ぱっぱらっ記 In Danmark

夫の転勤に伴い、家族四人=夫、私、長男3歳、長女1歳でデンマークで、2年間暮らした記録です。

日本へ。

2007年03月21日 | 日々のこと
オシマイ!といっておきながら、なんですが、

やはり、無事帰国した事だけはお知らせしておかねばと思いまして。


3月11日 無事成田に到着。成田で一泊。


3月12日~19日 オットの実家で居候しつつ引越し準備。


3月20日 一年間だけ暮らす借家へ引越し。
2年間使わなかった、ゴミ同様のものがどっちゃりでてきてゲンナリ(特に百均で買ったもの)、
そして1年したらまた引越しと思うと更にどどっと肩が重くなりました。


2年ぶりの日本は、


ウルサイ。道が狭い。空気が悪い。埃がすごい。人が多い。怪獣も多い。
モノの種類がありすぎ。子どもを食いもんにしてる。


食べ物はおいしいけど。




昨日は早速、テツカノの幼稚園入園手続きを兼ねて園へ御挨拶へ。

園児500人の幼稚園。
園内は病院のよう。保母さん若すぎ。保育料高すぎ。


帰国した途端、寒の戻りで、デンマークより寒く
毛玉だらけのオットのフリースを着込んでいます。
室内は常春だったデンとは違い、足が冷えて冷えて・・・




これからいい季節がデンマークにまたやってくるんだろうな~。

と、考えると


早速ホームシック?になっています。


テツジローの幼稚園の先生エリカから早速メールが来ていました。

え~ん



・・・・と、このように

まだまだデンに超未練たっぷりですが、頑張らず、マイペースに、ほどほどに、前向きに、小さなことからコツコツと!


やって行きたいと思いまっす。


前回の記事にコメントくださった皆さんありがとうございました。

遅ればせながら、お返事を書きました。

これで本当の本当に


                           SLUT



Slut ! ~オシマイ!~ 

2007年03月08日 | 日々のこと
昨日(もう一昨日になりそうな時間だけど)、最終の引越しが終わりました。

家の中がガラーンとして、声が響く。

あぁ、ほんとに帰国するんだなぁ・・・・。


と、しみじみしている暇もなく、引越しやさんに一通り荷物の説明をした後、
病院に。


タイミング悪男が発病です。

テツジロー、来デン5日目にかかった lung betaendelse (直訳で肺炎)に再び。
いまかよっ!ってツっこんで良いですか、ココでだけ。


レントゲンもとらないし、入院もしないので、日本で言う肺炎とは少し意味合いが違うのだと思います。


今日はもうすっかり熱も下がり、咳もそんなにひどくなく元気だったので、


予定していた、幼稚園へ最後の御挨拶に行ってきました。
もう今日しかいけなかったしね。

帰国が決まってから、私の頭にいつもあったのは、

お世話になった先生たち、仲良くしてくれたお友達にさよならを言う日がツライ。

ということ。

今日ついにその日がきて、
1時間少しでしたが、皆でアイスとクッキーを食べて、
テツジローのアルバムと幼稚園の名前入りカップをもらって、
先生たちにお礼を言って、



        終わりました。

子どもの卒園式は、自分の卒業式より泣けるってほんと。

泣けて泣けて・・・


でも今は少しすっきりしました。


Tusind Tak, Erika og IngerMargrethe og Pia og Egely boernehaven !!!


*******


たった2年間でしたが、デンマークに来てからの色々なことを
ブログという形で記録に残せてよかったなぁと思っています。

コメントでは励ましてもらったり、元気付けてもらったり、一緒に祝ってもらったり・・・

本当にありがとうございました。



今日は最後の記事にしようと思うので、

いつもより更に一段と長くだらだらと、
私の心にいつもあるなにか、について書きたいと思います。


************


学生時代、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞、というものを育てていました。

細胞は業者から購入することもできるのですが、研究室にそんな余裕はなく、
付属病院で行われる帝王切開に立会い、でてきたばかりのホヤホヤの
臍帯(臍の尾)をもらい、それから細胞を採っていました。

