くせじゅ文庫

久世樹(Que sais-je?)の画文集です。

『閑中我観山』

2021-09-13 22:23:00 | 作品
秋晴れに誘われて、高尾山へ。8年振りに、山頂の一丁平から甲武相州の山波をスケッチしてきました。着いた時にはかろうじて姿が見えた富士山は、昼を過ぎると雲に隠れてしまいました。山頂のビール園も麓の蕎麦屋もビール禁止でしたが、木の間を吹き抜ける秋風が爽やかで、早朝の渋谷スクランブル交差点並みの賑わいでした。

 我が家の最寄り駅は京王線の聖蹟桜ヶ丘。10年前までは毎朝上りの痛勤電車でひたすら都心に向かうばかりでしたが、こうして下り電車に飛び乗ってしまえば、職場に着くのと同じ時間で高尾山の霊気に包まれて、身も心も解き放つことができたとは‼︎  

《忙裏山我を看、閑中我山を看る。相以て相似ず、 忙は全て閑に及ばず。》 

もっと早くに気付いているべきでした。

2021年9月


2013年9月


種無し葡萄

2021-09-05 18:33:00 | 雑記
〈種無葡萄(デラウェア)三歳(みとせ)の実りを仏前に〉【久世樹】

 苗から育てて丸3年、初めて実をつけ、見事な房ではないけれど、無事ぶどう色に熟した種無し葡萄(デラウェア)を、間もなく一周忌を迎える義母の仏前にお裾分けしようと思います🍇