コンサルタントのネタモト帳+(プラス)

ビジネスにも料理にも役立つ“ネタ”が満載!社労士・診断士のコンサルタント立石智工による経営&料理ヒント集

世代の差:「ドラえもん」と「巨人の星」

2005-11-20 | マネジメント
昨日は、某プロジェクトの全体説明会を行うため、某お客様のところへお伺いしました。コンサルティングの内容によっては、大勢の社員を対象とした説明会を開催することがありますが、こういった場合、業務への支障が少しでも少なくなるよう土曜日等に開催することが多くあります。

さて、説明会が終わった後、プロジェクトリーダーと話をしていたときのことです。話が従業員のモチベーションや人材育成といった話題になったところで、リーダーさんから「世代間の差」について非常に良いキーワードを頂きました。

リーダーさん曰く、今の若い世代(20~35歳ぐらい)の従業員の様子を見ていると、「ドラえもん世代」だなぁ、と強く感じるそうです。すなわち、「だれかが何とかしてくれないと、自分は何も出来ない=他への依存心・依頼心が非常に強い」といういわゆる「のびた君状態」な人が多いと感じるとのことです。また、この世代は「まじめなのだが、○○しなければいけないという気持ちが強く、時にこれがココロのバランスを失わせている」とも感じているそうです。(例えば、ご飯は必ず全部残さず食べなきゃいけないとか、相手に合わせなきゃいけないとか・・・です。)

一方、これより上の層(40~55歳ぐらい)になると、今度は「巨人の星世代」と感じるとのことです。つまり、「打たれて負けたら、筋肉増強ギブスを付けて自らを鍛え上げる」という「星飛馬」みたいな人がゴロゴロしているそうです。ただ、一方で「全ては努力と根性」という精神論的な部分が大きく、「個人の能力」を重視する傾向にあるのもこの世代の特徴です。

この話をしている中で、感じたことは「『星飛馬』が『のびた君』を育てられるのか?」ということです。

他への依存心が強い「のびた君」は、自分で道を切り拓くことは望みません。したがって、「星飛馬」が「自分の努力と根性で何とかせい!」と言ったところで、努力を望まない「のびた君」は力が発揮できなくなってしまいます。「のびた君」が力を発揮するためには、道具を与えて道筋をつけてあげる「ドラえもん」が必要なのです。

「努力しなくても与えられる環境」に育ってきた「のびた君」にとって、「努力を望まない」ことは、甘えでもなんでもなく、ごく自然な行動をとっているだけのことです。それが、「星飛馬」からみれば「奇異なコト」として感じられるのでしょう。

しかし、会社としてもっと大切なことは、「のびた君」は「のびた君」として力を発揮してもらえればよいわけです。したがって、自分がたとえ「星飛馬」として育てられたとしても、「のびた君」には同じ手法・感性は通じないことをしっかりと認識し、「ドラえもん」として育てていくことが必要なのです。(もちろん、十把一絡に見るのではなく、一人一人が「のびた君」なのか「星飛馬」なのか、はたまた又別のキャラクターなのかは見極める必要があります。)

これから社会人となる「今の子どもたち」は「何世代」になるのでしょうね?