この細胞、買ったものなら難なく増えていってくれるのですが、
私が育てていたのは、いわば野生のものなので
(手技がへたくそなせいもあるかもしれませんが)
まぁみごとに育たない。

全部が育たないのではなく、増えていくものと、全然増えないのと、
もう諦めかけたころに増えるのと、最初だけ勢いよく増えるのと・・・色々。

細胞単位でもそんなだから、提供してくれるヒトが違えば、その増え方はまたまた全然変わってしまう。


この細胞を使って、どんなおうちだったらよく育つかを実験し、
よく育つおうちを人工的に作れたら・・という研究をするのに、

こんなに、なかなか増えなくて、個体ごとに元気度が全然違うと使えないよ!

ということで

担当の先生と、原因をあれやこれや考えましたが、

結果、わからず 「個体差?」といって笑っていました。
(卒論ぎりぎりで笑ってる場合じゃないけど)


*************


卒業後、とある病院に実験助手として勤めていたとき、


今度はマウスの遺伝子を調べる仕事をしていました。

その遺伝子検査のほかに、

週一度、マウスさんたちのおうちに入っている、
ワラのようなもの(なんて名前だったか忘れた)を交換し、
新しいお水を入れてあげるという

いわば、マウス飼育係?のような事もしていました。

マウスっていっても、10匹、20匹ではなく、100匹単位です。
全部終わるころには体中が動物園の臭いに・・・。


とても年ごろの女の子がする仕事ではないなぁとおもいつつも、

実はこの仕事が結構気に入っていました。


なぜなら、

マウスの個体差を見るのが楽しかったから。

まるで人間の縮小を見ているみたいに、
生まれたてのマウスは無防備で、無条件にかわいい。

幼児期、生まれて1~2週間のマウスはおもちゃのようなかわいさがあるものの、
手に負えないほどの活発さで、飛び跳ねる→ケースを飛び出す→いなくなる。
ちょうどヒトの子2,3歳児の予想外の行動をみているようでした。

青年期のマウスはため息の出るようなきれいな毛並みで、
色艶がとてもよく動きもすばやい。
気性が荒い時期でもあり、一番よく噛み付いてくる。

中年期のマウスは見かけ上の個体差が一番顕著にみられ、
太っていたり、はげていたりする確率も高く、
一人で餌を独り占めにするデブマウスや、じっと動かないマウス、
元気のないマウス、結構な年なのに元気に子供を産み続けるマウス、
皮膚病のマウス・・・色々います。


老年期は毛がだんだん白く、薄くなっていき、
行動も遅く、やせ衰えて、目の色も悪く
あとわずかとわかる形になってくる。


ある程度、成長の過程はあるものの、
やせてたり、ふとっていたり、はげていたり、元気だったり、病気だったり、
子どもを生んでも乳をやらなかったり、食べちゃったり・・・・


あたりまえだけど、みんな違う。同じだけど、同じじゃない。
ひとつとして同じものはいない、のです。

それがとても面白かった。

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その後、妊娠して、つわりでマウスの臭いに耐えられなくなり仕事をやめ、

今、2児の母になりました。


毎日イライラする事もあるけれど、

いままた生き物の個体差に魅せられている気がします。
(細胞やねずみと同じにしているのではないですが・・・)


テツジローとカノスケ、似てるんだけど、全然違う。


長い間夜泣きがあって、よく病気をして、
お絵かきがだい好きで、甘えたで、泣き虫のテツジロー。

いつも走ったり踊ったり泣いたり笑ったり、
天真爛漫、集中力散漫のカノスケ。

3人目産んだらまた全然ちがう個がでてくるんだろうな。産まないけど。

*************


そんな道を歩んできた私の
心の中にいつもある、小石、塊。

それは 

個は面白い。

そして

個の本質なんて、結局のところわかりっこない。

ということ。


数人の中にいる個と、
個 対 個の 個はちがう。

個対個において 個は光る。魅力的である。そして面白い。

そして、どんなに個を見つめても、
個の本質はわからない。

一人として同じ人間はいないのだから
どんなに親しい友人でも、親でも、兄弟でも、子どもでも、
どんなに同じような家族構成で、育ってきた環境が似ていても、
想像はできても、やっぱり結局は自分以外の人のこと、個の本当のところは
わからないのです。


