一昨日理学療法士のMさんが「私は土曜日の9時から来ているから皆さんもできたら9時にここへきて自主トレをして頂きたいわ。
寒くなったので、9時と云うと誰も居なくて淋しいの」とのことであった。
そこでオソマツ君は今朝9時からリハビリコーナーへ出かけた。
確かにMさんが95歳のおばあちゃんとリハビリをしておられ、おばあちゃんは、車椅子を押して徒歩訓練、しばらくすると、椅子へ深く腰掛けて休憩をはじめられた。
そこで、オソマツ君は早速お婆ちゃんに話しかけた。「子どもさんは何人?おとこの子?女の子?」などである。
答えは子供は3人で男の子が二人で女の子が一人。
男の子は二人とも東京に出て行って娘さんは嫁いで今千葉におられるとのこと。
お婆ちゃんに子どもさんのことを聴くと何時もしっかりした答えが返ってくる。
最後に「お婆ちゃん、いろいろありがとう。握手しましょう」と云ったら素直に右手を出されたので僕も右手を出して握手した。
そうしたらお婆ちゃんが「暖かい手をしてりゃすなあ」と云われたので「はい、生きていますので」と答えたらおばあちゃんが、
大きな声で「ほうか!おみゃあさん、生きてりゃすか」と云われてオソマツ君は慌てた。
生物学的な問いではなく、哲学的な響きを持った問であったからだ。
確かに今の自分は、息はしているが、生きているとは言い難い毎日を送っている、と思われるからである。
自分の人生を刻んでいるような主体性のある時間を送っていない。
秋が深まると死んでいく虫たちと同じように、
大自然の営みとしての命を浪費しているにすぎないからだ。
やはり、もっと目標を持ってリハビリを行い
自立を達成して帰宅し野菜作りに精をだし家内や社会の皆様にご迷惑を掛けない毎日を実現しやはり、
夢のまた夢とはいえ、畑で野菜を育てる生活に戻れるようにがんばるべきなのだろう。
お婆ちゃんの一言から教えられた気がした。(T)
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