお金の圧縮が図れないかといった問題認識でございます。

河川の地方移管の御議論は、道路と同じでございます。 以上でございます。

○伊藤進行役 それでは、御質問、御意見にお願いします。まず、緒方さんからお願いします。

○緒方衆議院議員 少し論点の補足としてB/Cについては、先ほど主計官も言われたとおりです が、治水、河川のB/Cというのは、水系ごとに出しているものでありまして、個別の事業につい てこれがどれくらい便益があってないのかという判断に全く資さない。

これは、昨秋の事業仕分け でもある程度取り上げられたのではないかと思いますが、これについての国土交通省の反映状況と 5 いうのは、レビューの期間を少し短く取りますとかいったようなところであって、B/Cの各構成 要素であったり、想定被害額の算定などそれぞれ費用便益分析、B/Cの見直し自体には至ってい ないというところをどう考えるかという問題点があろうかと思います。

そして、同じようなことが河川事業だけでなく、砂防事業についても、費用分析マニュアルが本 当に適性であるかという、過剰な積み上げがないかといったところが出てくるかと思います。

スーパー堤防につきましては、先ほど主計官からありましたとおりですが、私は更に計算しまし て、今のお金のペースで全部の事業区間をやると 11 兆円近くかかるんですが、本当にそこまでや るのかという問題点があると思います。

そして、最後に水資源機構については、言われたとおりで、年間 298 億円ですか、入れています が、1,000 億円近い剰余金が生じていることについて、それをどう考えるかと、こういったところ であろうかと思っております。

○伊藤進行役 ちょっといったん整理しますが、スーパー堤防の大きな論点については、スーパー 堤防の方から御質問、御意見いただこうと思います。花咲さん、どうぞ。

○花咲衆議院議員 スーパー堤防なんですけれども、217 ページに、今のペースでいくと 400 年か かってしまうのではないかとこういう試算を出していますけれども、国土交通省さんの方は、いつ までにできるかというものは持っていらっしゃるんですか。

○説明者(津川大臣政務官) これ全部をいつまでにつくるという目標計画はないです。

○花咲衆議院議員 であるならば、200 年に1回の洪水のためにつくろうというものですね。とい うことは、400 年ということは、その 400 年のうちの1回、洪水で大被害が起こるんですね。その とき、私はスーパー堤防ではなくて、ウルトラ堤防というものをつくるのではないかと心配してし まうんですけれども、いかがですか。

○伊藤進行役 先に確認しますが、スーパー堤防はいわゆる 200 年に1度の災害に耐えうるものと いう前提があって、その趣旨で今の御質問だと思いますので。

○説明者(国土交通省) お答えいたします。スーパー堤防は、発端は、超過洪水、計画を超える 雨というのは降る可能性があると。

私どもは、今おっしゃった 200 分の1で、今、長期的な目標を 持って河川改修、大河川をやっておりますが、それ以上の雨が降って堤防から水があふれることが あり得ると。

その際、あふれたとしても絶対に壊れない堤防を目指そうと、言わば、国土の条件を 変えてしまおうと、こういう発想から始まったものでございます。 ただし、今、先生がおっしゃったように、スーパー堤防をやることによって、今の堤防の強化に も大いに資するというものでございます。 ○伊藤進行役 岡田さん。

○岡田衆議院議員 スーパー堤防のことで、私も映像を見て画面で愕然としたのですが、淀川の方 のスーパー堤防は、多分地元の整備局の方が答えておられていたと思うんですが、32,000 年に1回 のものに耐えられるんだと誇らしげに答えられていたのですが、まず、それ1点確認です。

32,000 年後って私たち、生きているどうかもちょっとわからないなと、正直、思うわけですが。

もう1点は、さっきの花咲さんの質問とも関連するんですけれども、例えば 200 年に1回とか、 6 32,000 年に1回とかいうのは、実際にこの河川流域で起こったことのある降水量なんですか、そも そも。