だからこそ、
人を思いやり、わかろうとしたり、
わかってもらおうとすることは大切なのだと思うのです。



大前提に
「わかりっこない。」があったうえでの思いやりと、
「わかりっこない」ことなんてない、と思う 思いやりは違う。


そう思うのです・・・・



**************

あぁ、どんどん支離滅裂になっていく。


*************


デンマークでの生活は、雑音のない、皆が笑顔の、とってもシンプルな、
天国にいるような生活でした。




こんな終わり方でごめんなさい!





!!SLUT!!












Tillykke カノスケ 3 aar!

2007年03月05日 | テツジロー&カノスケ
昨日3月4日、カノスケが3歳になりました。

子どもたちが5歳、3歳ともなると、ようやく子どもの誕生日でもいいかんじに気合が抜けてきて、

昨日もぱっと思いついたメニューで

適当にお祝いとしました。


テツジロー1歳、2歳のお誕生日は気合充分すぎて、1週間くらい前から
殺気立っていたような・・・



プレゼントは、
おなじくらいの年のお友達と遊ぶ機会がほとんどなかったカノスケの
ほしいものが全くわからず、とりあえず一緒におもちゃ屋さんへいってみると、


ディズニーのプリンセスがいっぱい付いた、キーボードに興味を示したよう。
しかし、300kr近くしたので(誕生日やからいいんですが)、その上にあった
同じシリーズの笛(といってもボタンを押したら音が鳴る)はどう?といってみると、


「これほちい~」と。


うふふ、特価で99krになってたんだよ~。

テツジローのときは自転車だったような・・・
2万位したような・・・


ちなみに晩ご飯のメニューは

生春巻き
煮込みハンバーグ
お吸い物
いなりずし
チョコレートケーキ

でした。


カノスケは寝起きでほとんど食べず、

チョコレートケーキは、
あまっていたカカオの粉を消費したくて、
本来生クリームとチョコレートを溶かしたもので作るガナッシュクリームを
カカオどっさりと砂糖と生クリームで作ったため、

超大人味のケーキになってしまいました。


そして私はカカオにお腹をやられ、トイレで撃沈しました。



ともあれ、


カノスケ3歳おめでとう!!!

まだこんなに小さいのに日本へ帰ったら入園、
母はちょっと心配だけど楽しみです。

今年もとんではねる、歌って踊る 元気なカノスケでありますように!




物価

2007年03月01日 | デンマークミニ情報
約2年前のお話。
デンマークへの赴任が決まり渡デンするまでの約5ヶ月間、
私とオットはかつてデンマークにいた人たちに話を聞いたり、
ガイドブックを読んだり、
アナログ回線だったネット環境で(時代遅れすぎ)
デンマークについての情報収集をしていました。

たった2年ほど前の話ですが、
今ほどデンマークに関する情報はネット上にもなく、
結構、人づてに聞いた話っていうのを頼りに、そして信用していました。

そんな風に集めた情報の中で一番ひどかったのは物価に関するもの。
紙オムツは日本の4倍の値段、物価は恐ろしく高く、何でもかんでも日本の2~3倍はする。
という話を鵜呑みにして、日本からダンボール10箱分の紙おむつを引越し荷物に入れました。
(実際は1.3倍ほどの値段だった)

***********

tongshinさんのキャベツの記事を読んで、
そうそう北欧って恐ろしく物価が高いと思われてるよね~。
とおもったので、


2年間暮らして感じたデンマークの物価について。私なりの見解を。
(あくまでも2007年2月現在)


