ニセコ。。噂では聞いていましたが
これほどとは。。
日本でありながら日本ではない。。
日本のあちらこちらにニセコのような現象が起きる、、ですかね?
新潟のあるスキー場は韓国企業に買収されて一月からオープンしています。
日本人スタッフを雇っているようですが国際化が進めば日本人は用なしになり外国人だらけのスタッフになるかもしれませんね。
今日、在日中国人がオープンしたホテルに「プリンス」の名まえがあることで
本家本元から訴えられたようです。
社長の話し方で中国人?って。取材スタッフが色々聞いていたが悪びれることもなっかたですね。
国際化の波に飲まれるのは仕方ないのか?
日本政府は観光国際化都市を目指すとかだけど、、
普通で良いから穏やかでのんびり暮らせる日本が良いです。
有名な観光地は外国人だらけなので足は遠のく。。
ソースから
いまや「日本で最も国際的なリゾート」といわれる北海道ニセコ。街は外国人で溢れ、看板や物価も完全に富裕層向けにシフトしている。高級ホテルの建設ラッシュに沸く同地区は、地価の上昇でも3年連続国内トップを記録した。ところが、当然ウハウハだと思われた地元経済の実態は……? 毎年同地をスキーで訪れている金融コンサルタント、マリブジャパン代表の高橋克英さんが、最新事情から「インバウンド」という言葉にすがる日本の未来を読み解く。
日本人客にも「まずは英語で話しかける」ニセコ事情
パウダースノーで世界的に有名な北海道のニセコリゾート。オーストラリア人やフランス人に華僑を中心に、今年も世界中から多くのスキーヤー、スノーボーダ―が同地を訪れ、温泉とともにスノーシーズンを満喫した。
地元の倶知安町が、スイスのサンモリッツと姉妹都市の提携を結んでから54年、いまやニセコは「東洋のサンモリッツ」から「世界のニセコ」として、その名を世界のスキーヤーや富裕層に知られる存在となっている。
私事ながらスキーが趣味で、ここ数年、毎年ニセコを訪れているが、その変貌には目を見張るばかりだ。例えば、ニセコ地区にある4つのスキー場の一つ、東山エリアの中核ホテルである「ヒルトンニセコビレッジ」の館内表記は、日本語よりも英語が先にあり、ホテル従業員も基本、外国人。当然「公用語」は英語である。
館内の寿司屋では板前が、私のように、どこから見ても日本人にしか見えない相手に対してでも、まずは英語で話かけてくる。宿泊客や利用客の大半が外国人なのだから、見かけは日本人でも、ひょっとしたら外国人かもしれないと考えて接するのは合理的だろう。
こうしたサービスは、なにも外資系のホテルだから行われているというわけではない。
ニセコで最も栄えている「ひらふ」エリアは、まるでスイスやイタリアの高級スキーリゾートのようだ。ショップの看板や広告も英語表記オンリーで、日本語が一切ない店も珍しくない。ショップの客も従業員も外国人。ひらふ十字路を中心に、スキー場のリフトに乗る地点までのひらふ坂の両側には、欧風デザインのホテルや近代的なコンドミニアムが並んでおり、そのほとんどが外国資本による外国人相手のものだ。
現在も、ひらふ地区では、あちこちでクレーン車と英語表記の建設看板が立ち並び、さらなる開発が進められている。たとえば今年、私が訪れた際もシンガポールの大手デベロッパーであるSCグローバルが、外国人富裕層向け高級ホテルを建設中だった。
日本であって、日本ではない
冬のニセコは、日本でもっとも外国人率が高い街であり、もはやここは日本であって日本ではない。
京都や金沢など、近年日本の多くの観光地には外国人観光客が訪れている。だが、それらとニセコには決定的な違いがある。それは、ビジネスの対象を外国人、それも富裕層に特化していることだ。しかも、その戦略は大成功を収めている。
欧米などのスキーリゾートを対象とした「ワールド・スキー・アワード」における、50室未満のブティックホテル部門で、ひらふ地区にある高級デザイナーズ・ホテル「ザ・ヴェール・ニセコ」が世界一に輝いている。カテゴリーが限定されているとはいえ、日本にあるホテルが世界的にこれだけ高く評価された例は過去にもほとんどないはずだ。
