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参照。

2008-04-03 18:15:50 | 解剖生理学(骨・筋肉)
人体には約650にも及ぶ筋があり、そのうち骨格筋が体重の約50%を占める。一般に筋は骨に結合しているが、関節につくものや、皮膚につくもの、内臓につくものなどがある。

筋肉には、骨格筋、平滑筋、心筋の3種類がある。
骨格筋…腕・足・体などの骨格について骨格を動かす働きをしており、自分の意思で自由に動かすことができる。
平滑筋…内臓をつくる筋肉。身体の中の中空臓器にあり、血管・消化管・気道などのことで、内蔵筋とも呼ばれている。
心筋…心臓を動かす筋肉で、自律神経にコントロールされている。

【筋肉が収縮するしくみ】
骨格筋は、細長い筋細胞がたくさん集まって束になったもの。この筋細胞は太い筋と細い筋の2種類からできており、規則正しく交互に並んでいる。
これらの筋は、大脳から指令があるとお互いに重なり合って収縮し、筋肉全体として短くなる。また、大脳から別の指令が出て2種類の筋が離れると、筋肉全体がゆるむ。筋肉は、このような収縮と弛緩を繰り返して、体を動かしているのである。

【関節が曲がるしくみ】
関節の内側にある筋肉を協力筋、外側にある筋を拮抗筋という。関節を曲げる時は、協力筋が収縮し、拮抗筋がゆるむ。

【筋の作用】
筋の作用としては三つのことがあげられる。
①運動器としての作用(収縮によって付着する骨を動かすこと、または固定すること)
②産熱器としての作用(収縮することでエネルギーを消費するため熱を発生すること)
③ポンプとしての機能
筋は収縮して近くを走る血管やリンパ管に圧力を加える。圧力が加わると管の中を流れる液体は進むか戻るかの方向に動くことになるが、リンパ管や静脈に弁があるため一定方向に向かって流れが生じる。

【起始と停止】
筋肉の仕事は、2つの骨にくっついて収縮し、その骨の位置関係を変化させることである。筋の両端のうち、運動時に大きく動かないもしくはまったく動かないほうを起始と称し、大きく動くほうの端を停止と称す。しかしどちらが動いてどちらが止まっているのかわからないことが多いので、体幹、脊柱に近いほうを起始とし、それから遠いほうを停止とする場合もある。

筋は直接骨に結合することは少なく、普通結合組織線維である腱を介して骨と結合している。腱が広く膜状を呈すときもあり、このときは腱膜と称す。

【筋組織】
筋は、筋細胞つまり筋線維が束になったものである。まず筋線維が束になったものが内筋周膜によって包まれ、内勤周膜に包まれたものがさらに束になって外筋周膜によって包まれる。筋線維の中にはさらに微少な構造である筋原線維などが含まれている。

筋線維は複数の核を持った多核細胞で、アクチンフィラメント、ミオシンなどからなる筋節を基本構造としている。アクチンフィラメントの間にミオシンがあり、ミオシンがアクチンの中に滑り込むことで筋収縮は起こる。筋節はZ板によって区切られていて、主にアクチンの層を明帯(I帯)、ミオシンの層を暗帯(A帯)と称す。

【筋の分類】
筋はその作用によって主力筋、対抗筋、協力筋、固定筋などに分類できる。
主力筋…運動の主力になる筋肉のこと
対抗筋…主力筋とは反対の作用を持った筋
協力筋…その名の通り主力筋と同じ運動をして主力筋を助ける筋
固定筋…主力筋の起始がぶれないように固定するための筋

一般に、主力筋には対抗筋が必ず存在する。腕を曲げるための屈筋があれば伸ばすための伸筋がある。体軸から遠ざけようとする外転筋があれば、近づけようとする内転筋が存在する。体の内側方向へと回転させる筋肉である回内筋があれば体の外側へと回転させる回外筋があり、穴を塞ごうとする括約筋があれば広げようとする散大筋もあるのである。


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