物価が恐ろしく高く暮らしにくいと感じた事は一度もありません。

ぼったくりかっ!と思う値のものはもちろんあります。
例えば
ガソリンスタンドで買う500mlのペットボトルのコカコーラは
20~30krします。


しかし、生活に必要なもの、毎日食べるものはむしろ日本より安いです。

例えば、25%の消費税がかかっているにもかかわらず

にんじん2kg 8kr
じゃがいも3kg 8kr 
たまねぎ2kg 8kr
きゅうり 1本 5kr
りんご2kg 13kr 
ハム 1パック 10kr
パン一斤 10kr
牛乳 1パック 4kr
塩・こしょう 一瓶 5kr
大きいペットボトルのコーラ(コカでなければ)一本 9kr
米1kg 6kr(但し味にうるさい人には?かも)


といった値段です。(わかりやすく1kr=20円で計算してみて下さい)


例にあげたものはほんの一例ですが、
このほかにも、デンマーク人が毎日消費するような、珍しくない食べ物は
日本と同じくらいか、むしろ安いんじゃないかと思います。

但し肉に関しては若干高い気がします。
ひき肉なら100g安いときには5krほどでありますが、塊肉は100g10~20krはします。


ちなみに我が家の食費は毎月2500~3000kr ほど。

衣料品に関してはどうかというと、どうってことない服がこの値段?と思ったりすることもありますが、
全体的には安くも高くもない、といったところでしょうか。

どこの店も(世界的に有名なブランド以外は)同じような値段で、
馬鹿高い服(コートでも5万以上というのはほとんどみた事がない・田舎だから?)もなけりゃあ、
ユニクロのような安い服もない。
たとえばスカートなら一枚大体250~350krくらい。

なので、すぐに着れなくなる子供服に関しては日本より少し高いような気がします。
というのも、私は子供の服にお金をかけたことがないので、
日本ではいつも上下とも一枚1000円以下のものを買っていたのが、
こちらでは一枚2000円近いものを買っているからです。



よく言われるように
デンマーク人はそんなにおしゃれではありません。
ファッション雑誌が日本のように豊富ではないし、
おしゃれがしたい年ごろの若者はお金を持っていないので
(親もお金をあげないし買ってあげない)市場が活発にならないのかな。


私がデンマークで服を買ったのは夏冬のバーゲンのときだけ。
デンマークのバーゲン最終値下げ率は日本のレンジャーグッズ値下げ率に相当するほど
(わかりにくいたとえですみません)安くなります。


今冬 私がバーゲンで買ったもの。


ダウンコート (500kr→)150kr
ブーツ    (1200kr→)500kr
スニーカー  (390kr→)150kr
子ども防寒つなぎ (200kr→)50kr 



あと残る(衣・食・)住に関して書いてみようかと思いましたが、
正直、住に関してはあまり知らないのでやめておきます。

ただ、知り合いが住んでいる家に関してだけ言うと、

土地が安い!広さのわりに安い!

と思います。しかし、現在、好景気なデンマーク、今から半年ほど前が最高潮に不動産価値があがり、
今また少し下がってきているそうです。
(それでも5年前に比べると何倍も高いそうです)


最後に・・・思わず 「高っ」と思ってしまうもの。

珍しい食べ物、季節外の食べ物・魚介類
子どものお菓子
日用品(シャンプー・リンス・洗剤・ゴミ袋など)
外食費
ホテル代
ガソリン代


たとえば日本食材店で売っている日本食はほとんど4倍近い値段するし、

外食は昼で一人100~200kr、夜で250~350kr(飲み物込)
わかりやすくマクドナルドで言うとハッピーセットが40kr(約800円)くらいです。

シャンプー・リンスは安いときでも小一本 13kr

ガソリン代はℓ8~10kr(160~200円)

車は車体価格は日本と変わらないのですが、100%の税金がかかります。


そんなわけで、

よっぽど都会に住んでないと、
車が必須なデンマークで暮らすには
車にかかるお金がこれだけ高い事はかなり痛いのですが、


そのほかに関しては
つつましく生きるなら、食に関してこだわりがないなら、
同じように物価の高い日本で暮らしていたなら、
それほど心配するほど高いと感じる物価ではない。


というのが私の感想です。

ただし、
たまには外食したい~
たまにはぱっとお買い物したい~
たまには たまには たまには~~のときにはかなりきついと思われます。