樹林に囲まれた八尾山頂上
腰に不安があるので、行動時間5時間程度の手頃な山がないか探していたところ、岐阜100秀山という本で紹介されている八尾山という4,5時間コースの山が載っていたので、そこへいってみることにした。この山は北側の柿坂峠から中電の巡視路を利用して登るのだが、今の時期はそこまで車でいけるかどうかわからないので、他にアクセスできる方法がないか調べていたところ、国道41線からダイレクトに、これまた巡視路を利用して登った記録を見つけた。巡視路を利用できるのは三分の一程度で後は藪漕ぎとの記録であったが、今の時期なら藪も雪の下だろうと推測して、ダメ元で出かけてみた。
国道41号線の大型トラックが5台くらいは駐車できそうな路側帯のコンクリート壁に幅1mあるかないかの巡視路階段があり、そこから登り始めた(7時10分頃)。歩き難い道だが、踏み跡らしきものがあり、それを拾いながら進む。10分ほど進んで、なんとなく左横方向をみると偶然にも巡視路用の丸木橋があるのに気づき、無事、左尾根に付けられている巡視路に入ることができた。下ばかりみて歩いていると恐らく気づかないかもしれない。巡視路は落ち葉で隠れてわかりにくいところもあったが第1目標の送電鉄塔に8時過ぎに到着。ここでロングスパッツとチェーンアイゼンを装着。ここから次の目標の鉄塔までは巡視路が雪で埋もれて斜面と一体化しているところが多く、時々ルート取りに迷った。この間、スリップ要注意箇所もあった。第二目標鉄塔に8:45頃到着。巡視路は送電線に沿って北方向に伸びているが、ここで巡視路から離れ頂上目指して尾根を直登。登り始めてすぐに、すこし離れたところに国土地理院と書かれた白い標柱が倒れているのをみつけて近寄ってみた。どうも三角点がこの近くにあるようだったので、周辺の雪を手あたり次第に除けてみたが結局、その時は見つけられずにあきらめて歩を進めた。830mの台地上を過ぎると雪が深くなってきた。北風がとてもこたえるので、ここで厚手ポリジャケットを着込んだ。雪がなければ笹漕ぎを強いられそうな雰囲気だが、今は案の定、雪の下で快適。頂上手前と思われる急斜面をあえぎあえぎ登りきると傾斜のほとんどない、たおやかな尾根が左方向にのびており頂上が近いことを確信。登り始めて約3時間後の10時10分に八尾山の頂上に到着した。頂上には三角点があり、八尾山と書かれた小さなプレートが枝にかけられていた。残念ながら雲が多く、頂上f付近の樹間からは高き白き山々が望めたが山座同定できるほどの自信がなく、帰宅してから調べることにした。
北風が強く、冷たくて予定していたカップラーメンを作る気にならないので、記念写真を撮ってからすぐに下山を開始。登りはズボズボ埋まった急斜面も下りは雪のお陰て体をあずけるようにして大股で一気に直線的に下れて快適だったが、巡視路のトラバースに入ってからは、気温も上がって、チェーンアイゼンに雪が団子状についてすべりそうで気をつかった。登りに諦めた三角点探しは、除雪で運よく見つけることが出来た。四等三角点だった。送電鉄塔の切り開き地からは小秀山など阿寺山地の白き山々の眺望を楽しめた。下りに巡視路を忠実にたどったら最後は下呂浄水場にでた(12:34)。ここから登り始めれば、しっかりした道がついているので、尾根に入る入口の丸木橋を見落とすことはない。
登り始めはこんな感じのところ
巡視路に入ると歩き易い
第一鉄塔付近から。送電線が前後に伸びていて人の偉大さを感じる。
頂上手前の偽ピークには何かが祭られている石碑があった。
八尾山頂上は樹に囲まれて展望は殆どなし。
樹間から御岳山?
川上岳方面?
帰りにみつけることが出来た四等三角点。嬉しくておもわずニンマリ。
第二鉄塔付近から阿寺山地を望む。正面左方向に白草山方面、右に小秀山方面。
本来の巡視路はここから始まっていた。