峠を越えてもまだ先がある

谷 和也 シニアの挑戦 ゆっくりマイペースで

動物園のシカ

2010年02月28日 | お出かけ
 「かわいそうだね。病気でシカさんたち、みんないなくなっちゃったの」。母親が説明、幼児は黙って聞いている。池田市の五月山動物園。鹿舎はガランとしていた。そばにテント張りの献花台が設けられ、祭壇には遺影が数枚。小さな無料の動物園だが、ニホンジカは1958年の開園以来かわいがられていた。今は1頭もいない。ゼロになってしまった。

 理由は、突然シカを襲った「結核」だった。昨年10月に1頭が死に、5頭に感染した。隔離して、感染したシカを殺処分。残りは18頭いる。ピンチを切り抜けたようだった。ところが年明けの1月にまた1頭死に、12頭に感染が確認された。他の動物にも被害が及ぶ心配があって「苦渋の決断」。一時閉園とすべてのシカの殺処分を決めた。

 動物園は2月初旬に再開された。私が訪れたのは27日。祭壇が目について「えっ」と息を呑んだ。正面の入口から、坂を下ってすぐのところ。園内の“1等地”である。空っぽのオリを見るのは寂しい。シカが畜舎に隠れて寝そべっているわけではない。言葉も出ない。幼児のように黙ったまま。献花台の上に来園者が弔意を記す記帳簿。すでに2冊目になっていた。
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馬場も味方に

2010年02月27日 | ギャンブル
 28日に中山競馬場で「中山記念」(GⅡ芝1800㍍)が行われる。逃げ、先行馬が意外に多い。展開的には差し馬が有利になりそうだ。しかし、週末の馬場状態が微妙である。稍重になるなら前に行ける4歳馬を重視したい。2連勝中のキングストリートはオープン入りしたばかりでも、前走が強い勝ち方だった。鞍上で人気するかもしれないが、この馬から。

キングストリート
モエレビクトリー
サニーサンデー
アブソリュート
ライブコンサート
× ドリームサンデー
× ショウワモダン
 前走の1600万下の節分特別でキングストリートは2番手からの競馬。上がり33秒2で抜け出すと、Gでは②着に0.5秒差をつけていた。きゅう舎がいうように「楽勝」かもしれない。勢いがあって、本格化と見るなら、メンバー的に引けはとらない。

 ハナを切るモエレビクトリーはどうか。控えると味がない。前走の取り消しは「感冒」。その前は3連勝している。内枠を引いたので、多少無理をしてでも飛ばす。あとは道中のペース次第。他馬が楽に行かせてくれるとしぶとい。逃げたときの戦績は[3-2-2-0]、コースは[2-1-1-0]である。
 
 ▲サニーサンデーは中山のマイルで2勝をマークしている。昨秋の福島記念(距離2000㍍)のような競馬をしたいところ。その後、年明けの中山金杯は⑥着でも勝ち馬とのタイム差はわずか0.1秒。マイルよりこの距離向き。馬場が渋ってもこなせるのは強い味方。

 差す展開になればアブソリュートとライブコンサート。とくに前者の末脚は鋭い。後者はマイルの方が向きそうだが、今回の追い切りが上々。穴ならドリームサンデー、重馬場得意のショウワモダン。久々の馬や8歳の高齢馬は評価を控えた。
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歩道橋から

2010年02月26日 | 日常と健康
 北摂地方も25日は終日、異様に気温が上がった。阪急池田駅前の広場。土のグラウンドでなくタイルが張られているが、ベンチなど腰を下ろす場所が設けられている。はしゃぐ子供たち。のんびりとするお年寄り。女性の友達同士だろう、けっこう長く話し合っている。初夏の暖かさだと、風景も一変する。みんながくつろいでいる。
 
 駅周辺には最近、学習塾が増えてきた。空いたビルが、いつの間にか看板をかけ変えている。中学、高校の受験対象だけでなく、小学生低学年向けまで現れた。改札口近くには英会話を教える保育所がある。一般の英会話教室も負けずに頑張っているようだ。

