カキぴー

春が来た

神様は平等

2010年02月08日 | 食・レシピ

東京農業大学名誉教授、農学博士で醗酵学者の 小泉武夫氏は、私の家から車で40分ほど東方にある、福島県小野町の出身。 1994年から日本経済新聞に連載のコラム、「食あれば楽あり」 を楽しみに読んでいるが、小泉造語がまた面白い。 「醗酵仮面」 「ムサボリッチ・カニスキー」 「味覚人飛行物体」 そして自宅の台所は 「食魔亭」。

今から7~8年前、料亭の娘さんの結婚式で、小泉氏と隣り合わせる機会があった。 風貌通り温和なお人柄で、食通に共通したことだが、グルメでグルマン。 供されるフレンチを、ワインとともに豪快に食される。 当然メタボっぽい氏を意識しながら、 「物書きで美食家の先生方は短命のような気がしますが、一種の職業病でしょうか?」 とぶしつけな質問をしてみると、「例えば?」 とおっしゃる。 とっさのことで、開高健と池波正太郎の名前を挙げると、 氏は 「発酵食品を食べないとだめなんですよ」 といつもの持論。 

それ以来、コラムを読みながら、持論を小泉先生に当てはめて、検証してるのだが、現在67歳でますます健在。  開高健、食道癌58歳没、をとっくにクリアーし、 池正先生、白血病67歳没 と肩を並べた。 これでは検証結果を確認できないまま、こちらが先に逝く可能性大、 せいぜい漬け物やキムチ鍋などの発酵食を食べ、醸造酒のワインを飲んで、先生にあやかろうと思ってる次第。

痩せてる人より、太り気味の方が長命。 お肉は、魚と同じぐらいの比率で食べるのが理想。塩分制限をしてる人は、総じて病弱。 などと、食べ物と健康の関連については、諸説ふんぷんだが、今アメリカ人の寿命が延びてきている。 国を挙げて野菜や果物の摂取を奨励した結果だという。 そして中産階級以上では、和食への関心が、急速に強まっている。

どうせ病気になるなら、何でも食べられる。塩分も控えなくていい。お酒もそこそこ飲んでいい。そんな病気がないだろうか? よく考えてみたら 自分が罹った「前立腺がん」が該当する。 「なるほど神は平等だ」 つくずくそう思った。 

 

 


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1 コメント

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Unknown (ばりこ)
2010-02-09 13:43:10
小泉造語、面白いですね。
東北の人は意外と言語に敏感で、話の組み立てに長けてるのではないか。と私は思うんです。
もちろん個人差はありますけれど、口数は少ないような、がまん強いようなイメージがあるのですけれど、実はユーモアたっぷりな土地柄、そう感じるこの頃です。
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