ぱっぱらっ記 In Danmark

夫の転勤に伴い、家族四人=夫、私、長男3歳、長女1歳でデンマークで、2年間暮らした記録です。

デンマークへ里帰り1

2011年08月14日 | Weblog
デンマークから日本へ帰国して4年。


来る日も来る日も デンマークを思い出してはウルウルしていた私。
(そうはいっても 日本では日本のやり方で まっとうに母として妻として生きてきたけど)

4年たって ついに家族で夏のデンマーク旅行を決行しました!


楽しかったデンマーク里帰り。

今やっているブログで旅行日記を書くのは
やっぱり何だかはばかられて、ここに戻ってきた次第です。


もうきっと誰も読んでないよね?(そのほうが都合よかったりして・笑)



旅行を決めたのはなんと今年始まってすぐ、1月のことでした。
それほど我慢の限界・デンマーク欠乏症だったのです。


7月23日
ついに愛しのデンマークへ。

最近評判が良いFINエアーで。
関空からの乗り継ぎもよく、機内食もなかなかGOOでした。


しかし ヘルシンキからカストラップへの飛行機が遅れ、
到着したのは午後6時過ぎ。


気温は15度! 雨交じりの風が強く、夏真っ盛りの恰好で来た我が家は寒さでブルブル・・・
もちろん羽織るものは持ってきたけど、まさかフリースがいるほどの寒さとは!


そこからレンタカーを借りて、
懐かしのPræstøへ。


予約していたサマーハウスのカギを受け取るため、
一つ手前の町の八百屋さんで止まる。



し、しまってる・・・・・やんけーーー!


時刻は8時20分。
営業時間は8時まで。


遅れることを電話しなかった自分に怒りの鉄拳・・・



しかし、ふと見ると
ドアに一通の封筒が貼り付けられていることを発見!
触ってみると 明らかに鍵が入っている感触。


これだーーーーーー



が・・・封筒にはなにやら書かれている

「Schlz」


ん?デン語じゃないよね。なんかドイツ語っぽい。

はは~ん。
私たちをドイツ人と間違えて

ドイツ語で「カギ」ってかいたんやな。


OK!(勝手な解釈 その1)


ガサガサと封筒を開ける。
サマーハウスの地図が入っている。

ん?住所が微妙に違うぞ?


もう。住所まで間違えてはんねんな~。(勝手な解釈 その2)


しょうがない。
今日はこんな時間やし、誰もおらんし、
明日言いにいこか~。


と言いながら、
渡されたカギのサマーハウスへ。


そこから20分ほど行ったところ。
道に迷いぐるぐる回る。


やっと到着。
すでに9時過ぎ。

部屋に入る。

紙を発見・・・

読んでみると


一番初めに目に飛び込んできたのは

「Mr. Schlz」



私たちは ようやくようやく理解した。

他人のカギとってきてしもたーーーーーーーー



でも、こんな時間に来るか?
しかもうちのカギなかったし。
もしかして 先にSchlzさんがうちのカギを持って行って、
うちのサマーハウスにいるんかも?


そう言いながら
自分たちが予約したサマーハウスを探す。


近くにあるはずなのになかなかたどりつけず・・・・
グルグルグルグル回り・・・
やっと到着。



誰もいない。真っ暗。


そして・・・
仕方がないので、
他人のサマーハウスに戻る。


時刻すでに22時。
グルグルが効いたのか、車を降りたとたん、
他人のサマーハウスの横で吐くオット・・・・・


今日はSchlzさんが来ないことを願い、
真っ暗な中、撃沈している子供たちをベッドに運び・・・・


「とりあえず今日は寝よう。仕方ない。 子供らも寝てるし。
 外は寒いし。 日本でてから何十時間もたってるんやから・・・」



確かに、体はどっぷりつかれているし、シャワーも浴びたいし、着替えもしたい。 


でも、、、、ここは他人のサマーハウス。
とりあえず、なにもせずにベッドに入る。


寝れない!!!
もし自分が逆の立場だったら・・・と考えると、あまりに罪深すぎ。


それでも、1時間ほどしてもう限界なころ・・・・



Schlzさん到着 24時。



こわくて出られない私。

オットが先に出て
「Mr Schlz?」と聞いた。


それから事情を説明し、
とにかく謝る私たち。


ちょっとお酒が入って気分のよさそうなSchlzさんは

「 わかった。

 今日はもう夜も遅いし、今からここを出ても、寝るところがなくて困るだろう。
  今夜はここで寝て 明日一緒にカギを預かっている八百屋に行こう。」

といって、ベッドルームがいくつあるか確認しに行った。


すると、泥のように眠るうちの子たちを発見。

「OK! 私たちはホテルを探すから!」とさっさとでていってしまった。


何度も謝る私に、

「謝らなくていい。 悪いのは八百屋だから、君は悪くない。」

やさしさに泣きかけて・・・・

その日は
ありがたく寝た。 (スゲー根性)


次の日 朝早く目が覚めて、
八百屋に電話したら 「今どこにいるの? 家?」って!


そんなわけあるかーーー!


電話では私もよくわからないので、
「とにかく今から行くから。」と
八百屋へれっつごー

Schlzさんに 八百屋へ行くことを書いたメモを残して。


そして。



八百屋で

レジのお姉ちゃんに名前を言って カギはあるかと聞くと
「はい どうぞ」とカギを渡される。


それだけかーーーー! 


拙い英語とデン語で昨日のいきさつを説明すると、
「私は昨日来てないからわからない」と困り顔のお姉ちゃん。


あきらめかけたころ
やっとこさ オーナーを呼びに行って
オーナーがでてきた。(さっき電話に出たくせに隠れてたな!)



どうやら・・・・
うちのカギをドアに貼っておくのを忘れたらしい。


なんて簡単なミス。


そうこうしているうちに Schlzさん到着。


昨日はどこに泊ったのか聞くと、ホテル見つからず車で寝たと・・・・・


すいませんすいませんすいませんすいません・・・


カギを置いておくのを忘れた八百屋も悪いが、

知らずとは言え他人のカギを勝手に取って、一晩寝床を奪ってしまった私たちも相当悪い。


なのに。
「謝らなくていい。 君たちは被害者だから。
 僕はデンマークが好きで、デンマーク人も大好きだ。
 だから19年毎年デンマークに来ているけど、こんなことは初めてだ。
 まぁ・・・こんなこともあるさ。」


と、私たちを責めないばかりか 八百屋にも不平一つ言わない。
やさしすぎますSchlzさん。
  

さらに
本当にごめんなさい。
うちの娘は鼻血をだして布団を汚しました・・・・。
というと

「子供のことだからしょうがない。自分たちの布団を持ってきてるから大丈夫」と・・・



あまりのお慈悲に涙がでてきてしまい・・・

「ありがとう」と泣きながら言っている私に


「大丈夫?」という八百屋女店主。


お前が言うなーーーーーーー!!!


お詫びにワインかなんか持って行って、という言葉もきっぱり断り、

二日目にしてようやく本当のサマーハウスにたどり着けた私たちでした。


これが強烈な旅行1日目のお話。