カキぴー

春が来た

「三叉神経痛」を患って、実験していること

2013年05月11日 | 健康・病気
3月の始め、その激痛は右上の奥歯を磨いてるとき突然に襲った。 刺すような鋭い痛みが、右目をえぐり取るような感じで後頭部側面に達し、磨くのをやめると数秒で収まる。 4~5日経過観察をしていたが良くならず、咄嗟にひらめいたのは、僕の使っている音波振動式歯ブラシが悪さをしてるのではないか?ということ。 直ぐにメーカーのパナソニックに問い合わせしたが、しばし待たされた後、過去にそのような事例はありませんと、そっけない対応。 だとすれば目の神経に原因があるのかもしれない・・・・。

かかりつけの眼科に行って診察を受けたが、とくに異常は認められず、蓄膿症などの持病が無ければ痛みの原因はわからない、と告げられて終わり。 いよいよ困った末に考えついたのが脳の疾患。 数年前に脳ドックを受けたことのある脳神経外科を訪ねることにした。 MRIで撮影した何枚もの写真を見せられながら、脳のほうはそれなりに老化現象が見られるものの腫瘍などは無く、おそらく「三叉神経痛」だろうとの診断。 専門領域外であっても眼科の医師には、脳外の病院に紹介状を書くぐらいの知識は欲しいと思った。

治療法は薬物療法、神経ブロック、手術療法などがあるが、とりあえず内服薬で治療し、これが効けば三叉神経痛に間違いないと、ドクターの説明。  しかし念のため口腔外科の診察も受けてみるよう指示され、総合病院の専門医にレントゲン写真による診断を受けた。 腫瘍などの疑いはなく、顔面から脳に行く3本の枝のうち、上顎神経から発信される神経発作の疑いが濃厚との見解。 処方された錠剤「テグレトール」(ノバルティスファーマ社)100mgは、てんかんの薬としてよく知られているが、顔面の三叉神経の異常な興奮を抑え発作を軽減する。

 朝、晩の1日2回1錠ずつ食後に服用すると、3日目には痛みが完全に止まった。 副作用として注意された眠気も起きなかったが、口内炎と体の痒み、疲労感は薬のせいと思われた。 さらにたまたま定期検診があって測定したγーGTPの数値が倍に跳ね上がっている。 調剤薬局に問い合わせたところ、肝臓に負担がかかっていることがわかった。 2ヶ月目の診察でドクターに、薬の服用を1日1回に減らしてみたいと恐る恐る相談したところ、「その結果はわからないが」血圧の薬などと違うからあなたの判断でどうぞと、消極的了解をとり、それからビクビクしながらの実験中だが、1ヶ月を経過した現在発作は起きていない。 

この病気は血管が動脈硬化などで膨張し、三叉神経を圧迫することで痛みを引き起こすと考えられているが、多くの医療専門家のあいだでもまだ謎のまま。 素人判断だが僕の場合は、冬の早朝犬の運動で強い寒気に顔をさらしたことが、原因ではないかと疑いを持っている。 年間発症率が10万人に4・3人というこの病気は、僕の市に13人の患者しか居ないわけだから、知識として知っていても患者に接したことのない医師がほとんど。 だからささやかな僕の実験を、これからの治療に是非生かして欲しいと思っている。