今日のことば・・・利行は一法なり

「利行（りぎょう）は一法（いっぽう）なり」は、
曹洞宗を開いた道元禅師のことばですね。
道元著『正法眼蔵』の「座禅菩提薩?四摂法」にこうあります。

「利行といふは、
貴賤の衆生におきて、利益の善巧（ぜんぎょう）をめぐらすなり。
（中略）
愚人おもはくは、利他をさきとせば、
みづからが利、はぶかれぬべしと。
しかにはあらざるなり。
利行は一法なり。
あまねく自他を利するなり。」

（利行というのは、
身分の高い人に対しても低い人に対しても、
相手の利益になることをすることである。
（中略）
愚かなものたちは、
他人の利益を先にすれば自分の利益は損なわれるだろうと考える。
そうではないのである。
利行は、誰に対しても利なのであって、
それは自分をも他人をも利することなのである。）
（禅文化学院編『現代訳　正法眼蔵』誠信書房）

さあ、今日も利行は一法なりでいきましょう。


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