goo blog サービス終了のお知らせ 

新専貨回想

平成の世を駈けたヤード系輸送の末裔

信越4380レの名優たち(その59) タキ11252

2012-06-24 20:07:51 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 晩年になってタキ9250形の老朽置換え用として新井に引っ越してきたNRS所有のタキ11250前期型。個人的にはのっぺりした後期型より、キセに補強アングルのある前期型の方が変化が適度にあって好きかな。以前は新南陽から新崎、後年は新潟臨鉄藤寄までアセトアルデヒドを運んでいたので、生涯日本海縦貫線の常連でした。

 タキ9250共々、長大なタンク体が恰好良く人気のある形式でしたが、長い故に形式写真を綺麗に撮る条件が難しい車輛でもあります。これを撮った東港は光線状態、引きの取り易さ、障害物の少なさ、どれを取っても一級の撮影地でしたね。

(1996年8月24日 名古屋臨海鉄道 東港駅)


信越4380レの名優たち(その58) タキ3768

2012-06-24 19:09:24 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 ダイセル新井の酢酸輸送末期になって突如出現したクラレ所有のタキ3700です。元来電化の所有でしたが、同社はかなり前に酢酸の鉄道輸送を終了しており、貨車は永らくクラレ中条に貸し出されていました。ところがJR貨物が30年以上の経年私有貨車の全検費用を有料化したため、その費用負担の絡みで実ユーザーに移籍した、という流れみたいです。電化のタキ3700は新製車については、以前にも大半がダイセルに移籍しているので、結局全部他社に移籍したことになりますね。

良く見ると電化の軍配マークを塗り潰した痕跡が…クラレの私有貨車はタム8400、タキ10400形アセトアルデヒド専用車以来、久々の復活でした。

(2002年10月12日 信越本線 黒井駅)


酒田港その後

2012-06-18 00:07:51 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 その後どうなったのか気になりつつ、調査を怠っていた東北東ソー酒田大浜工場構内残留タンク車の動向ですが、断片的な情報を改めて総合すると、新専貨最後まで運用されていたカセイソーダ液タキ車42輛のうち1輛を除いて昨年夏頃に処分された模様です。残る1輛は某団体に寄贈されたという情報もありますが、事実関係は調査中です。

 先日酒田を訪問したのにも拘らず、鉄道とは無関係な行程でスケジュール上現地確認できなかったのは残念ですが…


信越4380レの名優たち(その56) タキ8702

2012-04-30 20:30:01 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 化成品タンク車の中ではちょっと長めな、ドーム付き直円筒タンク体で昔ながらのタンク車らしい形態です。SUS316タンク体なので、本来の酢ビモノマー輸送用としての需要が消失した後も、プロピオン酸などの各種化成品に転用されていました。社章板取付ボルトの痕跡に電気化学工業所有時代が偲ばれます。

(1994年8月13日 桜島線 安治川口駅)


信越4380レの名優たち(その55) タキ5700

2012-04-21 21:43:15 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 タキ4200とそっくりなので、注意していないと見逃してしまいそうな珍形式です。唯タキ4200より少し長めなので、第2次台車改造の対象から外れTR41Cのままです。真横からのカットなら長いのが判るかな・・・? 積荷の塩素酸石灰液は製紙用漂白剤ですが、晩年は塩カル輸送用に転用され、運用拠点も能町に移ったので、本来ならここで紹介するのは微妙な気もします。白新線黒山駅より田圃の中の一本道を延々と歩いていったのも、普通の住宅地の裏に広がる草生した藤寄駅ヤードも感慨深いです。

(1995年3月12日 新潟臨海鉄道 藤寄駅)


信越4380レの名優たち(その54) タキ18700

2012-04-07 23:39:37 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 少数派の割には3グループもあるタキ18700、最後に紹介するのは旧協和発酵のトップナンバー、保安対策以前の製作なのでタンク体が台枠一杯に載っている35系らしいフォルムです。荷役時に溢れた酸がタンク体を伝わって台枠やセンタアンカを腐蝕するのを避けるための溢液受けと、受けた液を下に流す為の管が後天的に追加されているのが特徴的です。3560レに組成されて発車待ちの所を隣接する白新線東新潟駅ホームよりキャッチしたもので、夕方に黒井で解放され、翌日の4380レに継送されます。

(1999年3月6日 信越貨物支線 新潟貨物ターミナル駅)


信越4380レの名優たち(その53) タキ14244

2012-04-01 12:15:02 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 マニア的な見方をしていると、どうしても変な車に偏ってしまっている嫌いがあるので、たまには普通の車でも、とこの列車では常連だった極標準的な形態の普通のタキ4200ですが、今度は「カセイソーダ液専用」標記の位置が変…やはり車番の真下に無いと落ち着かない感じです。

(1995年2月26日 信越貨物支線 新潟貨物ターミナル駅)


信越4380レの名優たち(その52) タキ32672

2012-03-25 21:55:20 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 言わずと知れたタ300形液化エチレン専用車改造のタキ2600形ですが、こちらはカマボコ型キセを持つグループです。以前紹介した32620と見比べてみてください。

 草生した側線に埃っぽい土のタタキ、小じんまりした貨物ホーム、そこに転がる化成品タンク車とパワム車、こんな情景も岳南の貨物輸送廃止で完全に過去のものになってしまいましたね・・・

(1995年8月1日 岳南鉄道線 岳南原田駅)


信越4380レの名優たち(その51) タキ55060

2012-03-23 00:07:13 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 能町と二本木間での工場間廃硫酸輸送に使われていた5輌のうちの1輌です。そのどれも一癖あるメンバーでしたが、これもまた曰くありげな形態、それもそうで、やはりタンク体更新の実施例です。2つのフランジ付きマンホールに側梁省略台枠と、アンバランスですが模型的には面白そうな形態ですね。写真は川崎・鶴見界隈訪問時定番の巡回ルートだった、浮島町のJOTサービスセンターに入場していたところをキャッチしたものです。

(1995年5月3日 神奈川臨海鉄道浮島線 浮島町駅)