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「銀二貫」高田郁

2011年01月22日 18時23分40秒 | 読書(小説/日本)


「銀二貫」高田郁

『みをつくし料理帖』シリーズで有名な高田郁作品。
ふとした経緯から、父を亡くしたサムライの子を銀二貫で救う。
自分の店に引き取り、商人の子として一から鍛えていく。
高田郁作品らしい人情モノで、読みごたえたっぷり。
ストーリーの予測はつくんだけど、それでも読んでいて楽しい。
寒天作りが縦糸、松吉と真帆の恋が横糸で物語が展開する。
充分満足のいく仕上がりとなっている。

『みをつくし料理帖』シリーズのファンなら、読んでソンはない。
それに、大阪が舞台なので、具体的に場所が分かる。
なじみ深い地名多数出てきて嬉しい。
天神橋や天満橋だけでなく、高槻や芥川とか出てくるし。
期待を裏切らない内容である。

【ネット上の紹介】
大坂天満の寒天問屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で焼失した天満宮再建のための大金だった。引きとられ松吉と改めた少年は、商人の厳しい躾と生活に耐えていく。料理人嘉平と愛娘真帆ら情深い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、またもや大火が町を襲い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。

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