○説明者(国土交通省) まず、スーパー堤防でございますけれども、資料の 207 ページをご覧い ただきたいと思います。

○伊藤進行役 まず、淀川が 32,000 年に耐え得るものがどうかの事実関係だけお願いします。

○説明者(国土交通省) それにつきましては、32,000 分の1というのは、平成 14 年に水防法に 基づきます浸水想定区域図というものを策定をするわけでございますけれども、それに当たりまし て、対象とする降雨、これを2日間で 500 ミリ、これは東海豪雨のときの規模の雨を参考に設定し ております。

○岡田衆議院議員 東海豪雨とおっしゃいましたね。

○説明者(国土交通省) はい。

○岡田衆議院議員 要は、淀川流域で起きたことのない雨を淀川流域で想定をして堤防をつくろう と発していらっしゃると言えませんか。

○説明者(国土交通省) 堤防をつくるというよりは、浸水想定の区域図、エリアを求めるに当た って、そういったものを使ったと。

○岡田衆議院議員 結局その治水事業というのは、防災事業ではないですか。

耐震化のこともあり ます。

今、奄美大島が大変な状況ですから、なかなか申し上げにくいんですけれども、防災、耐震 化、こう言われて、何百年に1回、何千年に1回と言われたら、もうこれ、切りなくお金を投じ続 けなければならなくなる話になるわけであって、厳しい財政状況ですから、どういうふうに優先順 位を付けて、このスーパー堤防の事業が、それこそ 32,000 年ということが批判されたときから今 までずるずる、毎年、毎年続いてきていること自体に愕然とするのですけれども。

○説明者(国土交通省) 先ほどおっしゃいました、まず、32,000 分の1というのは、先ほど言い ましたようなことで決めているわけで、スーパー堤防の外力と言いますか、想定している計画の規 模というものではないということでございます。

想定の区域図を策定する別の作業でそういったも のをつくっているということでございまして、別に 32,000 分の1というものをスーパー堤防の計 画の規模としているわけではない。

これは誤解があるようでございます。

○緒方衆議院議員 すみません。

いろいろ今、言われたんですけれど、しかしながら、今年の4月 段階でデータを見てみると、完成済みのところが大体 30km 強、31km くらいだと思いますが、その 中で重点整備区間と言われているところで整備が終わっているものは 12km くらいなんですね。

つ まり、完成しているところの6割近くは重点整備区間でないところで既に完成をしていると考える こともできるわけです。

そういうふうに考えると、どういう思いでやっているかというと、正にま ちづくりの合意ができたところ、できるところからやっているとしか見えないわけで、本当にこれ が防災の考え方として一番適切なのかというのは、問われるべきだと思いますが、いかがですか。

○説明者(国土交通省) 平成 17 年でございますけれども、それまでの整備区間の中から、重点 整備区間というのを設定いたしまして、重点的に整備する区間というものを設定したわけでござい ます。

これは、全国6河川で 224km でございます。

その重点整備区間、これは、やはり首都圏であ 7 るとか近畿圏、大阪圏の人口、資産を壊滅的な被害から守るということから、重点的に堤防強化を 行っていくという考え方で、これまでずっと堤防強化を行ってきております。

その堤防強化のやり 方はいろいろございますけれども、スーパー堤防、これもひとつの堤防強化のやり方でございまし て、それで整備を順次行ってきているということでございます。

○蓮舫大臣 この話、早く終わらせましょう。

200 年に1回の災害が来るかもしれないからスーパ ー堤防を整備したい。

200 年に1回というのは明日来るかもしれないから、百歩譲ってその前提は 納得するんですが、そのために 400 年かからないと全部完成しない、それで今から 12 兆かかる。

これは、現実的な話だと本当にお考えでしょうか。

つまり他方で、奄美のような本当に悲惨な水害で本当に町ごと大変なことになってしまっている。

今、スーパー堤防をやろうとしているところは、二子玉川沿いを視察に行かせていただきましたけ れども、既に堤防が整備されて、その上でまちづくりという機会があれば、更にスーパー堤防化し よう、ダブルで大切にしている。

