「神に守られた島」中脇初枝
戦争末期、沖永良部島が舞台。
島に住む子どもの視点で描かれる。
3部構成になっている。
第一部=戦争末期、島の子どもたちの様子
第二部=特攻機が島に不時着する
第三部=敗戦を迎える
P108
「貴重な飛行機を失って、ぼくだけ生き残ってしまった」
伍長はまた海を見た。
「昨日、一緒に出撃したみんなは沖縄に辿りついて突入している。ぼくも昨日、みんなと一緒に死ぬはずだったのに。死んで神になるはずだったのに」
伍長は叫ぶようにそう言うと、頭を抱えた。
胸で人形が大きく揺れた。
ぼくたちも黙りこんだ。
波の音と鳥の鳴き声が沈黙を埋めていく。
「ここにいれば?」
カミがぽつりと言った。
【ネット上の紹介】
沖永良部島―沖縄のすぐそばにある小さな島は、大戦末期、米軍機による激しい攻撃を受けた。戦況が厳しくなっていくなか、島のこどもたちは戦争を肌で感じつつも、いきいきと過ごしていた。そんなある日、島に特攻機が不時着するという事件が起きる。
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