原題:『52ヘルツのクジラたち』
監督:成島出
脚本:龍居由佳里
撮影:相馬大輔
出演:杉咲花/志尊淳/宮沢氷魚/小野花梨/桑名桃李/金子大地/西野七瀬/真飛聖/池谷のぶえ/余貴美子/倍賞美津子
2024年/日本
「魂のつがい」について
主人公の三島貴瑚を演じた杉咲花の熱演は十分に評価に値するし、個人的には西野七瀬の悪役もだいぶ様になってきたように感じるものの、批判しにくいテーマの上に語弊を覚悟して書いておくのだが、事件が次々とあまりにも「きれいな流れ」で起こることに対する違和感を禁じ得ない。
しかし「魂のつがい」に関して言うならば、「魂のつがい」を感じるような相手に生前出会うことなど奇跡に等しいはずなのだから、もしそのような人に出会ったとするならば、例え結ばれないとしても、そのような人の存在を大切にするために寿命は全うするべきだとは思う。
映画として観た場合、貴瑚と少年が出会ったのは雨の中で、貴瑚と少年の母親の品城琴美が出会った際には、貴瑚は琴美から飲んでいるビールをかけられたのであるが、ラストシーンにおいて貴瑚と少年はクジラに水をかけられる。この「水」の演出の比喩は弱い気もするが悪くはないと思う。
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