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快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  旅客機の推進用ジェットエンジン 3基が妥協点と思うもう一つの理由

2025-01-26 19:20:33 | ジェット機
 前回記事ではサブタイトルを当初「3基が落としどころか 旅客機の推進用ジェットエンジンの数」と表現したのですが、これだと何だかまるで「3基だと飛行機が落ちやすいみたい」な印象になるような気がしたので、「3基が妥協点か 旅客機の推進用ジェットエンジンの数」に変更しました。
 そして投稿年月日と日時も変更後の時のものになっています。
 ところで推進用ジェットエンジンですが、4基を避けるもう一つの理由が有ります。
 それは「航空機 禁止 4発」とかのキーワードで検索すると多くのデータがヒットするのでわかる通り、一部の国(例えばイスラエル)、一部の飛行場(例えば伊丹空港)では4発(推進用ジェットエンジンが4基のもの)の乗り入れが原則として禁止(特別に容認する枠は有りますが)になっている、と言う事です。
 これは無論、地球温暖化防止や騒音対策と言う環境面重視によるものです。
 しかし4基はダメですが3基はダメとは言っていないので、ならば3基にして行こうと言う事になるわけです。
 それと以前の記事でも触れましたが、推進用ジェットエンジンの少なくとも1基が機体後部の有る事によってバードストライクのリスクがかなり減る、と言う事も3基が妥協点である理由の一つです。


仕組みとアプローチ -  3基が妥協点か 旅客機の推進用ジェットエンジンの数

2025-01-26 14:43:03 | ジェット機
 これまで航空機のバードストライクに関して記事をいくつか書いて来ましたが、現状の主流になっている2基の推進用ジェットエンジンではバードストライクで2基共にダメージを受けた場合、かなり危険な状況になるケースが多いと言う事で、では4基ならば、となるのでしょうが、しかし4基だとエネルギー効率がかなり落ちるのは避けられず、そうすると落とし所は(少なくとも安全性優先重視の旅客機では)何基にすれば良いか?となるとそれはやはり3基と言う事になるのかと思っています。
 推進用ジェットエンジンが3基とも機体後部でもいけなくはないのでしょが、重量バランス、推進力のバランスなどの面から考えて、2基は主翼に、そして残りの1基は機体後部、尾翼の下端かその近辺に、と言う事になるのではないでしょうか。
 今後、主流はどうなって行くのでしょう。

仕組みとアプローチ -  政府専用機の推進用ジェットエンジンの数 各国はどうなっているのか

2025-01-25 13:08:57 | ジェット機
 務安国際空港の旅客機事故が本当にバードストライクによるものであったとすれば、と言う仮定になりますが、航空機のバードストライクによるリスクを従来よりも高く想定しなくてはならなくなって来るのかもしれません。
 では各国の政府専用機が現状どれだけの数の推進用ジェットエンジンを装備した航空機を採用しているのか?について調べてみると、

引用開始(一部抜粋)


政府専用機(せいふせんようき)は、各国の政府が所有・運航を行い、政府要人の輸送や自国民の救難などのために使用される航空機。 

引用終了

 詳細は直接ご覧ください。
 すぐに気がつくのは、3大軍事大国のアメリカ、ロシア、中国が推進用ジェットエンジンを4機装備したものであると言う事です。 
 やはりと言うか、かなりの安全を考えているのか、と思えて来ます。
 意外と思ったのはイギリス連邦の中心国(ある意味で大国)である英国が2基の推進用ジェットエンジンを採用している事でした。
 これは環境面を考えた結果なのでしょうか、以前は4基の推進用ジェットエンジンを装備した機種を採用していましたが、それらは既に退役させてます。
 では日本はと言うと

引用開始(一部抜粋)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%94%BF%E5%BA%9C%E5%B0%82%E7%94%A8%E6%A9%9F 
 
日本国政府専用機
(中略)
1992年(平成4年)にボーイング747-400を2機導入して運用が開始された。その後、2019年(平成31年)4月1日からはボーイング777-300ER2機に変更して運用している[1]。自衛隊機であるため機体記号は数字のみで構成される。

引用終了

 と言う事で英国と同様、以前は4基の推進用ジェットエンジンを装備した機種を採用していましたが、やはり環境面を配慮してなのか2基の機種に変更しています。
 確かに以前はバードストライクで死傷事故となった事例が確立的にかなり少なかったのでこのような環境面を重視する選択が良かれ、だったのかも知れませんが、去年の務安国際空港の旅客機事故が、仮にバードストライクによるものだったとすればですが、各国とも考え方を変更しないといけないのかどうか、と言うところでしょうか。
 


