9月25日夜、Ms. Chucky Chan からビックリ(マークいっぱい)なメールが届いた。
〈私たちは香港のメディア、ミルミルクです!
私たちは2023年10月8日に南丹市で古民家体験の撮影を行います!
私たちは古民家や半日援農などの体験に大変興味を持っており、宿泊体験を予約し、撮影を行いたいと考えています!
以下は私たちのメディアプラットフォームのURLです〉
https://youtube.com/@mm.millmilk?si=QBuk-Aug5vywyv45
この時点で、人数は「おおよそ7-9人」とのことだった。
当舎が4人までしか泊まれないことは承知していて、残りのメンバーは近くで宿を探すとのこと。その後、数回のやりとりがあり、メンバーは総勢10名に膨れた。残る6名はキャンピングカーで寝泊まりすることにしたと言う。そして、「6名分の夕食と朝食を追加で希望していますが、この人数に対応可能でしょうか?」と、遠慮がちに問い合わせてきた。
舎長と私はしばらく考え込んだ。というのは、翌10月9日には京都市内のバレエ教室の生徒たち2~30人と保護者ら計60人がやって来ることになっており、おにぎり120個を頼まれていたからだ。去年は同じ120個のおにぎりを握るのに、舎長は3時に起きて五合炊きの圧力釜で9回米を炊き、私は2台しかない当舎の圧力釜をフル回転させるべく、釜と、飯を盛るモチブタを夜の明けるまで洗い続けた。このうえさらに10人分の夕朝食を作るということは、さらに2回米を炊き、おにぎりを握る合間に10人分の朝食を用意しなければならないことを意味する。
普通は断るよなあ…。でもこの付近に食堂などないしなあ…。結局、遠来の客のため一肌も二肌も脱ごうじゃないか、と舎長が決断した。
10月8日夜、小雨降る中、関空でレンタルした普通乗用車とキャンピングカーに分乗した総勢10名の香港YouTuberが到着。
騒々しいけどカラッとした生きのよい香港っ子たち。
カメラクルーたちは着いた早々から撮る気満々。
少し大人びたディレクターらしきメンバーたちは奥のテーブルに。
とりこと舎の静かな夜は賑やかに更けていった。
夕食の洗い物が終わったのが午前0時半。1時過ぎに寝床に潜り込む。
午前3時、まず舎長が起き出し、続いて私も寝床から這い出しシンクの前に立ち続けた。洗い物というのは腰に来る、ということを痛感した。あれから三日経った今も腰が痛い。
午前10時30分、田んぼに向かい、黒米(大師黒)を刈り始める。
刈る人、括る人、運ぶ人、飛び交う広東語と日本語。騒然とした稲刈りとなった。
下の動画の子がリーダー格で渉外担当のChucky。
そして、数十人が入り乱れ大騒ぎして刈った稲はこれだけ…
記念撮影なんかしてる場合ですか~? でも、前日からの雨で田んぼのコンディション悪かったし、しょうがないね。
畦道の向こうで隣の田んぼのヨーコさんたちがイモ掘りを始めたので、稲刈りに飽きた一行はゾロゾロと移動していった。
芋掘り最高~!イェーイ!
カメラの前で芋掘り談義を始める4人。何て言っているのか、中川家の弟にこの広東語を通訳させたらニュアンスだけは伝わる気がする。向かって右端の手をぶらぶらしている女子はどうやら一個も掘れなかったようだ。
それにしてもこの子らの履いているズボンのセンスのよいこと。聞くと、当舎からのメールに「農作業は長袖、長ズボンで」とあったので、急遽、全員のズボンを(香港の「しまむら」みたいな店で?)調達してきたとのこと。
花柄ズボンの前ゴムに作業用手袋を挟んだビーサンのこの子。カメラに向かって「シンジュク~」と叫んだので、私が「ハラジュク~」と言い返したら「行きます!」と言って歩き出した。
というような調子で1時間ちょっとの「農業体験」を終え、圃場を後にしたのだが…
途中、川遊びする子供らにちょっかい掛けにいったりして、なかなか帰り着かない。一時が万事この調子。
だが、大騒ぎしながらやっと帰ってきたと思ったら何やら雰囲気が一変。服もあのチープなシンジュクハラジュクモードから臨戦モードに。手前のカメラ女子のキャップと足元がクール。
舎長の胸にピンマイクを付け、マイクテストをすませ、「なぜこの地へ来たのか?」「もっとも幸せを感じるときは?」など、矢継ぎ早の質問を投げかける。
ちょっと見直したぜ。香港YouTuber。
明日、香港に帰るのだという。わずか48時間、タッチアンドゴーの短い日本滞在だったが、YouTube動画楽しみにしているよ~!
