とねり日記

とりことや舎人(とねり)の
どげんかせんとの日々

嵐々々(ランランラン)

2017年10月24日 | わが舎の動物たち
台風21号「ラン」がやってきた。駆け足(run)だったけど印象に残る台風だった。

ランランラーン♪ランランラーン♪ララララランランラン♪
若くあかるい歌声に雪崩は消える花も咲く~♪(作詞・西条八十)

今井正監督の映画『青い山脈』、もうあらすじさえ覚えていないが、杉葉子のスクール水着から伸びた長い手足がまぶしく、心ときめいたことを覚えている。今井監督はあの長い手足に「戦後」を象徴させていたにちがいない…、あれから70年、いままた時代の空気は重苦しい。
ということはさておき、

足早に過ぎ去ってくれることを願っていたが、台風ランは結構な爪痕を残していった。
いよいよ風雨が強くなってきた22日夜10時過ぎ、トイレに行くと言って出て行った舎長が、大声で呼んでいる。

慌てて土間に出て中庭を見ると、鶏小屋2棟が仰向けに倒れていた。ミリと若の小屋だ。
あ~、ため息が出る。
カッパを着て、懐中電灯を持ち、舎長とともに嵐の中へ出て行く。

懐中電灯で倒れている小屋の中を照らす。若たちは無事だ。ピーピー鳴いている。
ミリたちは胸元まで水に浸かり3羽寄り添って声もなく立ち尽くしている。「もう限界」という感じ。

暴風雨のなか、舎長と二人で小屋を起こし、何とか6羽を救い出す。その直後、若の小屋は石垣の下へ吹き飛ばされていった。
6羽を土間に入れ乾いたタオルで身体を拭いてやる。


雨に濡れズクズクの若たち。


今夜は土間の避難所で一夜を過ごしてもらう。


避難所の朝。ずぶ濡れだった身体もすっかり乾いてつやつやした羽毛。温かそう…


外を見ると…
ミリたちの小屋が雨に打たれ、隣家が建てた川向かいの温室も倒壊していた。


若たちの小屋、リフォームしたばかりの「庭付き一戸建て」は石垣の下に転がっていた。


ヤギ小屋の横のサクランボも折れ…


ヤギたちの昼メシになった。


気を取り直して、鶏小屋再建。
夕方までに、何とかなりました。
今後は風をまともに受けないように位置を変えて…
屋根は明日。


生後2か月。
人間で言えば12歳くらいか、小学校高学年か中学1年生かってとこかな。
のびやかな手足。まぶしい命。
雨ニモマケズ風ニモマケズすくすく育てよ。run run run!

コメント (2)
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若の引っ越し

2017年10月06日 | わが舎の動物たち
今年の新入舎員たち。
8月30日に生まれ、翌31日に入舎した。京都・大原の山田農場から。
世代名は「若」。12代目。


仮の住まいは段ボールハウス。
上から若チャ、若コ、若クロ?


10日後、しっぽが生えてきた。


そして1か月ちょっと経った。
首から下は大人の羽に生え替わった。首から上だけがまだヒヨコの毛。


晴れた日の昼間、お姉ちゃんたちが留守の間、お姉ちゃんちにショートステイすることも。
もう、自分の背丈の10倍以上ある止まり木に飛び上がることができる。

住み慣れた土間の「段ボールハウス」にお別れして、


今日は外の小屋(庭付き一戸建て)に引っ越し。


床もボロボロ、屋根は雨漏り…、廃屋になっていたニワトリ小屋の一つをリノベーション(再生)。
まるで今のわが家みたい。
なるべくお金をかけずに、その辺に転がっていた材料で作った。
かかった費用は蝶番の108円だけ。


新しい小屋に移った10月4日の夕方、寂しいのか不安なのか「ピーヨ、ピーヨ」としきりに鳴いていた。
同じ屋根の下で暮らした1か月が終わり、私たちも少し寂しい。
コメント (2)
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