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和色ムーブメント

シニアになって、今一度「ムーブメント」を感じる旅に出てみようか

短い秋 / ラグの写真詩

2024年11月30日 | ラグの写真詩
秋が二度見する
藍紫色のアウター
色ながら散る椛たちが
髪と袖口でひと休み

忘れられない
案山子が誘う山道デート
キミを知り得るには
金メダル級の一日だった

でも、尊い時間は
切ないほど早く過ぎ去り
悲しいほど  短い

今も尚、心を覆い尽くす
ブラウンな季節 … 秋

ラグの詩(男と女の話)
 

記憶再生 / ラグの写真詩

2024年08月09日 | ラグの写真詩
子どもの頃まで
スクロールした記憶を
ゆっくり再生

すると、
しきりと登場する
見慣れた古い町並みと
細く薄暗い路地
その全てが
セピア色の静止画なんだ

ただ、
窓枠は目線の遥か上にある
自分自身が幼少の頃
正に、
この町に存在していた証拠
その路地を通り抜けた証拠

廂間を抜けて
懐かしい港が現れた
テトラポットで
砕ける散る波しぶき
色付きの動画

紙芝居からカラーテレビへ
半世紀の記憶再生

ラグの詩
 

浜の思い出 / ラグの写真詩

2024年08月09日 | ラグの写真詩
弓を引いたような
美しい弧を描いた海浜
遠く岬を見やれば
日本昔ばなしの一場面が
脳裏を駆け巡る

この浜から
一文字もらったキミの名前
呼ぼうとしたけど
海に、海に飲み込まれた

名前を呼び合えなくても
幸せ感じる時間だった
多く話せなくても
かけがえのない時間だった

陽が傾き
タイムリミットが迫る
灯台の明かりが届くまで
ふたりは、波を数えた

ふたりは、波を数えた

ラグの詩(男と女の話)