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とねり日記

とりことや舎人(とねり)の
どげんかせんとの日々

3度目の安産

2019年05月18日 | わが舎の動物たち

5月15日、15時30分過ぎ。山羊の鳴き声が聞こえてきた。ベヒベヒベヒ~! 誰が鳴いているのだろう? 変な声だなあ…

15時40分、外に繋いでいた山羊を小屋に入れていた舎長から私の携帯に電話がかかってきた。クリの様子が変だという。クリが小屋に入ってすぐにオシッコをして、それを舐めているという。

ヤギ小屋に駆けつけた。舎長によると、その後、タランとしたオリモノのようなものも出てきたという。おそらく第1次破水(尿膜液)と第2次破水(羊膜液)だったのだろう。

15時55分、予定日より2日早く出産が始まった。窓際に立ったクリのおしりから羊膜のようなものが見え始めた。いきんでいる様子だがなかなか出てこない。腹ばいになったり立ち上がったりを繰り返す。

16時00分、クリのおしりから子ヤギの頭が出てきた。立っているのが苦しいのか、そのまま腹ばいになった。子ヤギの首が絞まらないだろうか。気が気でない。引っ張り出そうか? 舎長の友人が、親戚の自宅出産(もちろん人間の)で、立ち会っていたみんなで赤ちゃんの頭の毛を掴んで引っ張り出したという話を思い出した。今ならその心境がよくわかる。

ガンバレ~!息を詰めて、見ていると、ようやく前脚の肩が出てきた。すると、するりと全身が現れた。は~、安堵のため息。

羊水で濡れた子ヤギの身体を舐めるクリ。クリが舐めるとだんだんと子ヤギの毛が起きてふさふさとしてくる。

興味深そうにのぞくカヤ。

しばらくして2頭目の出産が始まった。今度はすんなりと出てきて、 

文字通り、産み落とした。

ほ~。時間を確認すると16時10分。1時間近く経ったように感じたのだが、出産開始からわずか15分。根源的時間感覚(byハイデガー)ってやつだね。難産だと思い拳を握りしめて見ていたが、実際には超安産だったわけだ。

今回初めてクリの出産に立ち会うことができた。前回の出産のとき、舎長は20~30分おきにヤギ小屋を覗いていたが立ち会うことができなかった。15分で産んでたのなら、そりゃ無理だわなあ。

羊水を舐め取るクリ。ガン見するカヤ。

初乳を飲む最初の子。

2番目の子もおっぱいにたどり着いた。

よくがんばったな~

ヤギ小屋の緊張が解ける。カヤの表情も緩む?

大仕事をあっさり終えて大あくび。 

ご苦労さん。舎長からポカリスエットをもらい、

何事もなかったように干し草を食べ始める。

翌朝、小屋を覗くと、子ヤギたちは身体を寄せ合って眠っている。

おっぱいを飲んでいるとき以外は死んだように眠っている。

起きてきたので、

舎長が2人の、肉髯(ニクゼン=あごの下のタブ)、角(ツノ)、タマタマの有無を確認。 

結果が判明した。

最初の子=オス、無角、肉髯あり。2番目の子=オス、有角、肉髯あり。

もらってくださる方は下記までご連絡を。引き渡しは3か月後です。

メールアドレス:toricotoya@gmail.com

電話:090-3715-1082

 

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生み月

2019年05月13日 | わが舎の動物たち

5月はわが舎のヤギの出産月。

トチ(3歳)も

カヤ(2歳)も、5月生まれ。しかもふたりとも5月7日で、誕生日まで一緒。

そしてクリ(5歳)のおなかの中の子は、あと4日ほどで生まれる。5月17日が予定日。

おなかがパンパンに膨らんで下がってきている。双子以上は間違いないだろう。

ザーネン種の場合、初産で双子以上が生まれる確率は57%だが、第2産になると双子以上が75%、第3産では双子以上が80%にもなる(『山羊の飼養管理マニュアル』より、家畜改良センター長野支場の714産のデータから)。三つ子だったらどうしよう。乳首は二つだから1頭は哺乳びんで育てないといけないのかなあ。

その乳房も出産に備えてパンパン。

母体の保護と、生まれた後の子ヤギの保護のため、ヤギ小屋内をパーテーションで区切る。

トチとカヤは奥の区画に、クリと子ヤギたちは入口側の区画に。

私がパーテーションを作っている間、舎長はわらを切って敷きわらを作る。生まれたばかりの子ヤギが寒くないようにと。

今回も安産で生まれてくれるだろうか。Xデーへ向け私らの緊張は高まるが、クリちゃんはいたってのんびり。前回(こちら)も前々回(こちら)も超安産だったが…

今回生まれてくる子ヤギは3か月まではクリの母乳で育て、その後全員、誰かにもらっていただくことにしている。わが舎のヤギ小屋では今いる3頭が限界。これ以上の増築も無理だし、放牧場も狭いからだ。

子ヤギが欲しい方はご連絡ください(ただし取りに来ることができる方に限ります)。

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2019年05月11日 | わが舎の動物たち

4月24日、新入舎員がやってきた。

わが舎の13代目のピーコたちだ。世代名を寸(すん)と名付けた。色の黒い子から寸黒(すんくろ)、寸茶(すんちゃ)、寸子(すんこ)となるが、今のところはまだはっきりしない。

前回入舎(2017年8月)の舎員と違うのは品種と入舎日令。前回は生後1日のボリス・ブラウンだったが、今回は生後2~3週間たったゴトウもみじ。近隣の養鶏場で譲っていただいたのだが、もろもろあって、生まれてからいくぶん日数が経った雛になった。ちなみに前回入舎時の雛(世代名「若」)はこんな感じ。

