原題:『快盗ルビイ』
監督:和田誠
脚本:和田誠
撮影:丸池納
出演:小泉今日子/真田広之/水野久美/加藤和夫/伊佐山ひろ子/天本英世/陣内孝則
1988年/日本
コメディアンとしての真田広之の演技について
本作は名作と呼ばれているようである。確かに冒頭で主人公の加藤留美が引っ越し先にもってきたハンフリー・ボガードのパネルなど和田誠監督が見せる映画的記憶は申し分はないし、加藤留美を演じる小泉今日子の可愛さも絶好調だったとは思うのだが、その相手の林徹を演じた真田広之のコメディアンとしての演技が「正しい」のかどうか、『恋は雨上がりのように』(永井聡監督 2018年)の大泉洋の絶妙な演技を見た直後もあって疑問が残る。せめて留美の恋人を演じていた陣内孝則と真田の配役を変えるべきだったと思うのだが、それぞれの所属事務所の力関係で無理だったようだ。