「ザ・ヴェール・ニセコ」の最上階に位置するペントハウスは、ニセコでも最高級とされる部屋の一つで、187㎡の広々とした室内には最高のプレミアム暖炉、バスルーム3つを備え、天井まで届く大きな窓からは北海道の名峰・羊蹄山の壮大な眺めを一望できる。スキーのあとは開放感あふれる57㎡を誇るバルコニーの露天風呂でゆっくりと星空を眺めながらリラックス。まさに至福のひとときに違いない。
このペントハウスは、トップシーズンでは1泊50万円を超えるのだが、なんと、すでに来年2019年のシーズンまで予約で満室状態だという。
ちなみに、ホテル予約検索サイト「エクスペディア」などで、今年12月から来年3月のスキーシーズンにて宿泊予約しようとしても、「ザ・ヴェール・ニセコ」はじめ、ニセコ地区の高級ブティックホテルは、軒並み既に満室や売り切れとなっている。繰り返すが、今年ではなく、まだ1年近く先の来シーズンの話だ。まるで、バブル期の東京湾岸エリアや都心のクリスマス時期のホテル予約のような狂乱ぶりではないか。
ニセコが世界的に注目されはじめたのは2000年頃からだ。最初はオーストラリア人から人気に火がつき、その後、SNSなどを通じて評判が広がると、フランスを中心に、イギリス、ドイツ、北欧など、ヨーロッパ各国からもスキーヤーが訪れるようになった。
理由はズバリ、雪質にある。ご存知の方も多いと思うが、ヨーロッパのアルプスなどの雪質は固く締まっており、初心者には荷が重いところが少なくない。それに対し、ニセコはサラサラのパウダースノーで、しかも毎日のように雪が降るから常に新雪。一度これを体験すると、その違いに病みつきになる人が続出するのも頷ける。しかも、ナイター施設なども充実しているのに加えて、温泉や北海道の食と魅力に溢れている。
物価も「世界の高級リゾート水準」
さらに、ここ数年は、香港やシンガポール、マレーシア、台湾などの華僑を中心とした富裕層や、フィリピン、ベトナム、タイなど、雪が降らない国からの観光客も急増した。大げさではなくニセコでは日本人を探すのが困難になるほど、外国人で賑わっている。
リッチな外国人客を相手にしているため、物価も世界の高級リゾート相場になっている。ゲレンデ周辺では、ランチの海鮮丼でさえ5000円というのが、ごく標準的な料金だ。すし盛り合わせになると松竹梅で、それぞれ1万円、2万円、3万円も珍しくない。価格に、5000円、1万円といったキリのいい数字がやたらと多いのは、両替や換算を意識してのことだという。
これだけお金持ちが集まれば当然、地元経済にも恩恵が大きいだろうと思われそうだが、残念ながらそうでもないようだ。
まずショップやレストランだが、いまでは客はもちろん、従業員までも外国人が目立つようになり、日本人の姿がめっきり減っている。私が毎年訪れているレストランでも、昨年までは地元の日本人女性2人が「May I help you?」と慣れない英語で接客のアルバイトをしていたが、今回は、夏場はロンドンで働き、冬はニセコでスキーを楽しみながらアルバイトしているというフランス人青年と、職を求めて中国本土からやってきた20代女性の2名にとって代わられていた。これだけ多くの国から観光客がやってくると、接客にも英語だけでなく、フランス語や広東語までが求められる。これでは、普通の日本人が出る幕はないかもしれない。
「99.9%お客さんは外国人。今日もフランス人の団体と、香港やマレーシアからのグループの予約で満席です。彼らが満足する接客は、日本人では難しいですね」と英語でアルバイトに指示を出しながら、日本人の料理長は話していた。
ニセコ地区では、外国資本による別荘やコンドミニアムの開発も進んでおり、外国人スキーヤーや観光客だけでなく、外国人居住者も年々増加している。こうした外国人のために働く外国人従業員の増加もまた、続いている。地元の学校には外国人の子供が増え、新たにインターナショナルスクールも作られているという。
なぜか地元も国内資本も儲けられていない
流入人口が増えれば、当然地価は上昇する。3月末、国土交通省から発表された公示地価では、地元の倶知安町の住宅地の公示地価は前年比33.3%と3年連続全国トップ。しかもトップ3をニセコ地区が独占した。さらに、商業地でも35.6%と全国トップとなり、まさにニセコが日本全国を圧倒している。
