とねり日記

とりことや舎人(とねり)の
どげんかせんとの日々

ハルサー1号

2015年09月24日 | 田んぼ・野良仕事
書き出しの言葉がなかなか定まらない、ので、ありきたりに、

静かな秋です。と書き出す。

ほんとに静かなんです。この安鳥谷の秋は。

昨日、9月23日、帰りかけていたランチのお客さんに「ブログで読んだんですが『清流米』買えますか?」と声をかけられた。ちょっと不意を突かれた感じで、ひるむ。

当然のことながら「売るぞ」と思ってブログに書いているのだが、「買わせて」と声をかけられると、一瞬たじろいでしまう。
しっかりしなはれ!

ブログに書いたことに、最近、少しずつ反応がある。

9月20日には、大阪のノグさんから電話があった。
1年ほど前に一人で炭山にやってきて里まるの仲間になった高校の英語の先生だ。
「明日、ハルサーしたいんだけど…」

ノグさんの申し出とはいえ、やはり、ちょっと、たじろいだ。

明日(21日)はランチの予約があるからきちんと受け入れられないかもしれない…
と不安がよぎる。

でも、私たちが「随時(いつでも)」と公(おおやけ)に募ったのだ。
応募してきた人の気持ちに水を差すようなことはできない。相手にとっても私たちにとっても、満足いくように、段取りしなければならない。

舎長ともいろいろ相談して、草刈りをしてもらうことにした。
彼岸までに刈らねばならないのだが、手がつかないまま時が経ってしまった。

聞くと、ノグさんは、草刈り機を扱ったことがないとのこと。
ここでまた気持ちがひるむ。
危険とまではいえないが、まるっきり安全・安心・簡単な作業でもないし楽な作業でもない。

でも、よい機会だから草刈り機の扱い方や作業に慣れてもらおう、と気持ちを切り替えた。
掃除や客席のセットその他もろもろを早めにすませてノグさんが来るのを待つ。

ノグさんは9時にやってきた。
まずは縁側でお茶を飲みながら、作業の段取りを説明。
その後、チップとヒモの2台の草刈り機を用意し、操作方法を説明し、OJT(オンザジョブトレーニング)で作業開始。飲み込みの早いノグさん、30分ほどでおおむね感触をつかんだ様子。

するとそこへヒトっちゃんがやってきて、
ちょとまてちょとまてお兄さん。


草刈り機を大きく振りまわさず、体を軸にして右から左へ小さく振って、時計回りに刈ってゆく…「こうすると楽に刈れるやろ」と、ワンポイントアドバイス。


そや、そや、できとるやないか


調子に乗ったノグさん。半日援農のはずが、午後まで食い込んで、きれいに刈ってくれた。


ノグさんが帰っていったあと、見ると、土手に彼岸花が一輪。優しさが残っていた。
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微笑み清流米

2015年09月22日 | 田んぼ・野良仕事
シルバーウィークに入った。
普段ヒマなわが舎もちょっとだけ忙しい。
9月20日は3組13名のランチコースのお客さんがあった。
たった3組でてんてこ舞い。
でもこの程度で、てんてこ舞いじゃあなあ…
商売がへただよなあ…

うちを必要としてくれているお客さんのためにも、もっときちんとした商いをしないといけない。

ということはとりあえずさておき、

この日、お客さんに食事を出したあと、
山の向こうの田んぼからピー、ピー、ピーと音が聞こえた。
コンバインがバックする音だ。

セーやんが稲刈りしているな、とわかる。
写真撮りに行かなくちゃ…
「清流米」のチラシを作らなければならない。

お客さんにコーヒー紅茶を出し終えた午後3時過ぎ、軽トラで駆けつけると、少しだけ刈り残して、待っていてくれた。
ありがとよ~
はい、パチリ
いい笑顔
名前は「微笑み清流米」にしようかなあ。


夕暮れ雲は秋の雲


面白い雲。


五線譜ならぬ三線譜の上に上弦の月がかかる。


まるで音符のよう。


トゥンテントゥテントゥトゥテントゥントゥテン…♪
ふ~るいあ~るばむめくり~♪
今夕もハイボールを飲みながらサンシン(三線)を弾き始める。

微笑み清流米、少しずつ注文が入り始めました。
とりあえず「味見」のために5キロから、ですが…


減農薬コシヒカリ

除草剤1回(2成分)のみ
(京都府慣行レベル18成分)

価格(送料・税別)
5kg 2200円
10kg 4000円

生産者:湯浅清治
販売者:とりこと舎
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ハルサーよ来い…

2015年09月07日 | 田んぼ・野良仕事
今日、9月6日は朝から1日雨。
朝、屋根をたたく雨音を聞きながら、舎長としみじみ「昨日、稲刈りできてよかったなあ」と話した。

一昨日から昨日にかけ、秋雨前線が途切れ、つかの間の秋晴れになったから、集落全体が動いた。
うちは夕やけもち(赤米)の稲刈り。
1畝(10分の1反)を刈って、稲木に干した。


クリも久しぶりの田んぼ。
獣除けフェンスに絡みついた蔓草やカヤンボを美味しそうに食べていた。


隣のヒトッちゃんの田んぼではキヌヒカリの稲刈り。


愛娘のユキちゃんが手伝いに里帰りして来て、コンバインを運転。
父と娘がワーワー言いあいながらも、笑顔がこぼれる。


今年のわが舎の田んぼの出来はよくない(ような気がする)。
6月から7月にかけて、私が足を痛めて、ほとんど田んぼに入れなかった。
田んぼは草(コナギ)だらけ。養分を草に食われて、実りが少ない(ような気がする)。

それでも、秋空の下の稲刈りは、笑顔がこぼれる。
そして、もう一つ嬉しいことが…

今日、とりこと舎のお客さんから「援農したい」と電話があった。

とりこと舎のホームページで募集していた「ハーフデイ・ハルサー」に来たいというのだ。
ハルサーというのは沖縄語で「農民」のこと。
「半日援農」をしていただけないかと、一月ほど前からHPを通じてお願いしていた。

私たちはこれまで、自分たちの力でなんとかやってきた。これまでもずいぶんと、まわりの人たちに助けてもらってきたが、基本は「自力」が原則だった。だからまわりの人たちも手を貸してくれたのだろう。
それが、最近、すこしだけ「手伝ってもらえないかなあ」と、頼る気持ちになりはじめた。それで、もう少し遠方の都会の人にメッセージを発信した。力が衰えたのか、気力が衰えたのか、世渡り上手になろうとしているのか…。

でも、援農に来ていただいたら、あなたもハッピー、私たちもハッピー、一緒に汗を流して、うまい飯が食えるよう、精一杯、段取りさせていただきますので、よろしくお願いします。援(たす)けてください。

そして、もうもう一つ嬉しいことが。
前回のブログで募集した、セーやんの「清流米」に初めての応募がありました。
ありがとうございました。


わが舎が作っている米は6種類。10月下旬まで断続的に稲刈りが続き、それを天日で水分量16%以下まで乾燥させる。そのために稲木干しのあと籾をムシロに広げて干す。それから、稲木を解体したり、刈り取りあとの田んぼの畦はつりをしたり、藁を切って田んぼにすき込んだり、イチゴ畑を鋤き起こしたり、畑のまわりに獣除けのフェンスを張りめぐらせたり…、そして炭焼きもする。
冬が来る前に、しなければいけないことがいろいろある。

※前回ブログで「清流米」(上の写真)の品種を「キヌヒカリ」と書きましたが、「コシヒカリ」の誤りです。お詫びして訂正いたします。
コメント (2)
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