峠を越えてもまだ先がある

谷 和也 シニアの挑戦 ゆっくりマイペースで

身勝手

2007年09月20日 | 日常と健康
 京都の地下鉄「北大路」駅。予定より早く着きすぎたので、ホームのベンチに座って時間調整をした。目の前の柱に、ちょっとおどけた感じの“おじさん人形”が『終日禁煙』の看板を掲げている。ホームや地下鉄車内での禁煙はもう常識だ。しばらくの間、そんなタバコのことに思いをめぐらした。

 常識ではあっても、きちんと表示しておく必要があるのだろう。中には、クレームをつけるような“非常識”な人もいる。

 私はかつてヘビースモーカーだった。原稿を書きながら、やたらタバコを吸う。スムーズに筆が運ぶときはまだしも、難航して詰まるとひどい。灰皿に火のついたまま残っているのに、次のタバコを取り出して火をつけるようなことも。家族には随分迷惑をかけた。大いに反省している。

 禁煙して、もう25年以上になる。身勝手なもので、今では一転、喫煙者を“目の敵”にしている。さすがに、けんかするのは避けているけれど、歩きタバコにはしばしば憤慨。“公共の場でタバコをすうべきではない”と胸の中で言い張っている。タバコを手放せない人の気持ちが理解できないわけではないのに、完全な喫煙反対派。弁護士が、逆の検察官になったようなものだ。平気でタバコを吸わせるパチンコ屋には行かない。喫茶店でもスタンド式で喫煙者の多い店は入るのも敬遠している。

 日本ではまたまだ喫煙者におおらかだが、喫煙愛好家はこれからさらに立場が苦しくなっていくのではないか。時代の流れである。 

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