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「大島和典の歩く見る考える沖縄」

2023年02月24日 07時01分33秒 | 読書(沖縄・八重山)

「沖縄平和ネットワーク大島和典の歩く見る考える沖縄」

著者は、退職後2004年から沖縄に住み、81歳になる2017年まで1,000回を超えるガイドを務めた。81歳でガイドを引退されたが、本書には、そのエッセンスが詰まっている。

【米軍侵攻略図】↓


【沖縄本島の軍事基地】↓


最後に追いつめられた場所・・・×印が米須海岸

「ギーザバンタ」の向こう付近から、この右側の荒崎海岸を回り込んだ辺り、この辺りに追い詰められ殺されるか捕虜になった場所です。
ここで何千人か何万人死んだか分かりません。(中略)
みなさんの右手の突端が荒崎海岸ですが、あの少しこちらに寄った辺りを「ひめゆり」の宮木喜久子さんらの一行が彷徨っていて、米兵とばったり出会ったのです。
6月21日のことです。米兵が自動小銃を乱射しました。

P10
沖縄で多い姓
①比嘉
②金城
③大城
④宮城
⑤新垣

P10-11
1609年に島津藩に侵略されて、それ以降は島津藩が、実質的な支配者になったのです。
そこで「大和風(本土風)の名字はまかりなあらぬ」として、東さんは比嘉さんに変えさせられました(1624年通達)。

沖縄では「大和風は駄目」「三文字姓に」
東→比嘉
船越→富名腰
徳川→渡久川
前田→真栄田

奄美では「一次姓」に
元(はじめ)
碇(いかり)
文(かざり)
中(あたり)

P68
朝鮮族の姓の部分は(金さん、朴さんなど)は氏を示す姓ではなく、一族の呼び名なのです。学術的にいえば、氏族名(CLAN)なのです。(中略)
従って結婚しても女性は姓の部分の呼び方が変わりません。子どもは男女ともに父親の「本貫」に入ります。(本貫=ある姓をつくった始祖の出身地)

P115
嘉数高台は沖縄に関する平和学習をする上で大事なところです。沖縄戦で本格的な地上戦が始まった場所であり、かつ目の前に見える普天間飛行場から沖縄の基地問題を説明できる場所でもあるのです。

【参考リンク】
歩く・みる・考える沖縄(1987年刊)

道の駅かでな - 嘉手納基地を一望

【番外編】
P109
日本では乳脂肪分が8%以上でなければ「アイスクリーム」と言ってはいけない、それ未満だと「アイスミルク」「ラクトアイス」などと表記しなければなりません。

サーターアンダギー
P112
これがうまいというより、「優美堂」のはうまい!(中略)ここの味を100点だとしたら、空港などで売っているのは50点だとボクは思っています。(ここまで言い切ったら空港店への営業妨害かも・・・大丈夫?)

【参考】
沖縄は全国でいちばん出生率が高い。未婚率はトップクラスで、失業率ではもうずっと最下位。(by「戦争とバスタオル」)


【ネット上の紹介】
父は沖縄のどこで、どのように戦死させられたのか―。沖縄戦とはどのような戦争だったのか―。どうして沖縄戦になったのか―。戦争を防ぐ、戦争を起こさないためにはどうしたらいいか―。これらを生涯の命題として沖縄案内の現場に立った名案内人の、オキナワと日本の現実をも問う「魂の平和ガイド」を載録して再現!
1 ホテル出発、南部の第一現場へ
2 ひめゆりの案内~第三外科壕の前で
3 「平和の礎」を歩く
4 「魂魄の塔」「米須海岸」案内
5 「嘉数高台」を歩く
6 「安保の見える丘」案内

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