仕組みとアプローチ -  ベクトル和から考えるバードストライク 鳥の砂嚢に有る砂礫の破壊力

2025-01-24 18:12:07 | ジェット機
 前回記事の続きです。
 鳥の砂嚢に有る砂礫がどれだけ破壊力が有るのかについて考えてみました。
 務安国際空港の旅客機事故について、当時バードストライクが有ったと思われる時間帯の旅客機の速度は約300km/hあたりでしょうか。
 詳細はフライトレコーダーでわかると思います。
 そして「鳥の群れが正面から衝突した」と言う証言を本当だとすると、その速度を仮に50km/hとした場合、合計の相対速度は大体350km/hとなります。
 そんな程度の速度で鳥の砂嚢に有った砂礫が飛んだところで、果たしてエンジンを貫通するのか?となるのでしょうが、砂礫がエンジンの横方向に打撃するエネルギーは正面衝突によるエネルギーだけではありません。
 ジェットエンジンの羽根の回転エネルギーがベクトル和でバードストライクになった鳥を回転方向に更にエネルギー面で加勢させる事、更に正面方向から衝突した鳥の運動エネルギーがジェットエンジン内の構造部に斜めに衝突すると横方向や斜め横方向に加勢させる事になり砂礫が跳ね返ると思われます。
 つまりジェットエンジンに衝突する砂礫のエネルギーは鳥との正面衝突による前後方向だけの話では済まない、となるかと思います。
 結果としてジェットエンジンの横方向、斜め横方向にかなりのエネルギーを持った一部砂礫、特に大きな粒が弾丸のようにエンジン本体を突き破り、翼や関連するフラップなどの空力特性関連機器に衝突して損傷させる可能性、とかの話になって来るのかと考えていますがどうでしょう。

仕組みとアプローチ -  鳥の砂嚢に有る砂礫がフラップやその他など空力特性関連の翼関連システムにダメージを与えた可能性

2025-01-24 12:42:05 | ジェット機
 務安国際空港の旅客機事故ですが、「バードストライクを起こした鳥がある程度の大きさだった場合に、砂嚢の中に有る砂礫が飛び散ってジェットエンジンに損傷を与える可能性」についてこれまでの記事で書いて来ました。
 関連する記事は大体ですが次の通りです。

仕組みとアプローチ -  飼育された鳥なんかで航空機(特に旅客機)設計用バードストライクテストしても意味が有るのか
2025/01/15 09:02:58

仕組みとアプローチ -  航空機(特に旅客機)設計用バードストライクテストは現状のもので良いのか
2025/01/15 08:35:21

仕組みとアプローチ -  22口径の銃弾とバードストライク
2025/01/13 20:43:03

仕組みとアプローチ -  アヒルがバードストライクを起こすのか? 務安国際空港の旅客機事故
2025/01/13 20:04:51

仕組みとアプローチ -  見た目だけでは判断できない航空機の事故原因
2025/01/10 12:41:12

仕組みとアプローチ -  疑問点を考える 務安国際空港の旅客機事故
2025/01/08 21:10:41

仕組みとアプローチ -  航空機の油圧システムとバードストライク
2024/12/30 22:31:41

仕組みとアプローチ -  務安国際空港で発生した旅客機事故 バードストライクはどれだけ関係していたのか
2024/12/30 18:39:39
 
 その後も検討したのですが、「翼のフラップやその他の装置やその可動部、或いはこれらの制御系統やその可動部、油圧配管など、更にはこれらの異常を検出して操縦席に信号を送る信号系統などに、もしかしてエンジンを貫通した砂礫がまるで銃弾のように当たって損傷を与えた可能性と言うのも有るかもしれない」と考えるに至りました。
 「たかだか砂礫程度ではジェットエンジンを貫通するような事など無い」、などと思う莫れ。
 上記の通り、比較的大きなコハクチョウやガチョウなどの砂嚢の中にはある程度の大きさの石が中には入っている事も有るわけで、それらの多くは金属よりも固い事も少なくないのです。
 なので「鳥の砂嚢から飛び散った砂礫の一部がフラップなど翼の空力特性を変化させる装置やそれに関連するシステムの部分に運悪く命中してしまった場合には、これらの装置のダメージにより正常に飛行、離陸、着陸できないケースも発生し得る」と言う事も考えらてきます。
 今回の事故がバードストライクが原因で有ろうがなかろうが、今後の航空機、特に旅客機の設計について、これらの事象も想定して行くべきなのかもと思いました。