goo blog サービス終了のお知らせ 

快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  首都直下型地震等を考える 浸水リスクは過去の大地震の時と現在とでは条件が違う

2019-12-07 09:00:27 | 地震 津波
 首都直下型地震とそのリスクについては様々な論議がなされていますが、この中で浸水、水没リスクは必ずと言ってよい位に言われています。
 特にゼロメートル地帯については地震による堤防の損壊などで少なからぬエリアが浸水、水没する可能性について指摘されています。
 このゼロメートル地帯について既にお気付きの方は多いと思いますが、「過去に安政江戸地震、明治東京地震、関東大震災など大きな地震が有っても水没しなかったのだから、同様な地震が仮に来ても大丈夫という事ではない」点は見落とせません。
 何故なら「現在は当時よりも更に地盤沈下しているエリアが少なくないから」です。
 「東京 ゼロメートル地帯 変遷」などで検索するとヒットすると思いますが、例えば首都圏であれば次のような状況が有ります。

引用開始(一部抜粋)

http://www.ktr.mlit.go.jp/arage/arage00033.html

都市化の進展と地盤沈下
荒川放水路周辺は水運に恵まれ、東京の工業の中心として発展しましたが、工場の地下水揚水による地盤沈下が発生しました。太平洋戦争中は沈静化したものの、戦後の産業活動再開にともなって、地盤沈下は再び活発化しました。地盤沈下により、堤防の高さが不足することに加えて、堤内地の地盤が低くなって洪水時の氾濫被害が拡大することが懸念されました。

引用終了

 表示されている画像はこのページで直接ご覧ください。
 これで見るとわかるのですが、地下水の汲み上げで1890年の時よりも多い所では約4.5m程は地盤が沈下していて、それだけ水没の深さも増える事になります。
 そして関東大震災の起きた1923年からでも約1~3m位沈下しているエリアが有ります。
 当時とは堤防の強度などが違うのかも知れませんが、一方で台風や豪雨の猛烈化、地表がコンクリートやアスファルトなどで覆われて地下に水が浸透しにくくそれだけ川に水が流れ込むなどで水位上昇の危険は高まっていて、これらを総合すると浸水、水没リスクは無視できないものと思えます。