「ぶらり車イス紀行」 その693
☆ 認知症の症状あれこれ
認知症の典型的な症状の一つに記憶障害がある。それは、誰しも年を
取れば、人によって違いがあるもののもの忘れをするようになる。それ
が、認知症によるもの忘れであれば、記憶が欠落して、うっかりの範囲
を超えて日常生活に支障をきたす。例えば、スーパーで買い物をして、
レジ袋に買った物を詰めるとき、台の上の物が自分が買った物と他人の
買った物との区別がつかなくなったり(泥棒と間違わる)、また、職場
で部下に指示を出すのに、1時間前に言った指示と全く違う指示を出し
てしまう(部下に相手されなくなる)など、本人は自分のもの忘れに気
づいて、強い不安とストレスに陥ることがある。その一方で、ちょっと
したミスはすぐに忘れると言って、割り切っている認知症の人もいる。
こうした記憶障害は、人とのやりとりで周囲をイライラさせる元であり、
本人をパニックに陥れたりする。
さらに、記憶障害に関連して、時間の認知機能障害がある。例えば、
町内会の役員を務めていた人が、町内行事の日程が分からなくなって、
町内の人々とトラブルを生じさせる。ところが、時間の認知障害は記憶
障害がある人だけに生じるものではなく、記憶障害がなくても、過去に
起きた事例もある。この場合、時間の距離感がつかめないと表現される。
また、記憶障害は、空間の認知機能障害にも変化が生じさせる場合が
ある。それは、物と物との距離や位置関係の把握が難しくなって、字が
きれいに書けなくなったり、自宅のトイレの場所が分からなって浴室や
ベランダで用を足すことになったり、広いオフィスの中での移動が難し
くなったりする。それと、空間の認知障害があると、車の運転も難しく
なり、路上では左右どちらかに偏ったり、車体をこすったりすることも
ある。
そして、記憶障害の前触れとなるのが、匂い・臭いが分からなくなる
臭覚障害である。最初は、甘い匂いは分かるが嫌な匂い(排泄物など)
が分からない。しかし、次第に甘い匂いも分からなくなって、味覚にも
影響が出てくる。そうなると、料理をするときに味覚が分からないので
味付けに困る。しかし、アロマオイルの匂いがわかる程度に回復したこ
ともある。
まだまだ続く……。
たかし でした。
☆ 認知症の症状あれこれ
認知症の典型的な症状の一つに記憶障害がある。それは、誰しも年を
取れば、人によって違いがあるもののもの忘れをするようになる。それ
が、認知症によるもの忘れであれば、記憶が欠落して、うっかりの範囲
を超えて日常生活に支障をきたす。例えば、スーパーで買い物をして、
レジ袋に買った物を詰めるとき、台の上の物が自分が買った物と他人の
買った物との区別がつかなくなったり(泥棒と間違わる)、また、職場
で部下に指示を出すのに、1時間前に言った指示と全く違う指示を出し
てしまう(部下に相手されなくなる)など、本人は自分のもの忘れに気
づいて、強い不安とストレスに陥ることがある。その一方で、ちょっと
したミスはすぐに忘れると言って、割り切っている認知症の人もいる。
こうした記憶障害は、人とのやりとりで周囲をイライラさせる元であり、
本人をパニックに陥れたりする。
さらに、記憶障害に関連して、時間の認知機能障害がある。例えば、
町内会の役員を務めていた人が、町内行事の日程が分からなくなって、
町内の人々とトラブルを生じさせる。ところが、時間の認知障害は記憶
障害がある人だけに生じるものではなく、記憶障害がなくても、過去に
起きた事例もある。この場合、時間の距離感がつかめないと表現される。
また、記憶障害は、空間の認知機能障害にも変化が生じさせる場合が
ある。それは、物と物との距離や位置関係の把握が難しくなって、字が
きれいに書けなくなったり、自宅のトイレの場所が分からなって浴室や
ベランダで用を足すことになったり、広いオフィスの中での移動が難し
くなったりする。それと、空間の認知障害があると、車の運転も難しく
なり、路上では左右どちらかに偏ったり、車体をこすったりすることも
ある。
そして、記憶障害の前触れとなるのが、匂い・臭いが分からなくなる
臭覚障害である。最初は、甘い匂いは分かるが嫌な匂い(排泄物など)
が分からない。しかし、次第に甘い匂いも分からなくなって、味覚にも
影響が出てくる。そうなると、料理をするときに味覚が分からないので
味付けに困る。しかし、アロマオイルの匂いがわかる程度に回復したこ
ともある。
まだまだ続く……。
たかし でした。