飛行機の発達はめざましいが、その歴史は浅い。 自転車屋をしていたアメリカのライト兄弟が、1903年ノースカロライナ州・キティーホークで飛行機による人類初の有人動力飛行を行ってから、僅か100年余しか経っていない。 12馬力のエンジンを搭載した「ライトフライヤー号」は最大時速48kmで約300mを飛び、滞空時間は59秒だった。 ライト兄弟以後飛行機はより早く、より高く、より遠くへ飛べるよう改良が続けられ、陸上の滑走路だけでなく、海面や軍艦の甲板からも離発着できるようになる。
第一次世界大戦(1914年~18年)で飛行機は最初偵察機として採用された。 敵機と遭遇するとピストルを撃ち合うこともあったようだが、武器も機関銃へと進化しやがて戦闘機が生まれる。 また敵地上空まで飛んでいって爆弾を落とす爆撃機も開発された。 飛行機は第一次世界大戦で大きく進歩し、信頼性も著しく向上する。 骨組みや外板のすべてをアルミニュウム合金(ジュラルミン等)で製作した全金属製の気体が開発され、また高揚力装置(フラップ)も実用化され、離着陸特性が改善される。
第一次世界大戦の敗戦直後にドイツが密かに生産した革新的機体が、「ユンカース・F13」。 胴体・翼とも全金属製で低翼単葉の外観は、当時主流であった複葉羽布張り機体の中にあって際立って新鮮だった。 1937年ドイツは、BMWのエンジンを3発にして性能を向上させた「ユンカース・Ju52」をスペイン内戦に投入し、バスク州の小都市ゲルニカを無差別空爆する。 3時間に投下した爆弾は200トン、殺害された市民1654人、負傷者900人、スペインの画家ピカソがこの惨状を3・5m×7・8mのキャンバスに描いた絵画が 「ゲルニカ」。
第二次世界大戦で飛行機は戦闘の主役となる。 陸上・海上を問わず制空権を握った側が戦いに勝利した。 大西洋では戦争初期に脅威の的となったドイツ潜水艦(Uボート)だが、1943年以降アメリカで大量生産された護衛空母に搭載された飛行機による対潜作戦が始まると形勢は逆転した。 日本が占領していた島々も順次アメリカに奪われると飛行場が整備され、長距離大型爆撃機「B-29」による戦略爆撃は日本の継戦能力を奪った。 そして広島・長崎への原爆投下で日本は終戦を迎える。
戦争末期、僕の住む街の近くでB-29が撃墜された。 話題になったのは、搭乗員が半ズボン姿で、酸素マスクをつけてなかったこと。 つまり現在の旅客機のように与圧室を全面採用し、空調完備だったわけ。 また空気が希薄な高高度を飛ぶためエンジンの性能保持に過給機として排気タービンを採用し、防御放火は全て遠隔操作、さらに火器管制装置の搭載で自動的に弾道計算されるため、敵迎撃機は容易に接近できなかった。 飛行機に限らず戦争は文明の発展に大きく関わってきた、しかしこれから人類はそれを平和利用のみにコントロールできるだろうか? 自らの手で自らを滅ぼすことのないよう願ってやまない。
第一次世界大戦(1914年~18年)で飛行機は最初偵察機として採用された。 敵機と遭遇するとピストルを撃ち合うこともあったようだが、武器も機関銃へと進化しやがて戦闘機が生まれる。 また敵地上空まで飛んでいって爆弾を落とす爆撃機も開発された。 飛行機は第一次世界大戦で大きく進歩し、信頼性も著しく向上する。 骨組みや外板のすべてをアルミニュウム合金(ジュラルミン等)で製作した全金属製の気体が開発され、また高揚力装置(フラップ)も実用化され、離着陸特性が改善される。
第一次世界大戦の敗戦直後にドイツが密かに生産した革新的機体が、「ユンカース・F13」。 胴体・翼とも全金属製で低翼単葉の外観は、当時主流であった複葉羽布張り機体の中にあって際立って新鮮だった。 1937年ドイツは、BMWのエンジンを3発にして性能を向上させた「ユンカース・Ju52」をスペイン内戦に投入し、バスク州の小都市ゲルニカを無差別空爆する。 3時間に投下した爆弾は200トン、殺害された市民1654人、負傷者900人、スペインの画家ピカソがこの惨状を3・5m×7・8mのキャンバスに描いた絵画が 「ゲルニカ」。
第二次世界大戦で飛行機は戦闘の主役となる。 陸上・海上を問わず制空権を握った側が戦いに勝利した。 大西洋では戦争初期に脅威の的となったドイツ潜水艦(Uボート)だが、1943年以降アメリカで大量生産された護衛空母に搭載された飛行機による対潜作戦が始まると形勢は逆転した。 日本が占領していた島々も順次アメリカに奪われると飛行場が整備され、長距離大型爆撃機「B-29」による戦略爆撃は日本の継戦能力を奪った。 そして広島・長崎への原爆投下で日本は終戦を迎える。
戦争末期、僕の住む街の近くでB-29が撃墜された。 話題になったのは、搭乗員が半ズボン姿で、酸素マスクをつけてなかったこと。 つまり現在の旅客機のように与圧室を全面採用し、空調完備だったわけ。 また空気が希薄な高高度を飛ぶためエンジンの性能保持に過給機として排気タービンを採用し、防御放火は全て遠隔操作、さらに火器管制装置の搭載で自動的に弾道計算されるため、敵迎撃機は容易に接近できなかった。 飛行機に限らず戦争は文明の発展に大きく関わってきた、しかしこれから人類はそれを平和利用のみにコントロールできるだろうか? 自らの手で自らを滅ぼすことのないよう願ってやまない。