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『江戸菓子舗照月堂』シリーズ 篠綾子

2020年02月21日 18時21分16秒 | 読書(歴史/時代)
『江戸菓子舗照月堂』シリーズ 篠綾子

『江戸菓子舗照月堂』シリーズを読んだ。
幼少に両親を火事で亡くし、兄は行方不明、天涯孤独のなつめがヒロイン。
京都から江戸に移り、尼僧・了然尼と暮らし、菓子職人を目指す話。
現在7作品出版され、タイトルは次の通り。

1作目 江戸菓子舗照月堂
2作目 菊のきせ綿
3作目 親子たい焼き
4作目 しのぶ草
5作目 びいどろ金魚
6作目 ほおずき灯し
7作目 雪ひとひら

1作目P58・・・了然尼の言葉
「もちろん、生まれや育ちによって、進める道が限られていることもあります。せやけど、世の中は思うているより広いものや。なつめはんの前にはいくつもの道が開かれているし、行きたい道に進んでよろしいのや。(後略)」

3作目P28
人によって、何を石ころと感じるかは違う。同じような事態であっても、小さな石ころに過ぎないと思える奴もいれば、動かせねえような大岩だと感じる奴もいるだろうよ。(後略)」

4作目P143・・・春の七草
せりなずなごぎょうはこべらほとけのざ すずなすずしろこれぞななくさ
(中略)
「その三つ目、ごぎょうの別のな名を母子草と言うんどすえ」

6作目P146・・・秋の七草
萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花

七作目P237
「六は和歌に関わりの深い数字なんだそうだ。六歌仙しかり、三十六歌仙しかり、『古今和歌集』では和歌のありようを六つに分け、それを『六義(むくさ)』と呼ぶらしい。(後略)」

【おまけ】
年末から篠綾子作品のシリーズものを読んでいる。
「更紗屋おりん雛形帖」全6巻
「代筆屋おいち」全4巻
そして、本シリーズである。今のところ7作出て、まだ続いている。
今までで一番長いシリーズ、まだまだ続きそうで楽しみだ。
順番として、この順番で良いように思う。
微妙に内容がリンクして、登場人物が重なるからだ。
(もちろん単独で読んでも充分楽しめる)
それにしても、読んでいて、やたら和菓子が食べたくなる。

【ネット上の紹介】
生まれ育った京を離れ、江戸駒込で尼僧・了然尼と暮らす瀬尾なつめは、菓子に目がない十五歳。七つで両親を火事で亡くし、兄は行方知れずという身の上である。ある日、了然尼と食べるための菓子を買いに出たなつめは、いつもお参りする神社で好々爺に話しかけられた。この出会いは、なつめがまた食べたいと切に願ってきた家族との想い出の餅菓子へと繋がった。あの味をもう一度!心揺さぶられたなつめは、自分も菓子を作りたいという夢へと動きはじめて…。江戸の町の小さな菓子舗が舞台の新シリーズ誕生。
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