
OracleがSUNから得るMySQL
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
OracleがSunを買収しました。SUNは1年4ヶ月前にMySQLを買収しています。MySQLはインターネット上で最も多く使われているオープンソースのデータベースです。またクローズドソースでの利用も認めるデュアルライセンスの方式を採用しています。
Oracleは2007年にMySQLの買収に失敗しています。その後SUNがMySQL買収に成功し、OracleがそのSUNを買収することでMySQLも手に入れました。
OracleはMySQL買収失敗の後、MySQLの一部に組み込むことでトランザクション処理機能を追加するInnoDB社を買収しました。またやはりオープンソースのデータベースBerkeley DB開発を源流とするSleepycat Software社も買収しています。
MySQLはWebアプリケーションで業界標準のデータベースシステムです。情報系のシステムとして優れていますが、InnoDBの機能を追加することで、いわゆる勘定系のシステムを構築することができます。OracleのSUN/MySQL買収でMySQLにInnoDBを組み込むことが当然になる可能性があります。
現在のMySQLはInnoDBだけでなく、様々なDBエンジンを組み込むことができるPluggable Storage Engine Architectureとなっており、MySQLにOracleを組み込むことが現実的になります。そうなると利用者の多いMySQLの分野にMySQLのままOracleをエンジンとして利用できるようになりOracleの弱いWebサーバー分野でのOracleの普及の大きな助けになるでしょう。すでにIBMはAS400/System iにMySQL+DB2を組み込む取り組みをしています。
Oracleの本業のデータベース分野で見たときに、SUNの買収物の中でインパクトが大きいのは、いまだ確固たる地位を築くことができずにいる、Webサーバーのバックエンドデータベース分野の雄MySQLだと思います。

Oracleの「Oracle Buys Sun」のプレスリリース(英文)へ

Sunの「Oracle to Buy Sun」のプレスリリース(英文)へ
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