今年の苗も立派に育った。みのる式苗箱のメリットは健苗を作れること。
田植えの準備は苗箱切りから。苗床深く伸びた根をワイヤーで切りはがすのだが、けっこう腰にこたえる。
そして田植え前の本代掻き。今年は大小二枚の田んぼをそれぞれ計3回掻いた。3週間ほど間隔をあけて代掻きすることで、その間に発芽してきた田草を浮かせて枯らす。後から後からキリ無く湧いてくる田草を少しでも減らすための無農薬栽培における除草技術の一つ。
トラクターの回転などで片寄った土をレーキでならす。
さらに、小さい方の田んぼは畦の両側からハシゴを交互に引っ張り均平(大きな田んぼはトラクターに専用のレーキを装着して均平)する。
そして、いよいよ明日が田植えとなったら、いったん水を抜いてスジ付けをする。
一昨年からのオール手植え化に伴い、スジ付けをするようになったのだが、なかなかまっすぐに引けない。
来年への反省と対策は、畦際の最初の一スジを長い板などを使ってまっすぐに引くこと。最初の一本が肝心だ(と思う)。
そして田植え。
大きな田が5月19日、小さな田は5月26日に、友人知人お客さんらの助けを借りて田植えした。皆さんありがとう。
反省点は碁盤目状のスジを水没させないこと。作業に伴い水が濁ると碁盤目が見えなくなり正確に植えられなくなる。きちんと植えないと後々の除草や稲刈りがやっかいなことになる。
田植え後10日目、苗の活着を見計らって、除草作業を始める。本代掻き(最後の代掻き)から2週間が経っているので田草も芽を出し始めている。
最初はエンジン付きの除草機で調子よくやっていたが、三分の一ほどを終えたところで故障。米作りを通して小さな機械を随所で使うが、毎年、故障無しで終わることほぼはない。粗放農業(小規模、無農薬、有機肥料)とエンジン付き機械は(中古ばかり使っているせいかもしれないが)あまり相性はよくないと思う。そもそもクスリ(除草剤)を撒けば田んぼの底をガリガリかき回す機械なんかいらないしね。でも最近は農薬に耐性をもった田草も出現していて、クスリを撒いても草ぼうぼうの田んぼも散見される。集約農業(大規模、機械化、農薬、化学肥料)の方も自然(生命力)との相性はよくないのかもしれない。一方で、毎年コツコツ手(道具)除草を続けていると、次第に草は減ってくる。我々の農業は自然との相性はよいわけだ。
機械が壊れたので、昔使っていた除草具を引っ張り出して再開。
動力機械でやれば一人で1日ですむ作業が、舎長と二人で3日かかる。
ただ、両方を同時期に使ってみてわかったのは、手道具の方が圧倒的に草を浮かせられるということ。
このもやしみたいなのがコナギ、オモダカ、ホタルイなどの幼草。これを成長させてしまうと、さらに数倍もの日数、炎天下で泥田を這う奴隷労働をしなければならなくなる。ということは、後の手間まで含めると、手道具除草も悪くないかも。
浮いた草を食べに?鴨たちもやって来た。
去年の田草取りは一昨年よりは楽だった。今年はどうかな? 頑張るぞ!