つまり、住宅、人口密集地だからやりたいという思いはわかるんですが、優先順位が違うと私は 思うんですが、いかがでしょうか。

○説明者(国土交通省) スーパー堤防は、首都圏、先ほど言いましたように、人口、資産、更に は国家の中枢機能が集中しているところ、そこを大きな水害から守るという目的でやっているもの でございます。

そういうことで、重点整備区間というものを設定して、その中で堤防強化を行って いる。

スーパー堤防もその一環でございます。

○蓮舫大臣 ですから、先ほど緒方さんがおっしゃったように、整備済みの中でも重点整備区間外 が6割を占めていて、おっしゃっているところと矛盾していませんか。

○説明者(国土交通省) 重点整備区間外とおっしゃいますけれども、スタートしてから整備を進 めてきた中で、平成 17 年に重点整備区間というものを定めて、その中でスーパー堤防について、 堤防強化も含めてでございますけれども、その整備区間の中で重点的にやっていくということで、 17 年以降、選択と集中ということでスーパー堤防を含めた堤防強化を集中的に行ってきているとい うところでございます。

○寺田首相補佐官 35,000 年とか 200 年とか何百年とか出ていて、ちょっと資料に基づいた事実だ けを知りたいんですが。この 206 ページの 33 兆円の被害が出ると想定している、このような災害 は何年に一度起きると、まず、国土交通省としては想定されているんですか。

○説明者(国土交通省) これは、200 年に1回の規模の洪水が発生した時に、荒川で堤防が決壊 した時に、こういう被害が出るということで想定をいたしております。

○寺田首相補佐官 200 年に1回の災害を防ぐために 400 年かかるものをやっても防げないんでは ないかなという素朴な疑問があるんですが、いかがですか。

○説明者(国土交通省) 誤解があってはいかぬので申し上げますが、スーパー堤防は今、先生が おっしゃった 200 分の1の計画に対しての整備ではないと。先ほど冒頭、私が申し上げた中で。

○寺田首相補佐官 いや、だって、スーパー堤防の必要性と書いてあってその下にこの資料があっ たら、それを防ぐためにやるもんだという資料になっているんではないですか。

 ○説明者(国土交通省) 先ほど申し上げた雨というのは、先ほどどなたかがおっしゃった奄美大 島で降っている雨、これも気象庁の発表によると過去に類のないような雨、こういう雨がどこに降 るか分からない。

河川改修ですとか、私どもの事業の長期目標は、今おっしゃられた 200 分の1とか、これで河道 改修をやっている。それを超える雨が降った際に、堤防を越えてきても壊滅的な被害にならないと、 こういうのが発端でございます。 ただし、先ほど申し上げたように、こういう事業が今の計画のうちの堤防強化にも資する。

こう いう形で基本的に平成 17 年以降は堤防強化の一環として、ただ、冒頭申し上げた将来的に超大き な雨が降ったとしても、その後、破堤に結びつかない、そういう機能も持ち合わせているという考 えでやっております。

○伊藤進行役 蓮舫さん、どうぞ。

○蓮舫大臣 その考えを前提として、整備率が今 5.8%で、ではこの 200 年に1回と想定している 雨量が来て堤防が決壊した場合に、被害はどれくらい抑えられるのですか。

○伊藤進行役 金額で。

○説明者(国土交通省) 被害というものについては今、持ち合わせておりませんけれども。

○蓮舫大臣 すみません。5.8%整備して、つまりこれがつながって整備率が 100 になったらそれ は安心というのは分かるんですけれども、途中段階で、整備している間で、仮に想定している被害 が来た場合、どれくらい抑えられるんですか。

