「地図と拳」 小川哲/著 集英社
1899年夏〜1955年春まで半世紀にわたる満州に起こった出来事の年代記
年ごとに多くの「時代に生きる」人たちが登場し消えていく・・・
ただ一人最初から最後まで登場するのは細川という人物・・この人物は自分語りしないので・・最後まで詳細は分からず
地べたを這いずる様な切り口の物語は五味川順平氏の「人間の条件」があるがまさにそれに匹敵する様な大作であり読み応えがある傑作だと思う
ただ五味川順平氏はほぼ同時代人でその眼で見た事聴いた事を小説にしたわけだけど
小川哲さんは1986年生まれ 何かの元ネタがあるのかあの時代に生きた方の手記とかが残っていたのか凄く気になった
それと物語に登場する地名「ハルピン」「奉天」などは地図で確認できるけど旧名「李家鎮」名称変更して「仙桃城」がどこかかも示されない
「鶏冠山の東」とあるがそこは読者の創造にゆだねているのだろうか
読者の創造に役立つような挿絵も簡易的な地図など一切ないのはある意味清々しいかも知れない
しかし物語として引き込まれるその内容は見事としか思えない
名作だと思う
1899年夏〜1955年春まで半世紀にわたる満州に起こった出来事の年代記
年ごとに多くの「時代に生きる」人たちが登場し消えていく・・・
ただ一人最初から最後まで登場するのは細川という人物・・この人物は自分語りしないので・・最後まで詳細は分からず
地べたを這いずる様な切り口の物語は五味川順平氏の「人間の条件」があるがまさにそれに匹敵する様な大作であり読み応えがある傑作だと思う
ただ五味川順平氏はほぼ同時代人でその眼で見た事聴いた事を小説にしたわけだけど
小川哲さんは1986年生まれ 何かの元ネタがあるのかあの時代に生きた方の手記とかが残っていたのか凄く気になった
それと物語に登場する地名「ハルピン」「奉天」などは地図で確認できるけど旧名「李家鎮」名称変更して「仙桃城」がどこかかも示されない
「鶏冠山の東」とあるがそこは読者の創造にゆだねているのだろうか
読者の創造に役立つような挿絵も簡易的な地図など一切ないのはある意味清々しいかも知れない
しかし物語として引き込まれるその内容は見事としか思えない
名作だと思う