 公立中学校の“レベル低下”を嘆く親たちの声をよく聞く。学力がダウンしているだけでなく、不良っぽい生徒が増えた。“そんな学校には、できたら行かせたくない”という。「朱に交われば赤くなる」というより、「悪貨が良貨を駆逐する」のを心配をする。

 “学校の質が落ちた”のは今に始まったことでももない。先生の指導の責任か、保護者のしつけのせいか。深刻な問題になってきている。国の借金をふくらませて「こども手当て支給」。あまり、いい方向に向かっているとも思えない。

  高い位置の歩道橋から、しばし駅前の風景を眺める。思案していると、ため息が出るばかり。暖かいのに、気持ちは“冷える”。
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インドネシアの小説『電報』

2010年02月25日 | インドネシア語
 めこん社が「アジアの現代文学⑮」として刊行した書である。作者のプトゥ・ウィジャヤは1944年パリ島タバナン生まれ。20代から小説、評論、演劇、映画の分野で多彩な活動をしてきた。表紙裏の紹介によると「リアリズム主流のインドネシア文学界で、アンチロマンのきわめて特異に存在」。日本にも1991年末から1年間、京都大学東南アジア研究センターの客員研究員で滞在している。訳者・森山幹弘氏は旧大阪外国語大学の出身で、現在は南山大学教授。氏の初めての翻訳書だったという。
  ◆『電報』TELEGRAM
(Putu Wijaya著、森山幹弘訳。発行めこん株式会社。初版印刷1998年5月・186頁 )
 [あらすじ]  主人公の「ぼく」が、ロサと会う。3000回目のデート。そのやりとりが小説の冒頭である。空想が交じる。幻想の彼女とも現実とも受け取れる。家に電報が来ていた。パリに住む母親の状況を知らせ、すぐに帰郷するよう求める内容。危篤なのか、死去したのか。長く付き合っている彼女がいて、家庭には10歳の養女シンタがいる。謎めいた伏線は、ゆっくり解き明かされて行く。
 帰郷の決意をしてから、さまざまなことが起きた。夜の街に出る。突然の発熱に見舞われたり、シンタの実の親が登場したり。現実と幻想をまじえた描写が続く。結局、シンタには本人の意思に任せ、勤め先の新聞社から前借りと休みの許可を得てバリへ戻る。電報の続報。予想していた通りだった。
 [題材]  執筆されたのはジャカルタで1972年末(翌73年初版出版)。著者が28歳の時の作品だ。当時はこんな急なことを知らせるのに「電報」はごく普通に使われた。「ハハ シス スグ カエレ」といった具合。時代は変わった。情報伝達はケータイか屋内設置の通常電話。インドネシアでも同じか。小説の“小道具”に「手紙」がよく利用されてきたが、今はパソコン・メールも堂々と。それでも「電報」には独特の味がある。時代背景も映す。今の若い人たちにはどうなのだろうか。
 [構成] 著者の持ち味は短編小説だといわれる。この小説も実は「第1章に当たる部分で完結していたのだが、後にそれをさらに17章にまで展開させた」という。そんな説明を聞けば、分からぬでもない。場面が“急変”する。空想描写も入り込んでいて戸惑う。が、読み終えるとちゃんと“つながって”いるのだ。
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台所

2010年02月24日 | 
 こどもを抱きかかえながら料理づくり、子育ての主婦は毎日大変なんです(!?)
 
 小さな主婦には、ずっしりと重い人形。“メルちゃん”という名前がついている。右手が人形でふさがっている。左利きではないが、仕方がないから器用に左手でフライパンを使って料理。出来上がるのは焼き飯か。

 その左側に水道の蛇口がついた「流し」がある。これが、時には風呂の「湯船」にもなる。そうか、流しと湯船は似ている! メルちゃんの浴槽だ。風呂を使ったすぐ後。流しは別のところに移動していて、今は空っぽ。

 部屋の一角に彼女の“仕事場”が設けられている。台所セットはかなりスペースをとる大がかりなもの。実は、親戚からの「お下り」で、今年の正月に親戚宅でみんなが集まったさいに頂いた。以来、ずっと愛用しているという。