「まず」ではなくて今の数値で教えていただけませ んか。全く分からないので。

○説明者(国土交通省) 今時点で、そういう途中段階での効果というのは整理いたしてはおりま せん。

○蓮舫大臣 それを整備とは言わないんではないですか。

 

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学校の耐震化などの予算が削減

2019年06月25日 12時35分08秒 | 社会・文化・政治・経済

質問本文情報

平成二十三年六月二日提出
質問第二二三号

公立学校施設の耐震化に関する質問主意書

提出者  木村太郎

 




公立学校施設の耐震化に関する質問主意書

文部科学省は去る五月二十四日、東日本大震災で学校施設が甚大な被害を受けたことなどを踏まえ、公立小中学校・高校などの施設整備の基本方針を見直し、平成二十七年度までの五年間で全ての耐震化を完了させる計画を策定した。

 自公による麻生政権が、何時発生するとも限らない災害に緊急対策として学校の耐震化対策費を四千億円組んでいたが、民主党による事業仕分けにより、学校の耐震化などの予算が削減され、高校授業料無償化のバラマキ予算に費やされたことについて、過ぎ去ったこととはいえ内心忸怩たる思いでいっぱいである。
 昨年四月一日時点の全国の公立学校の耐震調査の結果において、耐震性が確保された施設の耐震化率は七十三・三%で、前年度比六・三ポイント増だった。しかし、耐震化率は自治体ごとに開きがあり、六割に満たない自治体もあった。平成二十三年度当初予算八百五億円に、今年度第一次補正予算で学校耐震化予算二百四十億円が追加されたが、残る校舎などの耐震化には国の負担分だけでも七千億円から八千億円が必要との見方もある中、財政力の弱い自治体はその負担から、工事が進行しない場合も想定される。
 地震発生率の高い我が国において、さらには東日本大震災を受けて、災害時の安全性完全確保に向けて耐震化を早急に完了することが最も重要と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 麻生政権が、何時発生するとも限らない災害に緊急対策として、学校の耐震化推進事業費四千億円を組んでいた予算に対し、民主党政権が事業仕分けにより、それを削減したことについて、「この四千億円で、今回の東日本大震災においてどれだけの人々が救われたかわからない。あまりの危機管理の無さに怒りを通り越して呆れている」との意見があるが、これについてどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
二 公立小中学校等施設の耐震化の推進予算は、自公政権時の平成二十一年度における二千五百八十八億円に比べ、昨年度予算は千六百八十二億円、本年度においては、追加予算を含めても千四十五億円となり、平成十九年度以降で最も少ないが、これについてどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
三 今回、自公政権時に改正した「地震防災対策特別措置法」を平成二十七年度まで延長したが、国はこの間までに全ての公立小中学校等施設の耐震化を完了させると思われる。しかし、残る校舎などの耐震化には国の負担分だけでも七千億円から八千億円が必要との見方もある中、財政力の弱い自治体はその負担から、工事が進行しない場合も想定されるが、今後どのように対応していくのか、菅内閣の見解如何。
四 三に関連し、今年度第一次補正予算の措置を通じて、公立小中学校等施設の耐震化については、その耐震化率は約八十六パーセントに留まり、約一万七千四百棟が残されることになるが、果たして平成二十七年度までの五年間で全ての耐震化を完了させることが可能なのか、菅内閣の見解如何。
五 一~四に関連し、耐震化の品質及び強度等についての安全性、信頼性に疑問があるとし、第三者機関の監査制度を設置すべきとの意見もあるが、菅内閣の見解如何。
六 今や忘れ去られているが、「コンクリートから人へ」と鳩山前首相は強調したが、災害から国民の生命と財産を守るため、コンクリートは必要なしと、今後もその路線は未来永劫引き継いでいくのか、菅内閣の方針如何。