そうなれば、少なくとも不動産開発の分野では、日本のデベロッパーや金融機関が荒稼ぎしているのだろうと思ったのだが、どうやら、それもないようだとわかって驚いた。
私が調べた限り、ニセコでの海外富裕層向けを中心としたコンドミニアムや別荘への不動産投資ニーズに、国内の不動産業者・銀行は、ほとんど応えられていない。海外不動産業者やプライベートバンクと海外富裕層との間には、独自のネットワークが形成され、日系企業が入り込む余地がほとんどない状態であるという。
ニセコは、まさに「外国人の、外国人による、外国人のためのリゾート」と化していると言っていいだろう。地元ニセコ町の分析でも、民間消費や観光業の生産額のほとんどが、町外に流出超過だとされている。観光客や投資の増加は、もはや地域の収入には十分つながっていないというわけだ。
もちろん、ニセコ興隆は悪いことではない。ただ、観光客やスキーヤーたちがこれほどお金を落としてくれているのに、地元や日本経済に恩恵がないというのは、もったいなさすぎる。「おもてなしの心」などという美学を奉じて、細やかな気配りを観光産業の中心にすえるのもよいが、奥ゆかしいばかりでハングリー精神に欠けては、世界を相手に、いただけるものもいただけないことになってしまう。
メニューの表示も英語のほうが目立つニセコのレストラン(Photo by GettyImages)
折しも、来年のG20大阪開催にあわせ、G20観光相会議がニセコで開催されることが決まっている。それに合わせてパークハイアットやリッツ・カールトンといった外資系超高級ホテルやコンドミニアムの開業も予定されており、北海道新幹線の札幌までの延伸にあわせ、ニセコ地区にも新駅ができる予定だ。共存共栄の世界を目指して、出遅れている国内資本による投資の増加に期待したい。
そこでの成否が、「観光大国」を目指す日本の未来をうらなう試金石になる、と言っても、あながち大げさにすぎるということはないだろう。
これほどとは。。
日本でありながら日本ではない。。
日本のあちらこちらにニセコのような現象が起きる、、ですかね?
新潟のあるスキー場は韓国企業に買収されて一月からオープンしています。
日本人スタッフを雇っているようですが国際化が進めば日本人は用なしになり外国人だらけのスタッフになるかもしれませんね。
今日、在日中国人がオープンしたホテルに「プリンス」の名まえがあることで
本家本元から訴えられたようです。
社長の話し方で中国人?って。取材スタッフが色々聞いていたが悪びれることもなっかたですね。
国際化の波に飲まれるのは仕方ないのか?
日本政府は観光国際化都市を目指すとかだけど、、
普通で良いから穏やかでのんびり暮らせる日本が良いです。
有名な観光地は外国人だらけなので足は遠のく。。
ソースから
いまや「日本で最も国際的なリゾート」といわれる北海道ニセコ。街は外国人で溢れ、看板や物価も完全に富裕層向けにシフトしている。高級ホテルの建設ラッシュに沸く同地区は、地価の上昇でも3年連続国内トップを記録した。ところが、当然ウハウハだと思われた地元経済の実態は……? 毎年同地をスキーで訪れている金融コンサルタント、マリブジャパン代表の高橋克英さんが、最新事情から「インバウンド」という言葉にすがる日本の未来を読み解く。
日本人客にも「まずは英語で話しかける」ニセコ事情
パウダースノーで世界的に有名な北海道のニセコリゾート。オーストラリア人やフランス人に華僑を中心に、今年も世界中から多くのスキーヤー、スノーボーダ―が同地を訪れ、温泉とともにスノーシーズンを満喫した。
地元の倶知安町が、スイスのサンモリッツと姉妹都市の提携を結んでから54年、いまやニセコは「東洋のサンモリッツ」から「世界のニセコ」として、その名を世界のスキーヤーや富裕層に知られる存在となっている。
私事ながらスキーが趣味で、ここ数年、毎年ニセコを訪れているが、その変貌には目を見張るばかりだ。例えば、ニセコ地区にある4つのスキー場の一つ、東山エリアの中核ホテルである「ヒルトンニセコビレッジ」の館内表記は、日本語よりも英語が先にあり、ホテル従業員も基本、外国人。当然「公用語」は英語である。