 懸命に“主婦をする”1歳9か月の孫娘と、久々に半日以上付き合った。まだ、たどたどしい話しぶりだが、お互い意思疎通は十分。順調に育っている。
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ピンクの梅

2010年02月23日 | Weblog
 我が団地のそば。民家の庭にピンクのウメの花が咲いていた。白梅は清楚だが、色がついていると、さらに華やかさが増す。道路から眺めると、屋根も古風に映りなかなかの雰囲気。蕊をたくさんつけた花びらを、幾らか逆光気味に角度をつけて狙った。

 平安時代の中ごろまでは、花と言えば、梅を指していたという。それも、人気は白。やがてピンク・赤が“花の主流”となり、その後、桜に取って代わられることになる。いま花見はやはりサクラか。でもウメだって、好きな人もいる。ゆっくりと開き、花期が長く、散るのもまたゆっくりしている。

 昔、通っていた小学校の校章が、ウメの花のデザインだった。梅は中国の故事から「好文木」とも呼ばれた。厳しい冬を耐えれば芳しい香りの梅の花が開くように、学問に懸命に励んで開花をということなのだろう。現在も同じ校章のはずだ。
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新旧駅舎

2010年02月22日 | 
 「あぁ懐かしいなぁ、これ」。阪急電鉄・梅田駅の改札を出たコンコース(紀伊国屋書店前)で、阪急の開業100周年の記念パネル展が開かれている。なかでも『駅舎100年』に目が行った。宝塚線各駅の新旧写真を並べていたが、ちゃんと我が地元の「池田駅」もある。

 池田駅が今のような上下線高架駅(2階改札、3階ホーム)となったのは1986年4月だった。もう四半世紀近くが経過している。それまでは、ご覧の“平地駅”。踏切が“露出している”というか、“むき出し”の状態。

 はっきりと記憶に残っている。電車が駅に近づくのを見て、目で測って、急いで走ればちゃんと間にあった。今はそうもいかない。一見、危険なようだが、事故は意外と少なかった。平和な、田舎っぽい駅舎の風景である。

 今年の3月10日で、開業してちょうど100年になるという。池田は阪急の創業者・小林一三翁が居を構えていたところだった。そのためか、池田駅も重視されてきた。近くに百貨店をつくろうとしたが、商店街サイドの反対で計画が頓挫。残念ながら、駅周辺の発展はイマイチのようである。
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電子辞書

2010年02月21日 | 
 電子辞書が実に“進化”している。新学期を控えて、学生向けもメーカーの競争も激しい。大阪・梅田に出たついでに売り場をのぞいたら、キャンペーン・フェアの真っ最中。色々並んでいた。孫の中学入学祝いの下調べだったが、迷ってしまい、結局、候補を絞っただけ。最終的には本人らの希望を入れて決めることにした。

 公立の中学校では電子辞書を“自宅使用”に限定しているところが多いという。私立では、許可していて、学校によっては推薦機種もあるらしい。孫は京都の私立中へ通うことになった。あれだけ合格を喜んでいたので、あ祝いに何かしなければという気になる。学校がどう指導しているかまだ聞いてはいない。だが、見たところけっこう機能も充実している。使えばきっと役に立つはずと思う。
 
 学生向けで、売れ行きがよく、競り合っているのが、シャープ「Brain」とカシオ「EX-word」の2機種と判断した。もともとシャープは液晶画面の美しさを“売り”にしていた。だから、もちろんカラー製品である。カシオも負けてはおれない。今年の新製品としてカラーで勝負をかけきた。そして、タフパワーを誇っている。一方が「カラー、見やすい。コンテンツが増やせる」と言えば、片方は「美しく、強い。多彩な機能」をうたう。電池も「充電式」と「単3乾電池」で対抗する。

 同じ「学生」でも、中学生と高校生ではレベルが異なる。内容をもっと細かく検討したいが、中学か高校、どちらに重点を置くかで、求める電子辞書も変わる。収録辞書数は100コンテンツを超す。英語にしても、今やのネイティブの発音入りは、すでにジョーシキだという。