いつものことだが土間の片隅にヒヨコたちのねぐらを作る。

コンテナの周囲を段ボールやプチプチで覆い、暖房のためにヒヨコ電球を吊し、フタをする。

でも次の朝、フタをはずすともう、コンテナの縁に飛び上がってきた。 

5月4日、初めて外に出した。お姉ちゃんが使っていた小屋に昼の間だけ移す。 

大人扱いされて嬉しそう。 

5月9日、夜も外の小屋に移す。これからはもうヒヨコ扱いではない。餌もお姉ちゃんたちと同じ餌を与える。ただ夜間の低温対策のために小屋の金網部分にプチプチを張る。それと小動物や蛇やカラスが侵入しないように、隙間を板などで塞ぐ。

外の小屋に移るまでは、コンテナの片隅に体を寄せ合って眠っていた寸たちだが、小屋に移ると、止まり木に止まって夜を過ごした。

もうすぐ、頭の毛も大人の毛に生え替わって、彼女たちの人生で一番美しい若鶏の時期を迎える。

コメント (2)
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やぎツアー

2019年03月31日 | わが舎の動物たち
沖縄紀行の前にヤギ紀行。

やぎツアーの一行が3月30日、わが舎にやってきた。
3回目なんだ…こんなことをしている人たちが同じ南丹市内にいたなんて。知らなかった~


参加者は大阪や京都のヤギ飼いさんやヤギ好きさんたち10名。
ヤギも2頭、同行した。


車に揺られて連れてこられたのは「こめこ」(手前)と「うしお」(奥)。

こめこはザーネンとシバヤギとトカラと沖縄のシマヤギが混ざっているとのことで、顔は日本ザーネン種なんだけど体がうんと小さい。うしおもトカラやなんかが混じっているミニヤギでなんと室内ヤギだそうです。初めて見ました室内ヤギ。オシッコやウンチ対策として紙おむつをしている。「お手」でも「待て」でも犬ができることは何でもできると聞いてさらにびっくり。ぜひうちのヤギたちにも「待て」を教えてやってほしい。

こめこが食いしん坊だということはすぐにわかった。

こういうヤギ特有の草の食べ方を見ると、顔の筋肉が自然と緩んでしまう。目の前にも草があるのに、自分の口が届くギリギリのところの草を必死になって食べるのだ。なんでこんな変わった習性が身についたのかなあ。あっちを食べたらこっちを食べ、こっちを食べたら今度はそっちかい…というひとところにじっとしていない食べ方もヤギ独特だ。

ヤギ好き一行なだけに、ヤギ小屋の中にもどんどん入っていく。


昼食の後は、囲炉裏端でヤギ談義。

舎長には、やぎツアーが来たらぜひ聞いておきたいことがあった。
カヤの発情について、
カヤは発情しても鳴かないが、そんな発情もあるのか?
カヤの発情は昨年11月に始まって20~21日おきに今も続いている(最近では2週間前)。そんなに長く続くこともあるのか?
答えは、いろんな発情があって鳴かない個体もいる。夏まで発情が続く個体もある。

ヤギ談義に花が咲いているころ、外では雨が降り始めたので、2頭のお客さんヤギを庇の下に繋ぎ替えた。庇を伸ばしておいてよかったなあ。

ヤギはナーバスな動物なので、わが舎のヤギたちとドツキあいにならないか心配だったが、柵を挟んで鼻先をくっつけ合ったりして仲良くしている。

さあ、ヤギ談義もすんで、次のヤギ飼いさんのところへ出発だ。
みんなで記念撮影。

また来てね~

翌日の京都新聞にも載りました。


次回こそ、沖縄・伊平屋島紀行!(伊平屋島にもヤギが大勢いたぞ~)
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ヤギ小屋のガリガリ君

2019年03月21日 | わが舎の動物たち
ヤギ小屋の柵が危ない。
柵板がもう1枚破られたら脱柵されてしまう。


柵を作ったのは2012年8月。
当時、中学2年生だったこの子たちが手伝ってくれた。

舎長の友人の娘さんとその友だちで、二人だけで計画し列車の時刻も調べ切符を買って、大阪南部からやってきた。その二人もこの春から大学3年生。月日の流れは速い。

1頭だったヤギも2頭になり3頭になり、そのたびに小屋も増床、増築を重ね、柵も広げてきた。
だが3頭では小屋も運動場も狭いのだろうか。ストレスからか、1~2年ほど前から柵やら壁やら仕切りやらをガリガリガリガリ囓るようになった。囓り始めたのはトチで、そのうちカヤやクリにも伝播し、今では3頭でガリガリやっている。
特に冬場、外に出せない日が続くと、下あごの2本の前歯で板の表面をこそげ取るように囓る。


ヤギは発達心理学でいうところの「口唇期」のままストップしたようなところがあり、私たちが近づくと、服やら長靴やら帽子やら、口の届くありとあらゆるものを咥えてクチャクチャする。


7年間、風雪にさらされ、杭も板も劣化が進んできたところに、ヤギたちのガリガリ攻撃が加わった。


杭の頭から囓り始め、ついにビスや釘も露出。


外だけではない。小屋の中の間仕切りも。


こうなってしまっては、戸が付いていても意味がない。


ガリガリガリガリ


ガリガリガリガリ


トタン屋根の下に張った結露防止のためのビニールまで全て食われた。


もう一刻の猶予もならない。
抜本的な修復作業にかからねば。(続く)
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