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情報技術の四方山話

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Intelは何故ウイルス対策事業McAfee買収したのか?

2010-08-22 12:53:45 | 情報セキュリティ
匠技術研究所
Intelは何故ウイルス対策事業McAfee買収したのか?


こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
Intelがウイルス対策事業の雄McAfeeを買収しました。Intelにとって過去最大規模の買収です。McAfeeはウイルス対策ソフトウエアの雄で、国内でのライバルはSymantecのNorton(ノートン), Trend Microのウイルスバスターです。

IntelはCPUのメーカーであると共にコンピューターに必要な様々な機能単位のチップも沢山作っています。パソコンLANの普及に合わせて、有線LANのチップを作りサーバー等での高価格帯の標準チップになりました。

次に無線LANの機能centrinoをCPUと共に組み込みます。これで、有線と共に無線も含めてパソコンの通信機能をインテルが提供することになります。

一方で、CPUの高性能化に伴いパソコンの機能が拡大すると共に、情報セキュリティへの対策が必要になります。Intelは既にVPNなど暗号化の分野では、LANカードに処理の重い暗号処理機能を持たせるなど、半導体メーカーならではの実装を進めてきました。

Windowsとインターネット接続の普及により、ウイルス伝搬が容易になり、McAfee等ウイルス対策ソフトメーカーが沢山生まれました。パソコン上の基本ソフトがWindows一色になったことで、ウイルス対策ソフトはWindowsがビジネスターゲットとなります。

ウイルス対策ソフトは、電子ファイル中のウイルスが指紋のような特定パターンを持つことに着目してウイルスを探し出します。インターネット接続により、パソコン上の電子ファイルは電子メールやホームページなどが沢山存在することになります。このファイルの全てを、多くのウイルスの有無を検査するには、莫大な処理が必要です。そうです。Intelの出番です。

いまは、パソコン上のCPUでウイルスの検査をしています。一方でFortinetで知られるように「ハードウエア」でウイルス検査を行う技術もあり、企業では普及しています。ウイルスの数は毎日増えます。電子ファイルの数も増えます。さらに、電子ファイルの容量、即ち大きさがとても大きくなります。ウイルス対策用ソフトの負荷が日々高まる傾向は続くため、ウイルス検出の高速化はハードウエアの助けを借りない限りできないのです。McAfeeにはこの悩みがあります。

ということで、両者にとって高速なウイルス検査の方法をチップ化して普及させること無しでは、インターネットに接続したデバイスを増やす、即ちマーケットを拡大することができないという背景があるのです。高速、高解像度のグラフィクスボードが専用CPUで動作するように、近いうちにIntelはCPU機能の一部として、ウイルス検査アクセラレータを実装すると推測します。


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