館内の寿司屋では板前が、私のように、どこから見ても日本人にしか見えない相手に対してでも、まずは英語で話かけてくる。宿泊客や利用客の大半が外国人なのだから、見かけは日本人でも、ひょっとしたら外国人かもしれないと考えて接するのは合理的だろう。
こうしたサービスは、なにも外資系のホテルだから行われているというわけではない。
ニセコで最も栄えている「ひらふ」エリアは、まるでスイスやイタリアの高級スキーリゾートのようだ。ショップの看板や広告も英語表記オンリーで、日本語が一切ない店も珍しくない。ショップの客も従業員も外国人。ひらふ十字路を中心に、スキー場のリフトに乗る地点までのひらふ坂の両側には、欧風デザインのホテルや近代的なコンドミニアムが並んでおり、そのほとんどが外国資本による外国人相手のものだ。
現在も、ひらふ地区では、あちこちでクレーン車と英語表記の建設看板が立ち並び、さらなる開発が進められている。たとえば今年、私が訪れた際もシンガポールの大手デベロッパーであるSCグローバルが、外国人富裕層向け高級ホテルを建設中だった。
日本であって、日本ではない
冬のニセコは、日本でもっとも外国人率が高い街であり、もはやここは日本であって日本ではない。
京都や金沢など、近年日本の多くの観光地には外国人観光客が訪れている。だが、それらとニセコには決定的な違いがある。それは、ビジネスの対象を外国人、それも富裕層に特化していることだ。しかも、その戦略は大成功を収めている。
欧米などのスキーリゾートを対象とした「ワールド・スキー・アワード」における、50室未満のブティックホテル部門で、ひらふ地区にある高級デザイナーズ・ホテル「ザ・ヴェール・ニセコ」が世界一に輝いている。カテゴリーが限定されているとはいえ、日本にあるホテルが世界的にこれだけ高く評価された例は過去にもほとんどないはずだ。
「ザ・ヴェール・ニセコ」の最上階に位置するペントハウスは、ニセコでも最高級とされる部屋の一つで、187㎡の広々とした室内には最高のプレミアム暖炉、バスルーム3つを備え、天井まで届く大きな窓からは北海道の名峰・羊蹄山の壮大な眺めを一望できる。スキーのあとは開放感あふれる57㎡を誇るバルコニーの露天風呂でゆっくりと星空を眺めながらリラックス。まさに至福のひとときに違いない。
このペントハウスは、トップシーズンでは1泊50万円を超えるのだが、なんと、すでに来年2019年のシーズンまで予約で満室状態だという。
ちなみに、ホテル予約検索サイト「エクスペディア」などで、今年12月から来年3月のスキーシーズンにて宿泊予約しようとしても、「ザ・ヴェール・ニセコ」はじめ、ニセコ地区の高級ブティックホテルは、軒並み既に満室や売り切れとなっている。繰り返すが、今年ではなく、まだ1年近く先の来シーズンの話だ。まるで、バブル期の東京湾岸エリアや都心のクリスマス時期のホテル予約のような狂乱ぶりではないか。
ニセコが世界的に注目されはじめたのは2000年頃からだ。最初はオーストラリア人から人気に火がつき、その後、SNSなどを通じて評判が広がると、フランスを中心に、イギリス、ドイツ、北欧など、ヨーロッパ各国からもスキーヤーが訪れるようになった。
理由はズバリ、雪質にある。ご存知の方も多いと思うが、ヨーロッパのアルプスなどの雪質は固く締まっており、初心者には荷が重いところが少なくない。それに対し、ニセコはサラサラのパウダースノーで、しかも毎日のように雪が降るから常に新雪。一度これを体験すると、その違いに病みつきになる人が続出するのも頷ける。しかも、ナイター施設なども充実しているのに加えて、温泉や北海道の食と魅力に溢れている。
物価も「世界の高級リゾート水準」
さらに、ここ数年は、香港やシンガポール、マレーシア、台湾などの華僑を中心とした富裕層や、フィリピン、ベトナム、タイなど、雪が降らない国からの観光客も急増した。大げさではなくニセコでは日本人を探すのが困難になるほど、外国人で賑わっている。