 右質問する。

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旧民主党政権は耐震化予算を削減

2019年06月25日 12時03分13秒 | 社会・文化・政治・経済

民主党政権時の事業仕分けにより遅れた全国の治水工事

民主党政権時の事業仕分けにより公共事業が大幅に削減され、産業が衰退しました。
直接関係していないかもしれないが、全国の災害対策が遅れたのは確か。

災害のたびに思い出すのが民主党の仕分け
廃止ないし中止したもの

・ 石油と塩の備蓄
・ 防衛費 ⇒ 自衛隊災害救出活動も縮小
・ 除雪費用
・ 八ッ場ダム
・ スーパー堤防
・ 耐震補強工事費
・ 学校耐震化予算
・ 災害対策予備費
・ 地震再保険特別会計

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団結こそ勝利の証

2019年06月25日 10時55分16秒 | 社会・文化・政治・経済

人のつながりは、
幾重にもつながる。

自分に光は当たらなくとも
陰の力となる人が、
どれだけいるかが決め手となる。
決局は連携プレーであり、
団結のいかんにかかっている。

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タゴールの言葉

2019年06月25日 10時38分36秒 | 社会・文化・政治・経済

 タゴール名言

ラビンドラナート・タゴールRabindranath Tagore(1861 – 1941)

インドの詩人 、思想家。アジア人で初めてノーベル賞を受賞した(文学)。詩の他にも、音楽・戯曲・小説・絵画・哲学などいろいろな方面で活躍。インド国歌及びバングラデシュ国歌の作詞・作曲者でもある。

--------------------------------------------

「人間は孤立すると。自己を見失う。

すなわち人間は、広い人間関係のなかで、自らのより大きく、より真実の自己を見いだすのである」タゴールの言葉

立って水面を見つめるだけでは、海を渡ることはできない

「人びと」は残酷だが、「ひと」は優しい]

すべての嬰児は、神がなお人間に絶望していないというメッセージをたずさえて生まれてくる

すべての過ちに戸を閉ざせば、真実も締め出されてしまう

危険から守り給えと祈るのではなく、
危険と勇敢に立ち向かえますように

痛みが鎮まることを乞うのではなく、
痛みに打ち克つ心を乞えますように

人生という戦場で味方をさがすのではなく、
自分自身の力を見いだせますように

友情の深さは、付き合いの長さに左右されるものではない

幸せになるのはとてもシンプルなことです。
しかし、シンプルでいることはとても難しい

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筋ジストロフィー

2019年06月25日 10時31分07秒 | 医科・歯科・介護

筋ジストロフィーとは、時間経過と共に筋肉が徐々に壊れていき、進行性に筋力が衰える病気です。運動機能に問題が生じる他、心臓や呼吸等の内臓機能に症状をきたすこともある遺伝性の筋疾患です。

筋ジストロフィーにはさまざまな病型が含まれますが、最も頻度の高いものはデュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィーです。これらの病型は、いずれも筋肉に関連した遺伝子の異常によって発症します。
症状は軽度のものから重度のものまで多種多様であることから、正確な頻度については不明な点もありますが、筋ジストロフィーの有病率は人口10万人当たり20人前後と推定されています。主に幼い男の子に発症する病気です。
筋ジストロフィーで最も多いデュシェンヌ型を始めとして、原因となる遺伝子異常が同定されるようになってきています。
原因となる遺伝子の一つとして、筋ジストロフィーの鍵となるジストロフィン遺伝子を挙げることができます。このジストロフィン遺伝子に異常があると、うまくタンパク質(ジストロフィンタンパク)を生成することができなくなってしまいます。
その結果、筋肉の再生機能に異常が生じていると考えられています。
筋ジストロフィーを発症すると、筋線維の壊死えし(こわれること)が活発に行われるために再生が追いついていかなくなり、徐々に筋肉量が減少していきます。
また、筋肉の壊死と再生を繰り返す過程で筋肉に線維化が起こると筋肉が硬くなり、筋肉の柔軟性が悪くなっていきます。
この結果、関節の柔軟性が悪くなってしまい(関節拘縮)、運動機能にも影響がでてきます。
筋肉は心臓や呼吸器、消化管などの内蔵機能に対しても重要な役割を持っています。
それらの機能が低下してくることによって、筋ジストロフィーの患者さんでは、運動機能はもちろんのこと、呼吸機能や心機能、消化管機能に問題が生じてくることがあります。また、知的障害や発達障害、眼症状・難聴も一部の筋ジストロフィーの患者さんに認める症状です。

