テレビで 広島の平和記念式典をみたあと、夫と「ローン・レンジャー」を観に出かけました。
今日観るなら、「風立ちぬ」とも思いましたが、「ローン・レンジャー」もなかなかでした。
アメリカの開拓時代を背景に描かれたこの映画。 痛快アクションだけにとどまらず、
メッセージ性も十分。
人は欲深く、自分の利益のためなら人を欺き陥れ、時として「祖国のために」という
大義名分を使って 人の地を侵略する。
この映画は、老いたインディアンが少年に物語るという形式をとっているのだけれど、
最後に少年が「これは作り話でしょ?」と問うシーンで 「どう思うかは君次第だ」と
こたえた老人の言葉が心に残りました。
原爆投下のこの日に観たから、いっそう響いたのかもしれません。
過去の歴史を美化するも否定するも それはその人次第なのだ。
事実は事実として、目をそむけず受け止めることが大事、と言われているような気がしました。
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今日の原爆の日の式典、いつにもまして広島市長の平和宣言に重みを感じます。
ヒロシマは、日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地であると同時に、
人類の進むべき道を示す地でもあります。 ~
私たちは、改めてここに68年間の先人の努力に思いを致し、
「絶対悪」である核兵器の廃絶と平和な世界の実現に向け力を尽くすことを誓い、
原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げます。
https://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1110537278566/index.html
この宣言が読み上げられる間に映し出された安倍首相は、何度も目をしばたき、
首をあちらにこちらに動かしていました。 もしかしたら原発再稼働はもとより、
インドとの原子力協定をすすめ、
「核兵器の非人道性を訴え核兵器廃絶を求める共同声明」への署名を拒否する
日本政府の長には、居心地の悪い時間だったのかもしれません。
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原爆も空襲も・・・ 侵略も・・・ 大義名分はあったのでしょう。
けれどもそこに多くの血が流れたことを忘れてはいけません。
戦争を体験しない私たちこそ、しっかりと過去の歴史に向き合うことが大切と
今日のこの日にあらためて思います。
平和な未来を築くも築かないも、「私たち次第」