 ちなみに値段は3万2700円と3万1800円。似たような額を提示している。ますます、選ぶのがむずかしくなる。学生用だけではなく、自分用の電子辞書が欲しいくらいである。しかし、2台もは無理だ。しかも、もっと値が高いのがずらり。

 「学生用はいつ、安くなる?」「今は売り出したばかり。いずれ…」と店員はあいまいに、ぼやかす。旧スタイルだと数千円で買えるのもあるが、せっかくのプレゼントだったら、やっぱり新製品にしたい。
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転向

2010年02月20日 | ギャンブル
 21日の東京競馬場でダートのGⅠ「フェブラリーステークス」(1600㍍)が行われる。今年はダートの常連有力馬に加え、芝から初めてのダート参戦となる精鋭たちが数多く出走する。それだけで興味を盛り上げてくれるが、初の砂で走るかどうかは微妙。昨年のこのレース④着に敗れた後、ダート4連勝中のエスポワールシチーを人気でも軸に据えたい。

エスポワールシチー
リーチザクラウン
サクセスブロッケン
レッドスパーダ
テスタマッタ
× オーロマイスター
× グロリアスノア
 エスポワールシチーも最初は芝を7戦した。戦績は[1-2-1-3]だった。ところが、ダート路線に転向してからは10戦して[8-1-0-1]と、まるで水を得たというか、“砂を得た馬”。唯一の着外が前述の④着。逃げるか先行して差す。安定した戦いぶりだ。

 昨年の覇者▲サクセスブロッケンはコース、距離的に陣営も連覇を狙う。ただ、暮れのJCダートで④着と◎に雪辱されている。力は互角とみても、多少成績にムラがある分、マイナスの評価をせざるを得ない。

 転向・初ダートでよく引きあいに出されるのはクロフネ。今は種牡馬になっているが、2001年秋の武蔵野Sでダートマイルに1分33秒3の快レコードで圧勝。続くJCダートでも2100㍍2分5秒9という破格の世界レコードで快勝し、引退した。語り草となる“黒船”だ。芝時代のダービーでは⑤着だった。

 「クロフネ再来」は、期待をかけすぎのようだが、調教で走る○リーチザクラウンならどうか。距離は長いところより、むしろマイルに向くかも知れない。おまけに、芝では力の要る馬場もこなした。応援の意味も込めて“激変”するなら、このレースでこそ。ちなみにリーチの昨年ダービー成績は②着だった。

 あとは、△レッドスパーダと△テスタマッタが好位につけて抜け出しを図る。ペースが速くなって差しの穴はオーロマイスターとグロリアスノア。
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確定申告

2010年02月19日 | 
 所得税の確定申告期だ。定年後、これまで何年間か国税庁のインターネットHPで書類を作成し、税務署(大阪・豊能=写真)に提出してきた。要領は同じだ。今回はパソコンで操作するさい、スタートの選択画面で「還付申告の方」にせず「年金所得の方」にしたため、書類は「申告書A」から「申告書B」に変わっていた。

 「Bでも提出できますか?」。尋ねると「どちらでもOKです。Bの方はいわば“オールマイティー”」とのことだった。少し説明がややこしいように感じた。だが、AもBも中身の書き込み要素は同じ。出てくる結果も同じはずである。ただ、形式の違いだろう。ダメなら自宅に戻って入力し直せばいい。気楽に構えていたのだ。

 国税庁にすれば「確定」ということらしいが、私ら申告する側の狙いは「還付」である。昨年1年間で収め過ぎの源泉徴収税を、いくらかでも返してもらおうというつもり。「必要経費」の貼付書類をそろえ、提出を終えるといつものことながらホッとする。

 国税庁ではe-Taxを勧めている。それに切り替えても、作業的には同じようなもの。しかし、私の場合は、年金以外の所得は毎年減っており、狙いの還付金も額は大したことはない。来年についてはどうなるか不明だが…。
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