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高校無償化

2019年06月25日 10時17分28秒 | 社会・文化・政治・経済

教育無償化など「人づくり革命」では、2020年度から年収590万円未満の世帯を対象に私立高校を実質無償化とする話が2017年末に出ました。
高校授業料無償化で公立高校は全額授業料が無料(月額9,900円)ですが、私立高校でも同額補助されています。(所得制限あり)

正確に言えば、2018年は公立高校の年間の授業料である年額11万8800円分が、私立高校も授業料が無償化されています。

例えば私立高校に通うのに年間30万円授業料がかかるなら、118,800円は国から高校へ支払われ、残りを私達が学校へ支払うという形に今はなっています。
教育無償化など「人づくり革命」では、2020年度から年収590万円未満の世帯を対象に私立高校を実質無償化する。
2020年度から年収590万円未満の世帯を対象に私立高校を実質無償化するということで調整に入っています。
2020年(平成32年)4月より私立高校無償化スタート予定
住民税が非課税の世帯は実質無償化
年収350万円未満の世帯は年35万円の補助
年収590万円未満の世帯は年25万円の補助

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幼児教育・保育の無償化

2019年06月25日 10時08分32秒 | 社会・文化・政治・経済

「幼児教育・保育無償化」とは、昨年12月に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」にて取り上げられた施策のひとつ。
人生100年時代を見据え、人づくりこそが時代を切り開く原動力として、政府がかかげた【人づくり革命】の主となる内容が教育の無償化です。
「幼児教育・保育無償化」の内容
幼稚園や保育所に通う3~5歳の全てのこどもと、保育所に通う0~2歳の住民税非課税世帯のこどもについて、利用料を無料とする
※「新しい経済政策パッケージ」では【人づくり革命】【生産性改革】の2軸を主としています。教育の無償化には、幼児教育のみならず、高等教育の無償化、私立高等学校の授業料の実質無償化などの施策が盛り込まれています。
2019年10月から、保育施設を利用する場合、実質の利用料は、おおむね下記のような設定になりそうです。
住民税非課税世帯については、0歳~2歳児も無償化の対象となります。
この場合、認可保育施設利用料は4.2万円/月 まで補助してもらえます。
世帯の所得額にかかわらず、3歳から5歳までのすべてのこどもたちの幼稚園、保育所、認定こども園の費用が無償化されます。
0歳~2歳児に関しては、住民税非課税世帯(※)に限り無料となります。
※)住民税非課税世帯とは、下記に該当する世帯のことです。
・生活保護を受給している人

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不注意欠陥多動性障害

2019年06月25日 09時59分37秒 | 医科・歯科・介護

【チェック診断】ADHD(注意欠如・多動症)とは? 

子どもの症状・特徴と原因、治療・薬について解説

言葉を話したり、話された言葉の意味を理解したり、物事を考えたりなど、脳のさまざまな部位の連動が必要となる複雑な脳の働きに問題があり、そのために生活上で本人が困ってしまう状況が18歳までにあらわれるものを発達障害といいます。
こうした発達障害の代表的な一つとして挙げられる「ADHD(注意欠如・多動症)」について、具体的な症状や特徴と原因、また、投薬も含めた治療方法や支援について解説いたします。
前頭前野を含む脳の働きにかたよりがある?
遺伝的素因・心理社会的要因の関連も?
ADHDは育て方やしつけが原因ではありません
ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)とは、日本語で「注意欠如・多動症(注意欠陥/ 多動性障害、注意欠如・多動性障害)」と言い、 自分をコントロールする力が弱く、それが行動面の問題となってあらわれる障害です。
ここでいう障害とは、例えば医学用語で風邪の症状を呼吸器障害と呼ぶように、「行うことに困難がある」という意味です
ADHDは、以下の3つの症状が特徴的です。