バイバ~イ!
安鳥に広東語がとび交うなんて、そういうご時世なんや…
それにしても、遠い国の人たちが、こんな小さな宿やをよく見つけてくれたものです。
クルー一行に言葉が通じる人がいなくて、さぞ大変なことでしょうね。しかも大人数の食事まで無理して引き受けて、見てるだけで、なんかすみませんでした。
香港人の話し方や仕草は大体ダイレクト?直球で、日本人にとっては当たり前ですが、そういった思いやりなどの概念がちょっと薄くてね。色々ご迷惑をかけたかもしれませんが、悪気はないと思います。親切に接して頂いて、代わりにお礼を言いたいです。
祝 心身安全 千客万来
確かに皆さん「ダイレクト」で「直球」でした!
話している言葉はわからなくても、賑やかで楽しそうで、こちらまで楽しくなってきました。
思いやりの気持ちも伝わってきましたよ。
香港の若い人たち、好きになりました!
追伸です。
今、思い出したのですが、40年近く前、香港に行ったとき、現地の通訳兼添乗員が「大阪のおばちゃんには負ける」と言っていました。
香港人と関西人は通じるものがあるのかもしれません。
この国はまったく敬意を払っていないから。
近くに食堂がないので、あなたは彼らの料理を手伝います,
しかし、香港のフォーラムで多くの人が、あなたは拒否するという選択をしなかったと言っているのを見ました,
彼らは「善意」が何であるかを理解していないことがわかります。
これは悪名高いゴミのYouTubeチャンネルです
でも、多くの香港人はこれを見るのが好きなようです。。。
香港人にとして、本当に申し訳ございません。
当舎へ無礼や迷惑をかけたのではないかと心配してくださる心優しい香港の皆様からのコメントもございますが、そのような心配はご無用にお願いいたします。
私が書いたブログの表現のニュアンスが海外の方には伝わりにくかったのかもしれませんが、私たちは「ダイレクト」で「直球」な香港の若者たちに好印象を抱きました。日本人は「インダイレクト(indirect)」で「曲球(くせだま)」を得意とするので、時に何を考えているのかわからないことがあります。そうした中でChuckyさんたちのストレートさには清々(すがすが)しささえ感じました。
加えて、食事の追加や農作業のリクエストに際しても、丁寧な言葉で依頼してくださり、不愉快な思いは一つもありませんでした。
最後にあらためて、予約からチェックアウトに至るまで、Chuckyさんたちに何の問題もなかったことを申し上げておきます。
舎長ご夫婦にご迷惑をかけていないか?日本人は不満を抱いても表に出さないから、実は怒ってるんじゃないかと心配している人が結構いるようで、香港の掲示板でちょっと炎上していますね(笑)
そこまで仰るなら、みんなも安心できるでしょ〜
関西のおばあちゃんの話ですけど、私の感覚ではご年配の人だけでなく、若い世代も比較的にダイレクト(いい意味で)ですし、みんな親切ですごく話しやすいといつも思っています。
特にユーモアセンスが男女老若に関係なくみんなすごいですね。ツッコミがとにかくうまいという印象です(笑)
香港人が好きになって頂いてとても嬉しいです。
ありがとうございます!
話を変わりますが、お好きな暮らし方を見つけて、楽しく平和な日常を送ってる新嶋ご夫婦のお姿を見て、こちらまで幸せだなと感じています。
いつか体験に行けたらいいなと思っています。
その時はよろしくお願い致しますm(_ _)m
それでは。
※致各連登巴絲,冷静啲w