リッチな外国人客を相手にしているため、物価も世界の高級リゾート相場になっている。ゲレンデ周辺では、ランチの海鮮丼でさえ5000円というのが、ごく標準的な料金だ。すし盛り合わせになると松竹梅で、それぞれ1万円、2万円、3万円も珍しくない。価格に、5000円、1万円といったキリのいい数字がやたらと多いのは、両替や換算を意識してのことだという。
これだけお金持ちが集まれば当然、地元経済にも恩恵が大きいだろうと思われそうだが、残念ながらそうでもないようだ。
まずショップやレストランだが、いまでは客はもちろん、従業員までも外国人が目立つようになり、日本人の姿がめっきり減っている。私が毎年訪れているレストランでも、昨年までは地元の日本人女性2人が「May I help you?」と慣れない英語で接客のアルバイトをしていたが、今回は、夏場はロンドンで働き、冬はニセコでスキーを楽しみながらアルバイトしているというフランス人青年と、職を求めて中国本土からやってきた20代女性の2名にとって代わられていた。これだけ多くの国から観光客がやってくると、接客にも英語だけでなく、フランス語や広東語までが求められる。これでは、普通の日本人が出る幕はないかもしれない。
「99.9%お客さんは外国人。今日もフランス人の団体と、香港やマレーシアからのグループの予約で満席です。彼らが満足する接客は、日本人では難しいですね」と英語でアルバイトに指示を出しながら、日本人の料理長は話していた。
ニセコ地区では、外国資本による別荘やコンドミニアムの開発も進んでおり、外国人スキーヤーや観光客だけでなく、外国人居住者も年々増加している。こうした外国人のために働く外国人従業員の増加もまた、続いている。地元の学校には外国人の子供が増え、新たにインターナショナルスクールも作られているという。
なぜか地元も国内資本も儲けられていない
流入人口が増えれば、当然地価は上昇する。3月末、国土交通省から発表された公示地価では、地元の倶知安町の住宅地の公示地価は前年比33.3%と3年連続全国トップ。しかもトップ3をニセコ地区が独占した。さらに、商業地でも35.6%と全国トップとなり、まさにニセコが日本全国を圧倒している。
そうなれば、少なくとも不動産開発の分野では、日本のデベロッパーや金融機関が荒稼ぎしているのだろうと思ったのだが、どうやら、それもないようだとわかって驚いた。
私が調べた限り、ニセコでの海外富裕層向けを中心としたコンドミニアムや別荘への不動産投資ニーズに、国内の不動産業者・銀行は、ほとんど応えられていない。海外不動産業者やプライベートバンクと海外富裕層との間には、独自のネットワークが形成され、日系企業が入り込む余地がほとんどない状態であるという。
ニセコは、まさに「外国人の、外国人による、外国人のためのリゾート」と化していると言っていいだろう。地元ニセコ町の分析でも、民間消費や観光業の生産額のほとんどが、町外に流出超過だとされている。観光客や投資の増加は、もはや地域の収入には十分つながっていないというわけだ。
もちろん、ニセコ興隆は悪いことではない。ただ、観光客やスキーヤーたちがこれほどお金を落としてくれているのに、地元や日本経済に恩恵がないというのは、もったいなさすぎる。「おもてなしの心」などという美学を奉じて、細やかな気配りを観光産業の中心にすえるのもよいが、奥ゆかしいばかりでハングリー精神に欠けては、世界を相手に、いただけるものもいただけないことになってしまう。
メニューの表示も英語のほうが目立つニセコのレストラン(Photo by GettyImages)
折しも、来年のG20大阪開催にあわせ、G20観光相会議がニセコで開催されることが決まっている。それに合わせてパークハイアットやリッツ・カールトンといった外資系超高級ホテルやコンドミニアムの開業も予定されており、北海道新幹線の札幌までの延伸にあわせ、ニセコ地区にも新駅ができる予定だ。共存共栄の世界を目指して、出遅れている国内資本による投資の増加に期待したい。
そこでの成否が、「観光大国」を目指す日本の未来をうらなう試金石になる、と言っても、あながち大げさにすぎるということはないだろう。