deep-forest

いつだって感じる
アナタとワタシの距離は
近いようで遠いようで
でもそれが大事で大切な
アナタとワタシの距離

君の額にピストルを突きつけよう10‐3

2010年01月22日 23時28分41秒 | 物語系



『…!君の手、透けて…ない?』
「はは…、そうみたいっすね。何故か胸の痛みすら感じなくなってきましたし。」
あと【2発】。正確に言えばあと【3発】ある気がしてきた。
「なんで…、こんなことになったんだろ。」
『…ごめん。』

君は俯いて涙声で謝る。上を向いて深く息を吸い込み、下を向いて大きな溜め息を吐く。
「…よし、じゃあいってみよう。と、その前に。お姉さんの名前、教えてもらってもいいですか?」
『…ん。そういえば、まだ言ってなかったね。耳貸して。私の名前は…。』
「…可愛い名前っすね。教えてくれてありがとうございます。…じゃあ、いきますよ。【ホワイトブレット】。もう一人の彼女の存在を、忘れる。」

撃ったと同時に、体中に激痛が走る。目の前がボーッとして、視点が定まらない。
『大丈夫?!』
「ギリ…ギリ。まだ…倒れるわけには…いかないっす…よね。【ブラックブレット】。もう二度と別人格は作られない。」
【ブラックブレット】を撃った瞬間、倒れ込んでしまった。体中に激痛が走り、力が抜けたような感覚だ。弾は使い切ってしまったのだろうか。…いや、まだ【1発】ある。正真正銘、最後の【1発】。

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