TAZUKO多鶴子

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『青山二郎』全文集(上)より…NO.2

2008-04-27 | TAZUKO多鶴子からの伝言
最近、久々に『青山二郎』の本を読み始めています。
何度読んでも『青山二郎』には学びの数々があります。
彼が親しんだ陶器や骨董や絵画や文学等の芸術から観ても感じます。
彼の生き方を観ても…近代の日本にこんな凄い人がいたのだと…。
一般には余り多く知られていない『青山二郎』。
むしろ派手に表に出る生き方を望まなかった『青山二郎』。
それは、天才故に
全ての本質を分かっているからこそ、
そのような生き方だったのではないのか…とTAZUKO多鶴子は感じてます。
今日も『青山二郎』全文集(上)の中から
一部を抜粋して皆様にご紹介します。

『  画家の意識は、自然の中に或る意識を誘発される。
  画家の技能は、自然の中に発見した意識を、
  自分のある意識に置き換へて表現しようとする。
  この時、或る自分の意識に置き換へる表現を表現するのが、
  南画家の悪い癖である。
  ……例へば、茶人は茶碗を見て「人が見たら蛙に化れ」と思ふ。
  茶人の技能は、茶碗に発見したこの喜びを、
  自分の茶に生かして茶事に表現する。
  この時、自分の茶に生かし方を見せようとする根性が、
  茶人の悪い趣味だと言ふ意味である。  』


<参考資料>『青山二郎 全文集 上』
       著者:青山二郎
       発行者:菊池明郎
       発行所:(株)筑摩書房