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「動的平衡」(3)福岡伸一

2022年07月18日 17時12分38秒 | 読書(科学)


「動的平衡」(3)福岡伸一

生命とは何か?
シリーズ3冊目。
とても興味深いので読んでみて。

P32
幸い、ニューヨーク州は、北に自然豊かなキャッツキル丘陵地帯がある。そこから長大なトンエルを掘ってニューヨーク市街に水を導くことになった。

P33
ニューヨークの水道水はおいしいことで評判だ。

P80
私たちが毎日、タンパク質を食物として摂取しなければならないのは、自分自身の身体を日々、作りなおすためである。

P119
免疫システムの最大の敵は、ストレスなのである。

P131
がん細胞は、いうなれば、社会の一員として職業に就き、自分の専門の仕事に邁進していた大人が、あるとき何の拍子か、すべてを放り投げて、青春期に戻って当てのない自分探しを始めてしまったようなものだ。

P174
抗生物質の発見は、近代医学史上、最大の革命のひとつに数えられる。

P196
赤ちゃんは子宮から押し出され、そのかわいらしい、しかし大きな脳をもつ頭部を狭い産道にこすりつけながら、やっとの思いで外に出てくる。まさに生まれ出ずる苦しみだが、このとき、赤ちゃんは好むと好まざるとにかかわらず、産道の壁に口や鼻をぴったりと押し付けることになる。膣の壁は外界に直接通じており、そこはある意味で雑菌がうようよ棲みついている。赤ちゃんはこれらを無理矢理なめとらされる。赤ちゃんはお母さん以外の生命体に初めて出会うことになる。これが腸内細菌の最初の候補者となる。(乳酸菌とビフィズス菌が、お母さんからのプレゼントだ。じゃあ、帝王切開の場合どうなるのか?親がアレルギー体質だと、アレルギー疾患のリスクが高まる、とも言われている。正常分娩の方が、赤ちゃんは良いスタートを切れる、と言える)                                                   

【関連図書】1

「動的平衡 新版」福岡伸一 

「動的平衡 2 新版」福岡伸一                                                                                                                               
【関連図書】2


「微生物の狩人」ポール・ド・クライフ

【ネット上の紹介】
生命現象の核心を解くキーワード、それは「動的平衡」。哲学する生物学者が問う生命のなりたち、ふるまい、ありよう―流麗な文章でつづられる、福岡生命理論の決定版。
第1章 動的平衡組織論
第2章 水について考える
第3章 老化とは何か
第4章 科学者は、なぜ捏造するのか
第5章 記憶の設計図
第6章 遺伝子をつかまえて
第7章 「がんと生きる」を考える
第8章 動的平衡芸術論
第9章 チャンスは準備された心にのみ降り立つ
第10章 微生物の狩人

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