不注意
集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい。
多動性
じっとしていることが苦手で、落ち着かない。
衝動性
思いついた行動について、行ってもよいか考える前に行動してしまう。

特定の物事に注意を留める置くことが困難な状態で、課題に取り組んでもすぐに飽きてしまう。
しかし、自分が楽しめる事柄には自発的に注意が向き、いつまでも続けることができる。
義務を果たすことうあ、新しい物事を学習する際に意識を集中し、整然とやり遂げることが困難なことが多い。
そのことがさまざまな面での障害となる。

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不注意欠陥多動性障害

2019年06月25日 09時59分37秒 | 医科・歯科・介護

【チェック診断】ADHD(注意欠如・多動症)とは? 

子どもの症状・特徴と原因、治療・薬について解説

言葉を話したり、話された言葉の意味を理解したり、物事を考えたりなど、脳のさまざまな部位の連動が必要となる複雑な脳の働きに問題があり、そのために生活上で本人が困ってしまう状況が18歳までにあらわれるものを発達障害といいます。
こうした発達障害の代表的な一つとして挙げられる「ADHD(注意欠如・多動症)」について、具体的な症状や特徴と原因、また、投薬も含めた治療方法や支援について解説いたします。
前頭前野を含む脳の働きにかたよりがある?
遺伝的素因・心理社会的要因の関連も?
ADHDは育て方やしつけが原因ではありません
ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)とは、日本語で「注意欠如・多動症(注意欠陥/ 多動性障害、注意欠如・多動性障害)」と言い、 自分をコントロールする力が弱く、それが行動面の問題となってあらわれる障害です。
ここでいう障害とは、例えば医学用語で風邪の症状を呼吸器障害と呼ぶように、「行うことに困難がある」という意味です
ADHDは、以下の3つの症状が特徴的です。

不注意
集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい。
多動性
じっとしていることが苦手で、落ち着かない。
衝動性
思いついた行動について、行ってもよいか考える前に行動してしまう。

特定の物事に注意を留める置くことが困難な状態で、課題に取り組んでもすぐに飽きてしまう。
しかし、自分が楽しめる事柄には自発的に注意が向き、いつまでも続けることができる。
義務を果たすことうあ、新しい物事を学習する際に意識を集中し、整然とやり遂げることが困難なことが多い。
そのことがさまざまな面での障害となる。

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子どもへの共感

2019年06月25日 08時46分47秒 | 社会・文化・政治・経済

言葉を丸ごと受け止めることの大切さ
お子さんの何げない言葉への気付き。
もしも「何を言っているの!」と、その言葉を否定していたら、新たな気付きも生まれません。
子どもは本当のことしか言いません。
暑い時「暑い」、痛い時は「痛い」と、感じたことをそのまま言います。
でも親は、子どものそんな言葉を普段、認めているようで案外認めていないことが多いものです。
例えば、公園で元気に遊び回る子どもは「暑~い」と言っただけで「走るからでしょ!」と言い、転んで痛いから「痛~い」と言ってだけで「痛くない痛くない!」と、認めるどころか否定してしまうことは多いのです。
子どもは思ったことや感じたことを正直に言っただけなのに、それを否定されたり叱られたりすると、うそをつくようになるでしょう。
小さなケガをするたびに叱られた子どもは、少々ケガをしても言わず、隠すようになります。
大人同士なら「暑いですね」と言われても「走るからでしょ!」なんて言わず、「そうですね」と認めます。
相手が転んで「痛~い」と言って時は「痛くない痛くない」なんて言わず、「大丈夫?」と言葉を掛けます。
子どもも認めてほしいのです。
こどもコンサルタント 原坂一郎さん

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